【第113回】
リアルタイムストラテジー「サドンストライク」
ドイツ軍対連合軍、激突する機甲師団の勝者はどっちだ!?
（00/12/20）
現実の戦争は忌むべきものだが、ゲームや映画としての”戦争”は、ある意味とてもドラマチックな存在だ。いや、誤解しないでほしい。筆者は戦争を肯定するつもりはないし、美化するつもりもない。ただ、生と死が隣り合わせになった極限状態というのはストーリーを産み出しやすいとは思う。大切なのは、そこから何を学ぶか、だろう。さて、今回紹介する「サドンストライク」は、第二次世界大戦のヨーロッパ戦線を舞台にしたリアルタイムストラテジーだ。登場するのはドイツ軍、連合軍、ロシア軍。深い森や市街地を舞台に、機甲師団同士がぶつかり合う激しい戦闘をリアルに体験することができる。
公開されているデモ版は2本
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ミッションブリーフィング画面で進撃ルートを確認する
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「サドンストライク」のデモ版は、現在2本公開されている。それぞれ独立した内容なので、“sue_d1e.exe”と“suedemo_d2.exe”のどちらをダウンロードしても構わないが、筆者がプレイした感触では“sue_d1e.exe”のほうが簡単…というか、プレイしやすいように感じた。詳細は後ほど説明するが、ドイツ軍の戦車を指揮できるこちらのほうが、メリハリのある戦闘を楽しめて燃えると思う。ダウンロードファイルも小さいので、とりあえず“sue_d1e.exe”から始めてみてはどうだろうか。
プレイ画面はリアルタイムシミュレーションによくあるクォータービューで、登場するユニットひとつひとつはやや小さめのデザイン。これを各ユニットごと、あるいは複数のユニットを1つの部隊にまとめて指揮する。操作はすべてマウスで行い、左ボタンの範囲指定でユニットの選択、右クリックで移動もしくは攻撃場所の指定。このほか、航空機の支援や地雷の敷設・撤去などは、画面左下に表示されているコマンドボックスを使う。シンプルな操作なので、すぐにプレイを楽しめるはずだ。
ディスプレーの解像度はできるだけ高く
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橋を渡る我がドイツ軍の精鋭部隊。無敵の戦車部隊で敵軍を蹴散らす
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ではまず1本目のデモ、“sue_d1e.exe”について。ゲームを起動するとスタートアップ画面が表示され、ディスプレーの解像度とガンマ値（画面の明るさ）を指定することができる。このゲームでは解像度が高いほどマップ全体の見通しがよくなるので、可能な限り高い解像度を選ぶこと。ガンマ値は多少明るめに調整したほうが、森の多いこのマップでは見やすいだろう。設定が済んだら“PLAY”ボタンをクリックする。軍の選択画面に切り替わって“ALLIES（連合軍）”、“GERMAN（ドイツ軍）”、“RUSSIAN（ロシア軍）”の3つが表示されるが、選べるのは“GERMAN”のみ。つまり、プレイヤーはドイツ軍の指揮官としてこの戦闘に参加する。続いてミッションブリーフィングが表示されるので、敵の位置と大まかな進行ルートを確認しておくこと。
進めティーゲル、敵陣地を蹂躙せよ!!
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対空砲を奪取して、敵の偵察機を撃墜する
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偵察機を飛ばして敵の部隊配置を調べる。主力の戦車は侮れない
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プレイが始まると、マップの右上からドイツ軍が出現する。内訳は、戦車と装甲車を中心にした機甲小隊と歩兵約40名の混成部隊。これにオートバイに乗った騎兵と輸送トラックが混じる。そのままにしておくと勝手に進軍してしまうので、マウスの左ボタンの範囲指定で兵を選択し、右ボタンのクリックで移動目的地を指定する。部隊の編成が終わったら、一気に橋を渡ろう。対岸には連合軍の戦車と対空砲が待ち構えているが、たいした戦力ではない。敵戦車を一蹴した後、砲台に歩兵を送り、これを占領する。対空砲を手に入れると、上空を舞う敵偵察機を勝手に撃墜してくれるはずだ。
ここで再び体制を整え、今度は画面右下にある敵陣地を目指す。ただし監視塔周辺には戦車と対戦車砲が待ち構えているので、うかつに近づいては危ない。道路の東側の森を突破して真横から攻撃をしかけ、それと同時に監視塔周辺を航空機支援で爆撃する。敵の戦力は高く、かなりの損害が出るのは避けられないが、うまく部隊を使い分けて戦おう。“ティーゲル”や“パンテル”など装甲の厚い戦車を前面に押し立て、その背後に歩兵隊を回すのが基本。歩兵の中には対戦車火器の“パンツァーファスト”を持つ者もいて、接近できれば敵戦車を一撃で潰すこともある。
