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【第109回】

「Blair Witch Project Vol.2」

ブレアウィッチの恐怖はまだまだ続く

(00/11/22)

タイトル画面

 某缶コーヒーのCMじゃないけど、1作目が売れたら必ず2作目を作るというのが映画界のお約束。たいていの場合は2作目のほうがつまらなかったりするのだが、もちろん例外もある。たとえば、今年評判になったホラー映画『Blair Witch Project』も、2作目の出来は意外にイイらしい。まあ、ホントかどうかは観てみないとわからないけどね。今回紹介するのはその『Blair Witch Project』のゲーム化第2弾、「Blair Witch Project Vol.2 : The Legend of Coffin Rock」だ。映画版第2作『Book of Shadows : Blair Witch 2』とは直接関係ないストーリーだが、呪われた森バーキッツビルに伝わる魔女伝説を、また違った角度から眺めることができる。

どんどん広がる「Blair Witch Project」の世界

このゲームの主人公ラザルス
このゲームの主人公ラザルス。記憶喪失で、自分がなぜここにいるのかわからない

 ちょっと整理しておこう。映画版第2作『Book of Shadows : Blair Witch 2』は、行方不明になった3人に触発された別の学生グループがバーキッツビルの森へ入るというストーリー。登場人物は違うが、映画版第1作とシナリオ上のつながりはある。対してゲーム版の第1作「Blair Witch Project Vol.1 : Rustin Parr」は、映画版第1作の設定を一部借りながらも、独自の設定とストーリーで作られた。

 今回紹介するゲーム版第2作「Blair Witch Project Vol.2 : The Legend of Coffin Rock」はゲーム版第1作の続編で、映画版とはほとんど関係がない。1986年、つまり映画版やゲーム版第1作から100年も前の設定で、登場人物も記憶を失った元北軍兵士。「The Legend of Coffin Rock」というサブタイトルから察すると、前作でラスティン・パーが幼児惨殺を行った岩場“Coffin Rock”に関係ありそうなのだが、さてその内容はどうなのだろうか?

リボルバーとサーベルを使って戦う

詰所で壊れたランタンを手に入れると…
詰所で壊れたランタンを手に入れると…
ラザルスは北軍の兵士としてバーキッツビルを訪れていた
南北戦争当時、ラザルスは北軍の兵士としてバーキッツビルを訪れていた

 デモ版を起動してメインメニューが表示されたら、プレイに入る前に“OPTIONS”を選んで[Enter]キーを押す。メニュー画面ではマウスが使えないので、キーボードを使って操作すること。続いて“Graphic Options”を選択。初期設定では3Dハードウェアが“OFF”になっているので、これを“ON”に切り換えよう。解像度は640×480ドットが標準だが、できれば800×600ドットかそれ以上の解像度でのプレイをおすすめしたい。また、このゲームでは、前作と同様にサウンドが重要な役割を担っている。小さな音も聴き逃さないよう、スピーカーやヘッドホンなどを含めたオーディオまわりの設定もキチンと済ませておくこと。[Esc]キーを押してメインメニューに戻ったら、“START”を選んでいよいよゲームスタートだ。キャラクターの操作方法は下記のとおり。

前進/後退[W]/[S]キー
左右の移動[A]/[D]キー
視点/向きの変更マウス移動
武器の選択フルキーの[1]~[2]
アイテムの利用[Enter]キー
ランタンの点灯[Q]キー
武器の装備マウスの右ボタン
武器の使用マウスの左ボタン

 とりあえず歩いてみたいのなら、マウスを使って進行方向を調整し[W]キーを押せばいい。正面に向かって走りたい場合は、[Shift]+[W]キーを同時に押す。武器は、フルキーの[1]で6連発のリボルバー、フルキーの[2]でサーベルを選ぶことができる。マウスの右ボタンをクリックすると選んだ武器を装備し、左クリックで攻撃。サーベルは正面に向かって振り下ろすだけだが、リボルバーはキチンと相手に照準を合わせてから撃たないと当たらない。もちろん、弾数には限りがあるので注意すること。


南軍兵士との戦闘。リボルバーとサーベルを使って戦え!!
南軍兵士との戦闘。リボルバーとサーベルを使って戦え!!



