【第122回】
リアル3Dシューティングゲーム「The Ocean Battle」
敵機を捉えろ、そして叩き落とせ!!
(02/01/11)
パソコンが高性能になって、たぶん一番ドラスティックに変わったのがフライトシミュレーター系のソフトだと思う。とくに3D表示ができるようになってからの進歩は目覚ましく、実写と見まごうほど美しい映像で楽しめるものも現れている。その流れはフリーソフトの世界にも及び、最近はすばらしい作品も多くなった。今回紹介する「The Ocean Battle」も、洋上を舞台に、スピード感あふれる空中戦を楽しむことができる。
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ストーリーに沿って各地を転戦 |
「The Ocean Battle」は、戦闘攻撃機を操縦して戦うフライトシューティングだ。ブリーフィングで示されたターゲットすべてを破壊、もしくは撃墜すればミッションクリア。次のミッションへと進む。逆に、3機用意されている自機をすべて撃墜されると、その場でゲームオーバー。登場するマップや機体はすべて架空のもので、武器はバルカン砲とミサイルの2種類。ミッションも豊富に用意され、敵戦闘機とのドッグファイトや強固な対空砲火で守られた要塞の攻略、洋上を航行する戦艦の撃沈など、ストーリーに沿って様々な戦いに出撃する。
画面の見方は次のとおり。画面上部中央に表示されている四角錐は、敵がいる方向を示している。四角錐がまっすぐ正面を向く方向に飛行すれば、最寄りの敵に遭遇するということ。画面左下に表示されているのはレーダー。自機を中心に、索敵レンジ内に存在する敵が赤いドットで示される。画面右下の映像は、機体が受けたダメージをビジュアル化したものだ。敵の攻撃を受けて故障すると、その部分が赤く表示される。縦に並ぶ3本のゲージは、左からスロットル、燃料、高度。燃料やミサイルは使っただけ減るが、マップ上に置いてあるアイテムを使って補給することもできる。
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アイテムを拾ってミサイルや燃料を補給 |
戦闘機の操縦は、思ったよりもずっと難しい。最大の理由は、一般的なフライトアクションと違って横方向の操作がロールのみとなっているためだ。旋廻したい場合は、まずロールして機体の角度を変え、その後機首を上に向けて“上昇”しなければならない。ちょっとわかりにくい説明だが、とにかく通常のフライトアクションのように簡単に旋廻することができないので、慣れないうちはバルカン砲による射撃がほとんど当たらないと思う。とくにカーソルキーでの操作はとても難しく、姿勢制御だけでも大変だ。できればゲームパッドかジョイスティックを用意したほうがいいだろう。
ゲームのスピード感は満点だ。システムも洗練されていて、とてもフリーソフトとは思えないほどよくできている。ミサイルの軌跡や敵機の爆発シーン、遠景に霞む島の描写も美しい。用意されているミッションも豊富で、たっぷり楽しめる作品だと思う。ただし全体に難度が高く、正直なところ、筆者には少々厳しく感じた。たとえばミッションのクリア条件を緩くする、ミサイルの射程や命中精度を高める、機体の耐久度を高くするなど、レベル調整用のオプションが用意されていればうれしかったのだが。
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敵機を射程内に捉えたら、バルカン砲とミサイルで攻撃だ |
【著作権者】Y-HIRO 氏
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0
【ファイルサイズ】3.29MB
□HIRO's cabin
http://www.tim.hi-ho.ne.jp/y-hirota/Index.html
(三鷹 昭一郎)