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【第108回】

オフロードシミュレーション「Screamer 4X4」

走れランクル、道なき道を駆け抜けろ!!

(00/11/15)

「Screamer 4X4」

 うーむ、オフロードか…。正直にいうと、筆者はオフロードカーとかSUV(Sport Utility Vehicle)があんまり好きではない。タクラマカン砂漠に住んでいるならともかく、いまの日本にこの手のクルマが本当に必要であるとは思えないからだ。むしろディーゼルの排ガスのほうが気になってしまうワケで、舗装された道路の上を黒煙を吐きながら走り回るSUVを見かけるたびに石原都知事を支持したい気分(?)になる。今回紹介するのは、そのSUVに乗ってオフロードを駆けるドライブシミュレーション「Screamer 4X4」。ま、先入観はさておき、とりあえず乗ってみますか。

オフロードドライブの魅力とは?

トヨタのランドクルーザーに乗ってスタート
トヨタのランドクルーザーに乗ってスタート

 必要性をあまり感じないというだけで、もちろん筆者にも、オフロードドライブが“モータースポーツ”として楽しいであろうことは十分理解できる。馬力のあるSUVに乗り、道なき道を駆け抜ける快感。技術と知識、そして直感が働かなければ溝やぬかるみにはまってしまう。無事ゴールまでたどり着ければ、自然を克服したような気分になれるだろう。「Screamer 4X4」は、そうしたオフロードドライブの楽しみを、リアルな3Dドライブシミュレーションに仕立てた作品だ。実在するSUVを使ってその運動性やパワーを再現し、ドライバーの視点でトライアルを楽しむことができる。

ランドクルーザーで原野を疾走!!

すごい臨場感だ!!
[F3]キーで運転席からの視点に切り換える。すごい臨場感だ!!
チェックポイントを目指して、道なき道を突っ走る
チェックポイントを目指して、道なき道を突っ走る

 デモ版が起動したら、メインメニューから“Single Plyer”→“Chanpionship”→“Demo Chanpionship”→“Restart Chanpionship”の順にクリックする。というか、デモ版ではこれ以外の選択はできないので、迷うことはないと思う。画面の解像度は初期設定のままだと640×480ドットなので、必要なら画面右下の“option”で切り換えてほしい。ここでは、テクスチャーの品質や表示範囲を設定することも可能だ。

 続いてコースと車種の選択画面に入る。デモ版ではどちらも固定されていて、自由に選ぶことはできない。車種はトヨタのランドクルーザーのみだが、排気量やタイヤのタイプ、トランスミッション、サスペンションなどは変更することもできる。初めてプレイする場合は、標準設定のままでいいだろう。“Drive”ボタンをクリックすると、いよいよトライアルのスタートだ。なお、操作方法は下記のとおり。

ステアリング[←]/[→]
アクセル[↑]
ブレーキ[↓]
ギアブレーキスペースバー
シフトアップ/ダウン[Q]/[A]
ニ駆/四駆の切り換え[D]
レンジの切り換え[W]
マップ表示[Tab]
視界の切り換え[F1]~[F5]

 このほかにライトのオン/オフやワイパーを動かすこともできるので、詳しくはデ モ版に添付されているドキュメントを参照のこと。


ほとんど垂直に近い崖を駆け落ちる。腕の見せ所だ
ほとんど垂直に近い崖を駆け落ちる。腕の見せ所だ



コンパスを見ながらチェックポイントを通過

コースには見学者や警備員、そして様々なオブジェが
コースには見学者や警備員、そして様々なオブジェが

 ルールはとても簡単だ。コース上に配置されたチェックポイントを順番に通過して、できるだけ早くゴール地点に到着すること。画面左下に表示されるコンパスに次のチェックポイントの方向が示されるので、それを見ながら走る方向を決めよう。赤い線が真上に来るように進めば、チェックポイントにたどり着けるはずだ。なお、チェックポイントはどちらの方向から通過しても構わないが、倒すと5ポイントのペナルティがカウントされる。またコース上にいる見学者や警備員をひいてしまったり、車体が転倒したまま元の状態に戻れなくなってしまうと、その場でリタイア。オフロードレースといっても、無茶は禁物だ。安全運転に心がけるべし。

