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とことん韓国語! 日本語環境で利用できる韓国語関連ソフト

ワールドカップまでに韓国語をマスターしよう

(01/07/03)

 日本と韓国で共同開催されるFIFAワールドカップもいよいよ来年にせまり、お隣り韓国に興味をもちはじめた人も多いことだろう。この機会に韓国語を学習すれば、日本各地を訪れる韓国人サポーターと交流を深められるかもしれない。そこで今回は、韓国語を学習できるソフトと日本語環境で韓国語を活用できるソフトを紹介しよう。

 韓国語では日本語のかなに近い表音文字の“ハングル”が使われている。ハングルは“字母”と呼ばれる要素の組み合わせで構成される非常に合理的な文字。字母には初声、中声、終声(パッチム)という3種類があり、これらの組み合わせで一つの文字が構成される。見た目は“へん”や“つくり”で構成される漢字に似ているが、字母が音を表し、見ただけで読みがわかるところは日本語のローマ字に近い。たとえば、“人”に似た初声が子音の「S」を表し、“ト”に似た中声が母音の「A」を表すため、この二つを組み合わせた文字が“SA(さ)”という読みのハングルになる。字母の組み合わせは膨大で、現代韓国語では約1万字ほどが使われているという。

■ ~韓国語事始め~ まずはハングルを読めるようになろう

 ハングルの発音は日本語と異なるものが多いため、ネイティブスピーカーの発音を聞いて覚えるのが近道だろう。また、あいさつのような基本的な会話は、まるごと覚えてしまうのがよい。音声で単語を読み上げるソフトを使えば、自宅にいながらにして効率的に学習できるに違いない。

ハングルの読み方を練習できる「ハングルを学ぼう3 発音編」

「ハングルを学ぼう3 発音編」
「ハングルを学ぼう3 発音編」
 ハングルの読み方を耳で聞きながら練習できる韓国語学習ソフト。文字単位で1つ1つ覚えるのではなく、特定の字母を含む文字を組み合わせた単語を読み上げる実践型の学習が可能だ。[母音]9カテゴリー、[子音]7カテゴリー、[パッチム]11カテゴリーの計27カテゴリー別に学習できるようになっており、起動してメニューから練習したいカテゴリーを選ぶと、カテゴリーごとに15種類の単語が表示される。単語をクリックするとその単語が音声で読み上げられ、発音を確認できる。また、同時にその単語の意味や解説なども表示されるため、単語の学習にもなる。意味や発音から単語を当てるクイズも用意されているので、ある程度学習が進んだら成果を確認してみよう。そのほか、日本語の“あいうえお”に当たる“カナダラ”の一覧表を表示することもできる。なお、シェアウェア登録前は一番最初のカテゴリーしか単語の読み上げができない。

【著作権者】川村 研二 氏
【ソフト種別】シェアウェア 500円
【バージョン】3.0

□The World of languages
http://hp.vector.co.jp/authors/VA011042/

韓国語のあいさつを音声で学べる「ハングルを学ぼう5 挨拶編」

「ハングルを学ぼう5 挨拶編」
「ハングルを学ぼう5 挨拶編」
 韓国語の様々なあいさつを実際の発音を聞きながら覚えられる韓国語学習ソフト。教科書で習う丁寧なあいさつのほか、韓国の人々が家族や友人同士で使っている日常的な言い回しも収録されている。起動したらメニューから[出会い]や[賞賛の言葉]など27種類の場面を選び、画面に表示された8種類の文を学習することが可能だ。それぞれの文をクリックすると意味と解説が表示され、読みが音声で再生される。人との出会いはなによりもまずあいさつから。このソフトで一通りのあいさつを身に付ければ、韓国を訪れた際にきっと役立つだろう。なお、ここで紹介した「発音編」や「挨拶編」のほか、「助詞編」や「動詞活用編」など全9種類の韓国語学習ソフトが同作者よりリリースされている。

【著作権者】川村 研二 氏
【ソフト種別】シェアウェア 500円
【バージョン】5.0

□The World of languages
http://hp.vector.co.jp/authors/VA011042/

■ ~韓国語実践編~ 日本語環境で韓国語を入力しよう

 韓国では、KSコードと呼ばれる文字コードが使われている。また、最近では多言語を混在して記述できるUnicodeが普及し始め、すでに日本語版Windows 2000やInternet Explorerには、オプションとして韓国語IMEが付属している。しかし、韓国語初心者には操作が難しいため、まずは韓国語の入力支援ソフトを使って入力しよう。なお、入力対象となるソフトは、「Word」や「Outlook Express」のように、KSコードかUnicodeのどちらかの文字コードに対応している必要がある。

ソフトキーボードでハングルを入力できる「かささぎ」

「かささぎ」
「かささぎ」
 日本語キーボードでハングルを入力するなら「かささぎ」を試してみよう。「かささぎ」を起動すると、アルファベットのキーにハングルの字母を割り当てたソフトキーボードが表示される。ユーザーはマウスでソフトキーボードのキーをクリックするか、ソフトキーボードに表示されている割り当てどおりに手元にある実物のキーボードをたたくことで入力できる。入力方式は初声と終声を兼ねた子音を左手で、中声(母音)を右手で入力する、韓国で一般的な“2ボル式”に準じている。入力したハングルは画面上部に表示され、記号などハングル以外の文字を入力したり[Enter]キーを押すとクリップボードにコピーされ、自動的に入力対象ソフトに貼り付けられる。