南北戦争当時、バーキッツビルの森で何があったのか?

赤く光る人形は回復薬として利用できる
赤く光る人形は回復薬として利用できる

 スタート直後、プレイヤーが操作する主人公ラザルスは、バーキッツビルの森の入り口付近にたたずんでいる。周囲を歩きまわると、朽ち果てた駅舎と詰所が見つかるはずだ。ここに壊れたランタンがあるので手に入れよう。ランタンに向かい、マウスの左ボタンをクリックすればいい。すると周囲から死んだ兵士たちの悪霊が現れ、そのまま南北戦争当時のフラッシュバックシーンへと切り替わる。ラザルスは30年前、北軍の小隊長としてこの森を訪れ、南軍兵士と戦ったことがあるらしい。

 駅舎周辺で何名かの南軍兵士を倒すと、再び意識が現在に戻り、盲目の老人シュトイベンとの会話シーンが始まる。ラザルスは過去の記憶を失っていて、自分を助けてくれた少女ロビンを探していると、シュトイベンに語る。その後シュトイベンの案内に従って、森の入り口へ向かう…という流れ。マップは見かけより狭く、移動できる範囲も限られている。駅舎や森の入り口も、すぐに見つかるはずだ。

武器の使い方をマスターしよう

盲目の老人シュトイベン
盲目の老人シュトイベン。彼は何か重要なことを知っているようなのだが?
 ただし、ちょっと厄介なのが戦闘シーン。武器の扱いに慣れないうちは、思うように戦えないかもしれない。特に森の入り口付近で遭遇する兵士の悪霊は移動速度が速く、2~4体がグループで襲いかかってくるので、モタモタしているとすぐに逃げ場を失ってしまう。リボルバーは悪霊に対しても十分効果があるが、すぐに弾が切れてしまうので、思ったほど役には立たないだろう。連続して攻撃できるぶん、むしろサーベルのほうが使いやすい。振るタイミングと位置さえよければ、敵兵士も悪霊も一撃で倒せるはずだ。

 マップの所々に落ちている赤い人形(?)は、回復薬として利用できる。見つけたら必ず拾っておくこと。人形があれば、戦闘中に体力が失われても自動的に回復してくれる。

謎が謎を呼ぶシナリオ。はたして結末は?

少女ロビンを追って森の入り口を探すラザルス
少女ロビンを追って森の入り口を探すラザルス
 明るさを抑えた暗い色調に、無気味な効果音。なかなかいい雰囲気だと思う。主人公ラザルスの「過去」と「現在」が交錯する演出もおもしろい。ムービーシーンで長めの英語のセリフが続くのがキツイが、画面の下に英語字幕が表示されるので、なんとか読み取ることができた。

 それにしても、今後の展開が気になる。森で出会った盲目の老人、シュトイベンとは何者なのか? ラザルスを助けた少女ロビンの正体は? 彼女は本当に人間なのだろうか? いや、そもそもなぜラザルスは記憶を失い、こんな場所に倒れていたのだろう? 南北戦争終結から30年もの間、彼はどこで何をしていたのか? わからないことが多すぎる。映画版とのつながりも不明だ。これはもう、製品版で続きをやるしかなさそうだ。

製品版は12月15日に発売予定

森の入り口には兵士の悪霊4体が待ち構えている
森の入り口には兵士の悪霊4体が待ち構えている

 デモ版では、このゲームの導入部分のみを試すことができる。どちらかというとプレイよりもムービー中心の構成だが、このデモ版はストーリーの紹介と手持ちのパソコンでの動作確認が主たる目的なのだろう。製品版は(株)ピーアンドエーから12月15日に発売が予定されている。ゲームそのものは英語版のままだが、日本語のマニュアルが添付されるとのこと。価格は5,800円(税別)。

発売元(株)ピーアンドエー
価格5,800円
発売日12月15日予定

(bw2demo.zip、97.6MB、ゲームデモ)

□「Blair Witch Project Vol.2」のホームページ
http://www.panda.co.jp/bwp/vol2_index.html
□「Blair Witch Project Vol.2」のダウンロードページ
http://www.panda.co.jp/bwp/vol2_download.html

(駒沢 丈治)


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