うまいギアチェンジがスコアの秘訣

あまりムチャをすると転倒してしまうこともある
あまりムチャをすると転倒してしまうこともある。元に戻れなければゲームオーバー
 テクニックというほどおおげさなものではないのだが、それでもちょっとした秘訣はある。まずひとつは、ギアの切り換えをタイミングよく行うこと。通常はオートマチックでも構わないが、急な勾配やぬかるみにはまったときは、マニュアルで細かく切り換えるほうがいい。とくに有効なのが、レンジの切り換えとバックギアの利用だ。身動きがとれなくなってしまったときは、[W]キーを押してレンジのHi/Lowを切り換えてみよう。またバックギアは1stよりもギア比が低いので、1stでもパワーが足りない場合はバックで、つまり後ろ向きで走るとうまく脱出できるときもある。

 いずれにしても、タイムを縮めたいのなら、やはりコースを覚えるのが一番。何度か走っているうちに、スピードを出せるところ、出せないところ、迂回が必要なところ、必要ないところが分かってくる。悪路を避け、できるだけ勾配が小さいコースを選ぶようにしよう。

凄まじい臨場感。これはスゴイです

見学者をひいてしまうと、その場で中止。安全運転に心がけよう
見学者をひいてしまうと、その場で中止。安全運転に心がけよう
 なるほど、スゴい臨場感だ。[F3]キーを押して運転席からの視点に切り換えたときの迫力は、タダモノではない。起伏の激しいコースを走っていると、それだけで酔いそうになる。とくにコワイのが、運転を誤って崖から転落したときの映像。「しまった!!」と思った瞬間、心臓がキュッと音をたてて縮まり、なぜかフワッと体が浮くような感覚を覚える。そして地面に激突、横転…。数あるドライブシミュレーションの中でも、ここまでリアルに落下や転倒を感じさせてくれるものは少ない。SUVや四駆に詳しい人ならタイヤやエンジン、トランスミッションをカスタマイズしながら、かなり遊べるのではないだろうか。日ごろファミリーカーにしか乗らない筆者には、「このゲームだけで十分」という感じさえした。

製品版には10車種が登場

ようやくゴールが見えた。タイムが気になる
ようやくゴールが見えた。タイムが気になる

 デモ版では、1ゲームにつき8分間しかプレイすることができない。普通に続けると2面の中盤あたりでタイムアウトになってしまう計算だが、コースの途中で中断して次のコースを選ぶようにすれば、3面や4面を走ることもできる。面によって周囲の明るさやコースの起伏が違うので、ぜひ試してもらいたい。また利用できる車体はトヨタのランドクルーザーのみだが、排気量やタイヤの設定を変えることができるので、思いのほか様々なシチュエーションが楽しめるはずだ。標準設定は4速のオートマチックだが、腕に自信があるならマニュアルでトライするのも楽しい。製品版では各コースのトライアルやフリードライブ、賞を狙ったキャンペーンモードのほか、マルチプレイにも対応しているとのこと。ランドクルーザー以外にも、ジープチェロキーやラングラーなど10車種が用意されている。

 製品版はまもなくイギリスで発売される予定だが、日本国内での販売や移植は未定。日本でもSUVの人気が高いので、発売されれば結構売れるかもしれない。

発売元Virgin Interactive Entertainment
価格未定
発売日近日公開予定

(screamer4x4demo.zip、32.1MB、ゲームデモ)

□Virgin Interactive Entertainmentのホームページ
http://www.vie.co.uk/
□「Screamer 4X4」のダウンロードページ
http://www.3dfiles.com/games/screamer4x4.shtml

(駒沢 丈治)


(c) 2000 Clever's Software Developer Ltd. And Virgin Interactive Entertainment (Europe) Ltd.
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