【第119回】
対戦型バトルアクション「NO ESCAPE」
コミカルなキャラクターで戦う、ドタバタ系バトル
(01/02/14)
対戦型のバトルアクションに興味は感じていても、「『QUAKE』や『HALF-LIFE』にはついていけない」という人も多いんじゃないだろうか。これらの作品はゲームそのものもハードだが、とりあえず見た目がスゴい。キャラクター視点の3D画面は迫力満点だが、どうしてもバトルが血なまぐさくなってしまう。暗闇の中で突然チェーンソーを振りかざした相手に出くわりたりすると、あまり心臓によくないのはたしかだ。というわけで、今回紹介するのは、コミカルなキャラクターを使ったドタバタ系のバトルアクション「NO ESCAPE」。見た目がとってもカワイイぞ!!
2頭身キャラで戦うお手軽な対戦ゲーム
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サウンドと解像度の変更は“OPTIONS”の中で
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「NO ESCAPE」は、複数のプレイヤーがバトルロイヤルで戦う、対戦型のアクションゲームだ。といってもドロドロした感じはカケラもなく、アメリカのカートゥーンぽい雰囲気でプレイを楽しむことができる。登場するキャラクターは2頭身で、操作も簡単。基本的には、移動して、狙って、弾を撃つだけでいい。本格的なバトルアクションに比べるとかなりお子様な内容だが、そのぶん、誰でもすぐに楽しめると思う。
札束を貯めこんだ相手を狙え
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マッチョなコマンドー“Chuck”。見た目は強そうだ
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謎の女ニンジャ“Pei”。って、日本人なんでしょうか?
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公式サイトには2種類のデモ版が用意されているが、今回紹介するのは修正用パッチが含まれた82Mバイトのほうだ。ゲームを起動してメインメニューが表示されたら、“SINGLE PLAYER”をクリック。続いて、キャラクターの選択。デモ版では女ニンジャ“Pei”、クラブDJ風の“Lenny”、コマンドー風の“Chuck”の中から選ぶことができる。スキン…つまり服の色と名前も決めて、“Done”をクリック。再び“SELECT CHARACTER”メニューが表示されたら“Play!”をクリックすると、プレイが始まる。
いきなりバトルフィールドから始まるが、あわてずに戦おう。制限時間は4分。フィールドにはプレイヤーが操作するキャラクターのほか、コンピューターが受けもつキャラクター(ボット)が2体登場し、計3名で戦う。操作方法は下記のとおり。
視点の変更 | マウス |
移動 | カーソルキー |
武器の選択 | テンキーの[1]~[8] |
ジャンプ | スペースバー |
武器の使用 | マウスの左ボタン |
カメラの切り替え | [F1]~[F10]キー |
シングルプレイモードで試せるマップは、“DESERT TOWN”のみ。いくつかの小屋と小高い丘が配置された狭い場所だ。ルールはとても単純で、マップ上に落ちている札束やコインを拾って、制限時間内により多くのマネーをゲットしたプレイヤーの勝ち。誰を攻撃するのも自由で、開始時に99ポイントある体力が0ポイントになると、その場に有り金をすべて落として再エントリーになる。つまり、自分自身が落ちているマネーを直接拾うのはもちろんだが、たっぷり貯めている相手を倒して根こそぎ奪うのが“効率のいい戦術”というわけだ。
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戦いながら、できるだけ多くのマネーを拾う。制限時間は4分だ
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強力な武器をゲットせよ
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強力な武器を相手より先にゲットしよう
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スタート時の武器は、残弾数99発の“ZAPPER”のみ。連射性能はいいのだが、弾が放物線を描いて飛ぶため遠距離での命中率が悪く、威力も弱い。より破壊力のある武器、たとえば接近戦で強烈なダメージを与える“ELECTRO BOLT”や“BOUNCING BOMB”、遠距離での攻撃に有利な“ROCKET LAUNCHER”をぜひゲットしたい。
登場する3種類のキャラクターは、どこがどう違うのか具体的にはわからなかった。ひょっとすると、外見以外の違いはないのかもしれない。しかし何度かテストプレイをしてみたところ、筆者の場合は女ニンジャを選んだときのほうがスコアの平均が高く感じたので、敏捷性や体力の減り方に多少の差があるのだろうか? このあたりは、各自でそれぞれ試してもらいたい。
“漁夫の利”作戦で行こう
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制限時間が迫ると、画面いっぱいに残り時間がカウントダウンされる
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シングルプレイモードでボット相手に戦うのは、割と簡単だ。まず最初の1~2回でマップを調べて、強い武器が落ちている場所と回復用のアイテムが落ちている場所を記憶する。本格的にゲームを始めたら効率よく武器を手に入れ、そのまま見晴らしのいい場所で待機。ボットが戦闘を開始したら、その隙を突いて両方を攻撃する。…とまあ、ようするに“漁夫の利”を狙う作戦でかなりのポイントを稼ぐことができるはずだ。
ただし人間相手の対戦プレイとなると、こんな姑息な手段は通用しない。ゲーム開始とともに強い武器を奪い合うことになるし、“漁夫の利”で何度もおいしい思いをしすぎると、「まずあの卑怯者から先に」ということになるかもしれない。戦略的にも複雑になり、特定のプレイヤーと一時的なタッグやチームを組むこともあるだろう。このゲームで本当に強くなりたいなら、操作を完璧にマスターし、効果的な武器の使い方を会得するしかないと思う。
見た目はコミカルだがバトルは超ハード!!
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マネーを貯めている相手を倒して、根こそぎ奪うと効率がいい
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スタイルこそ違うが、おもしろさは『QUAKE』系のバトルアクションとよく似ている。もちろんキャラクターの雰囲気も、そして画面の表示方法も違うのだが、いつどこから狙われるかわからないドキドキ感は、かなり近いものがあるのではないか。コミカルな見た目とは裏腹にハードな内容で、本気でプレイを始めると、とことんのめりこみそうな危うさも感じる。ボット相手に十分練習を積んだら、人間のプレイヤー相手に本気のバトルを挑んでみたい。
個性ある8人のキャラクターが登場
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ランクはゲーム終了時のマネーで決まる
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デモ版では、ボット相手のシングルプレイのほかに、ネットワーク経由のマルチプレイも試すことができる。ただし登場するキャラクターは、先ほど紹介した3種類のみで、バトルフィールドも限られている。公式ホームページに掲載されている情報によれば、製品版にはこのほか『007』ばりのエージェントやブリキ風のロボット、ガンマンなど8キャラクターが登場するとのこと。バトルフィールドのシチュエーションも豊富なようだ。
製品版はアメリカとヨーロッパで発売されているが、日本国内での販売や移植は、いまのところ予定されていない。
発売元 | Funcom |
価格 | 29.99ドル |
発売日 | 発売中 |
(NoEscapeDemo_82M.EXE、82.0MB、ゲームデモ)
□「NO ESCAPE」のホームページ
http://www.noesc.com/
□「NO ESCAPE」デモ版のダウンロードページ
http://www.noesc.com/html/multimedia/
(駒沢 丈治)
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