【第95回】

漢字だらけのシューティングゲーム「撃破伝」

自機はもちろん“弱”い敵も“硬”い敵もすべて漢字で登場!

(01/05/24)

 世の中にシューティングゲームはたくさんあるが、ありきたりのシューティングゲームには飽き飽きしている人も多いのではないだろうか。そこで今回は、自機や敵機、さらに弾や背景に至るすべてのキャラが漢字で描かれて、見た目にもユニークなシューティングゲームを紹介しよう。

タイトル画面も漢字づくし
タイトル画面も漢字づくし
 
 「撃破伝」は、キャラクターがすべて漢字で表示される横スクロールのシューティングゲーム。漢字というのは1文字で意味をもつ表意文字なので、キャラクターを漢字で表現したらその性格は一目瞭然だ。たとえば“撃”という字が自機で、敵機は“敵”や“弱”、“硬”など、さまざまな漢字が登場する。弾も“弾”で表示され、背景の街並みも“街”が使われているという徹底ぶり。漢字はキャラクターによって色や大きさにメリハリがあるため、敵味方や弾の区別はつきやすい。自機はマウスで移動でき、左クリックで弾を発射して攻撃可能だ。スタート時に6機ある自機は敵機や敵弾に当たると破壊され、残数が“零”の時に破壊されるとゲームオーバーとなる。

 自機は連射できる“弾”のほか、強力な破壊力をもつレーザー砲の“光”も備えている。レーザー砲は右ドラッグで“狙”を敵機に重ねて照準を合わせる必要があり、ボタンを離すと発射される。照準を合わせている間は自機を操作できないため、逆に狙い撃ちされる危険もあるので注意しよう。さらに、[Z]キーで自機の近くにいる敵機を捕らえて味方にすることも可能だ。味方にした敵機は自機の動きにあわせてついてくるので、盾にしたりほかの敵機に当てて破壊するといった使い方ができる。なお、ハイスコアを叩き出すと名前の入力を求められ、スコアランキングに記録される。

どのキャラもまさに“名は体を表す”
どのキャラもまさに“名は体を表す”
 
 登場するキャラクターはすべて漢字1文字のため、キャラクターの性質は一目瞭然だ。たとえば、1発で撃破できる“弱”やなかなか破壊できない“硬”のほか、攻撃すると“親”と“子”に分離する“親子”などが登場し、新しい敵機が登場するたびに“なるほどっ!”と思わせる演出がニクイ。もっとも基本は全7ステージのオーソドックスな横スクロールのシューティングゲームとなっており、中ボスを倒すとステージクリアで最終ステージのボス“殿”を倒すとゲームクリアという、セオリーどおりのステージ構成だ。

 まだ試作版のためかゲームバランスがかなり難しめになっていて、もともと反射神経のニブい筆者はなかなか先に進めない。それでも、新しい敵機の登場が楽しみで眠い目をこすりながら何度も何度も挑戦してしまった。ゲームオーバーになっても3回まではコンティニューできるので、なんとか第3ステージまでたどり着いたが、最終ボスと対決する前に力尽きてしまった…。作者によると今後開発を進めていく中でゲームバランスをやさしめに調整していくとのことなので、今後のバージョンアップが楽しみだ。

どうやら冥界に迷い込んでしまったようだ。手強いぞ!
どうやら冥界に迷い込んでしまったようだ。手強いぞ!

【著作権者】宮本 達也 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.65(01/05/01)
【ファイルサイズ】689KB

□倉庫その二
http://hp.vector.co.jp/authors/VA019938/

(齋藤 正穂)

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