【著作権者】森 保生 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.01(01/04/14)

□森のソフトアトリエ
http://member.nifty.ne.jp/moj/
□窓の杜 - かささぎ
http://www.forest.impress.co.jp/library/kasasagi.html

3クリックでハングルや漢字を入力できる「ハングリン」

「ハングリン」
「ハングリン」
 ハングルや韓国語で使われる漢字をマウスだけで入力できる、韓国語入力の強い味方「ハングリン」。画面左側には入力した文字が表示される[文章入力エリア]があり、右側ではハングルや韓漢字など入力したい文字種をタブで選べる。ハングルの入力方法は独自のもので、まず初声の候補一覧から目的の字母をクリックし、次に中声の候補一覧から目的の字母をクリックしよう。すると終声のないハングルと終声を加えたハングルの候補が合わせて表示されるので、目的の文字をクリックすると[文章入力エリア]に追加される。[文章入力エリア]に表示中のテキストは、クリップボード経由でほかのソフトに転送可能なほか、ファイルに保存したり印刷が可能だ。そのほか、韓国語の単語や短文をカテゴリー別に登録する機能もあり、あらかじめ主要なあいさつ文が登録されている。

【著作権者】今井 隆行 氏
【ソフト種別】シェアウェア 700円
【バージョン】3.5(01/06/04)

□ジャンルカのカフェ
http://www02.u-page.so-net.ne.jp/ra2/imaijean/
□窓の杜 - ハングリン
http://www.forest.impress.co.jp/library/hanglin.html

■ ~韓国語応用編~ 日本語と韓国語の混在したホームページを作成しよう

 日本語と韓国語を混在させたテキストやホームページを作成するには文字コードにUnicodeを使用する。Windows 2000では、文字の処理に多言語対応のUnicodeを利用しているため、Unicode対応ソフトで日本語や韓国語が混在したテキストを扱うことができ、ホームページも作成しやすい。一方Windows Meでは、テキストエディター等でUnicodeを扱えないことが多く、日本語や韓国語のテキストを混在させると文字化けしてしまうため、ホームページを作成するのも難しい。そこで、Windows 2000ではUnicode対応のテキストエディターを、Windows Meではハングルを画像に置き換えるソフトを使ってホームページを作成してみよう。

UnicodeやKSコードに対応した「EmEditor」

「EmEditor」
「EmEditor」
 Windows 2000で日本語と韓国語が混在したテキストを記述するには、Unicodeで入力するのが一般的だ。「EmEditor」はUnicodeに対応した高機能なテキストエディターで、Windows 2000上で多くの言語を混在させたテキストを作成できる。また、KSコードで韓国語単独のテキストを扱うことも可能だ。プラグインをインストールすることでテキスト整形や縦書き変換などの様々な機能を追加することもできる。ハングルを入力するには韓国語IMEか、上記で紹介した「かささぎ」や「ハングリン」を使ってみよう。ちなみに、メニューなどを韓国語化した韓国語版「EmEditor」もリリースされている。なお、日本語と韓国語を混在させて全ての文字を正しく表示させるには、「Office 2000」に同梱されている“ユニバーサルフォント”のような多言語対応のUnicodeフォントが必要となる。

【著作権者】(株)エムソフト
【ソフト種別】シェアウェア 3,000円
【バージョン】3.16(01/06/23)

□エムソフト ホーム ページ
http://www.emurasoft.com/jp/
□窓の杜 - EmEditor
http://www.forest.impress.co.jp/library/emeditor.html

ハングルを画像化したホームページを作成できる「HRHTML」

「HRHTML」
「HRHTML」
 Windows Meでは部分的にしかUnicodeをサポートしていないため、Unicodeを使って日本語と韓国語を混在させたホームページを作成するのは難しい。そこで、画像ファイルでハングルを表示可能にする「HRHTML」を使ってみよう。まずHTML中に、表示したいハングルの発音をローマ字で記述する。その後、HTMLファイルを「HRHTML」にドラッグ&ドロップすると、ローマ字と同じ発音のハングルが書かれた画像ファイルが作成され、HTMLファイル中のローマ字部分がIMGタグに置き換わる。ドラッグ&ドロップしたHTMLファイルをWebブラウザーで開けば、日本語とハングルを混在させた本文が見事に表示される仕組みだ。画像はGIFまたはPNG形式で保存でき、フォントの大きさも指定可能。画像を使ってハングルを表示するホームページなら韓国語フォントがインストールされてない環境でもを閲覧できるため、Windows 2000を使っている人にもオススメしたいソフトだ。

【著作権者】森 保生 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.31(01/04/14)

□森のソフトアトリエ
http://member.nifty.ne.jp/moj/

(齋藤 正穂)

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