敵陣地を突破し、その奥にある小屋に歩兵を送ると、画面右下から援軍が現れる。歩兵とロケット砲を中心にした部隊で、なかなかの戦力だ。とくにロケット砲は射程が長く、破壊力も凄まじい。ここで部隊を編成し、画面中央付近にある敵の補給基地へ進もう。奥から戦車部隊がわらわらと出てくるが、ロケット砲を使ってこれをせん滅する。基地制圧後に落下傘部隊を降下させ、周囲の砲台をすべてつぶせば、ミッション完了だ。
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敵主力部隊と戦闘突入!! 連合軍の戦車と対戦車砲は思いのほか強力だ
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2本目のデモは狙撃兵の使い方がカギ
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補給基地を占領。敵の戦車はロケット砲の連射で一掃する
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2本目のデモ“suedemo_d2.exe”では、プレイヤーは連合軍を指揮する。画面右上に狙撃兵3名、士官2名の分隊が出現するので、まずこれを使って街の中にいるドイツ兵をすべて倒す。路上で撃ち合うのではなく、建物の中に入って戦ったほうが有利だ。狙撃兵を高い建物に入れると、効率よく敵兵を倒すことができる。ドイツ兵をすべて倒すと落下傘部隊が降下し、戦力は一気に増強される。画面左上に迫撃砲が3門配置されているので、ここに兵を送ってすべて手に入れること。その後トラックに迫撃砲を積めば、移動させることができる。
降下した兵をまとめ、迫撃砲をトラックに積み込んだら、道沿いに進軍を開始する。ドイツ兵が待ち伏せしているので、ゆっくりと進むこと。また道の両側には地雷がしかけてあるので、撤去しなければならない。道の奥には敵陣地があり、ここの防御は恐ろしく固い。正面から突撃すると、たちまち重火器の餌食にされてしまう。トラックから迫撃砲を降ろして陣地を砲撃し、さらに狙撃兵を使ってトーチカの守備兵を倒そう。占領したトーチカからさらに周囲を攻撃し、陣地全体を確保する。その後一気に南下し、敵の基地へと攻め込む。このミッションでは狙撃兵がとても重要な役割を果たすので、無理な攻撃をさせることなく、慎重に使うこと。士官を倒されると視界が狭くなる点にも注意しよう。
この世界が“わかる”ゲーマーに強く推奨!!
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援軍が落下傘で降下する様は、うっとりするほど美しい
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戦闘システムそのものは「エイジ・オブ・エンパイア」に近いが、実際にプレイした感触はかなり違う。援軍が登場する場合もあるが、基本的には消耗戦なので、無理な突撃はできない。このゲームでは、味方の損害を最小限に抑えるのがとても重要だ。兵種の違いを理解し、きちんと戦術を組み立てて戦わなければミッションのクリアは難しいだろう。難易度はそれなりに高く、ある意味“プレイヤーを選ぶゲーム”といえるかもしれない。もともとリアルタイムシミュレーションはプレイヤーによって好みが分かれるジャンルだし、第二次世界大戦がモチーフとなればなおさらだ。
しかし、当時の兵器や戦闘について多少の知識と興味があれば、これは相当はまるゲームであるとも思う。懐かしのTVドラマ『コンバット』や、映画『パットン大戦車軍団』『史上最大の作戦』『遠すぎた橋』あたりがわかる人には、とりあえず無条件でおススメしたい。筆者も、この正月休みに遊ぶ目玉として買うつもりでいる。
日本語製品版にはノルマンディー上陸作戦も収録
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地雷原を進む歩兵部隊。この先には敵の銃座が待ち構えている
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先ほども書いたように、公開されているデモ版は2本で、それぞれが1ミッションになっている。選べる軍に制限はあるものの、クリアまできっちりプレイできる内容なので、ダウンロードして損はない。いずれも英語版だが、操作もコマンドもシンプルでわかりやすく、問題なく楽しめるはずだ。日本語の製品版「サドンストライク～史上最大の奇襲作戦～」は、（株）ズーより12月22日（金）発売の予定。キャンペーンシナリオの中には、ノルマンディー上陸作戦も含まれているとのこと。価格は8,800円（税別）。
| 発売元 | （株）ズー |
| 価格 | 8,800円 |
| 発売日 | 12月22日発売予定 |
（sue_d1e.exe、39.7MB、ゲームデモ）
（sue_d2e.exe、64.3MB、ゲームデモ）
□「サドンストライク」のホームページ
http://suddenstrike.zoo.co.jp/
□「サドンストライク」のダウンロードページ
http://suddenstrike.zoo.co.jp/playdemo.html
（駒沢 丈治）
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