Winゲームデモ!


【第122回】

レースゲーム「レゴ・スタントラリー」

レゴブロック感覚でサーキットを自由にデザイン

(01/03/07)

タイトル画面

 子ども用のブロック遊びの定番「レゴ」。デンマーク生まれのこのおもちゃが日本で発売されたのは1962年のことで、国内でもかれこれ40年近く親しまれてきた。パーツの種類も実に豊富で、ベーシックなスタイルのもの、大型の“デュプロ”、ロボットやモンスターの形をしたもの、人形型、モーターを内蔵して動くもの、パソコンでプログラミング可能な“マインドストーム”など様々だ。にもかかわらず、これらが同じ規格のもとに作られ、互いに組み合わせて遊べるところがすごい。今回紹介するのは、そのレゴの世界をそのままPCで再現したソフト、「レゴ・スタントラリー」。ブロックを組み立てる感覚でサーキットをデザインし、その上でレースゲームを楽しむことができる。

わかりやすさこそがレゴの魅力

デモ版で試せるのは“クイックレース”のみ
デモ版で試せるのはコンピュータ相手に競う“クイックレース”のみ

 レゴの魅力をひとことで表現するなら、それは「わかりやすい」という点だ。どのブロックを選んでも組み合わせることができるし、ルールの説明がいらない。つまり子どもたちは「どうすれば遊べるか?」ではなく、「どうやって遊ぶか?」だけを考えればいいわけだ。この作品「レゴ・スタントラリー」も、こうしたレゴの基本ルールを忠実に守っている。操作はとことんシンプルで、説明は必要ない。子どもにも理解できるようにデザインされているので、「どうすれば遊べるか?」ではなく、「どうやって遊ぶか?」が大切にされている。対象年齢について明確な説明はないが、本物のレゴブロックを遊べる年齢であれば、問題なく楽しむことができると思う。

操作は簡単そのもの

プレイヤーが操作するのは黄色いF1だ
4台で走る。プレイヤーが操作するのは黄色いF1だ
ジャンプ用の勾配やヘアピンカーブが続く、トリッキーなコース
ジャンプ用の勾配やヘアピンカーブが続く、トリッキーなコース

 デモ版を起動するとメインメニューが表示される。“レース”と“つくる”の2つが表示されるので、その中から“レース”を選ぶ。続いて表示されるレース用メニューから“クイックレース”を選択。すると画面がレゴブロックで作られたサーキットに変わり、レースが始まる。操作方法は下記のとおりだ。

アクセル[↑]キー
ブレーキ[↓]キー
左車線[←]キー
右車線[→]キー
クラクション[Enter]キー

 使うキーはたったこれだけ。操作はシンプルそのものだ。とりあえず車線の変更はあるものの、実際はオートでハンドリングされるので、アクセルの操作だけでも十分走ることができる。このあたりはレースゲームを操作するというよりミニ四駆を走らせるイメージに近い。とてもわかりやすい設定なので、幼稚園児や小学校低学年の児童にも、すぐになじめると思う。


雰囲気はLEGOの世界そのまま。ゴール直前のループも楽しい
雰囲気はLEGOの世界そのまま。ゴール直前のループも楽しい


タイミングよくスピードをコントロール

コースを3周してチャンピオンを決める。難易度は低い
コースを3周してチャンピオンを決める。難易度は低い

 1~2度プレイすればわかることなのでくどくど説明するまでもないのだが、急なカーブの直前ではいったんアクセル([↑]キー)を放して、確実に減速するのが操作のコツだ。でないと、コーナーを曲がりきれずにコースアウトしてしまう。逆に、直線部分ではギリギリまでアクセルを押して、最高速度を確保すること。

 車線の変更は、後続のクルマを邪魔する際に使う。追い越されそうなときに、道を塞ぐようにハンドリングしよう。コンピュータ相手に走る“クイックレース”ではあまり気にする必要はないが、他のプレイヤー相手に競う“マルチプレイ”ではこの駆け引きが勝負の鍵を握るはずだ。

パーツを組み合わせてサーキットをデザイン

レース終了後に表示されるウィニングラン
レース終了後に表示されるウィニングラン
 一方、「つくる」モードではブロックをつなぎ合わせて、好みのサーキットをデザインすることができる。画面右側に表示されるパーツ一覧の中から適当なものを選んで、マップ上に並べていくだけでいい。ブロックの向きは、マウスの右ボタンをクリックして変えることができる。修正したい場合は“消しゴム”を使って消す。パーツの中にはジャンプ用の勾配や橋なども用意されているので、その気になればおもしろいコースが作れると思う。

 デモ版では作成したサーキットをファイルに保存することはできないが、作成中のコースはデモ版を終了しても残り、次回の起動時に引き続き作成することができる。こうして作ったサーキットを実際に走ることも可能だが、“クイックレース”とは異なり1台だけで試走することになる。

丁寧に作られた“レゴらしい”作品

「つくる」モードではサーキットをデザインできる
「つくる」モードでは、パーツを組み合わせてサーキットをデザインできる
 日本語化を含めて、とても丁寧に作られている。レゴならではのシンプルな味わいが、そっくりそのまま再現されているところがいい。過剰な演出や余計な機能が盛り込まれていないところに、むしろ“レゴらしい”味わいを感じた。色の使い方やブロックの質感もオリジナルのブロックに近いので、子どもたちも違和感なく受け入れることができると思う。

 パーツを組み合わせてサーキットを作る、ブロック的なおもしろさ。そして、そのサーキットの上を走らせるPCゲーム的なおもしろさを融合させた、新しいタイプの知育ソフトだ。ブロックのよさとPCゲームのよさが相互に補完しあって、新しい可能性を広げている。

製品版では4人プレイもOK!!

好みのパーツを選んでつなぎ合わせていく
好みのパーツを選んでつなぎ合わせていく。種類も豊富だ

 デモ版で試すことができるのは、コンピュータ相手に4台で競う“クイックレース”と、サーキットのコンストラクション機能のみ。さきほども書いたが、デザインしたサーキットはファイルとして保存することはできない。そんなわけで遊び方はかなり限られてしまうが、全体に漂うレゴらしい雰囲気やシンプルな操作感については、十分感じることができると思う。また購入前に試すことによって、子どもたちの関心のもち具合もわかるはずだ。

 ホームページに掲載されている情報によると、製品版ではレースに勝つたびに改造用のパーツや敵のマシンがもらえる“チャンピオンシップ”モードや、4人までが同時に遊べる“マルチプレイ”モードがプレイ可能とのこと。製品版はアイドス・インタラクティブから発売中で、価格はオープンプライス。今回紹介した「レゴ・スタントラリー」以外にも、数種類のレゴソフトが販売されている。

発売元アイドス・インタラクティブ(株)
価格オープンプライス
発売日発売中

(L_Stuntrally_demo.exe、69.6MB、ゲームデモ)

□「レゴ・スタントラリー」のホームページ
http://www.eidos.co.jp/title/Lego/stuntrally_Body.htm
□「レゴ・スタントラリー」デモ版のダウンロードページ
http://www.eidos.co.jp/Demo/Demo_Index.htm

(駒沢 丈治)


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