週末ゲーム
 

【第146回】

ニンジン育成パズルゲーム「不思議なニンジン畑」

見た目はかわいらしいが、なかなか手強い色あわせパズル

(02/08/30)

タイトル画面

 たぶん中学校の理科で習うと思うのだが、すべての光は赤・青・緑の3つの色、つまり「光の三原色」が基本になっている。たとえば赤と青を混ぜれば紫に、赤と緑を混ぜれば黄色に、赤・青・緑を混ぜれば白になるといった具合だ。今回はこの「光の三原色」を題材にした作品、「不思議なニンジン畑」をご紹介しよう。

畑には色の違うニンジンが植えられている
畑には色の違うニンジンが植えられている

 「不思議なニンジン畑」は、畑に植えられたニンジンをクリックして色を変化させ、オーダーされた色のニンジンを収穫する面クリア型のパズルゲームだ。ニンジンの色は光の三原色とその混同色の計8種類。ニンジンをクリックすると色素が溶け出し、元々周りのニンジンに含まれる色素と混ざったり打ち消し合うため、周りのニンジンの色が変わってしまう。たとえば、赤と水色のニンジンが隣り合っているとき、赤いニンジンをクリックすると水色のニンジンは白に変化する。赤色のニンジン同士が隣り合っているとき、片方をクリックするともう一方のニンジンの色が抜けてしまい黒に変化するというわけだ。こうしてニンジンをクリックしながら次々と色を変化させ、必要な色のニンジンを過不足なく収穫できれば面クリアだ。逆に1本でも間違った色のニンジンを収穫してしまうと、その場でゲームオーバーになってしまう。

 このゲームのユニークなところは、必ずしも最期にまとめてニンジンを収穫しなくてもよいところ。数さえ合っていれば、プレイの途中で収穫してしまってもかまわない。たとえば青2本・赤1本・紫3本というオーダーの場合、1本目の青を3手目に、2本目の青を5手目に、赤1本と紫3本を最期にまとめて…という順番で収穫しても全然オッケーなのだ。これによって理論上の手数は格段に増し、様々な解き方が考えられることになる。

ニンジンをクリックすると、その色が上下左右のニンジンの色に影響を与える
ニンジンをクリックすると、その色が上下左右のニンジンの色に影響を与える

 あまり考えずにプレイしても、20面前後まではサクサク進むだろう。しかし、このゲームのむずかしさを思い知らされるのはそこからだ。たった数本のニンジンしか配置されていないのに、不思議なほど色が合わない面が次々と登場する。赤・青・緑の光の三原色のニンジンをどのタイミングで収穫するかが重要であるように感じたが、最終的には色の変化を読みきるしかない。ニンジンにマウスカーソルを重ねて色の変化を確認しながら、慎重にクリックしていこう。

 見た目がかわいらしいせいか、当初はもっとイージー(?)なパズルを思い浮かべていたのだが、実際に始めてみるとこれがなかなか手強い。詰め将棋的に、キッチリと思考を積み立てていかないとクリアは不可能だ。しかしルールはとても単純で、誰でもすぐにプレイすることができるし、クリアまでに掛かった時間や手数を競う遊び方もある。ちょっとした空き時間を利用して、気軽に楽しめる作品。

オーダーされたニンジンを収穫すればクリア。1本でも間違えれば失敗   一度クリアした面なら、何度でもリトライすることができる
オーダーされたニンジンを収穫すればクリア。1本でも間違えれば失敗   一度クリアした面なら、何度でもリトライすることができる

【著作権者】Y.Kumagai 氏
【対応OS】Windows 98/Me/2000
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.1
【ファイルサイズ】393KB

□ClockRoom Homepage
http://homepage1.nifty.com/clock/

(三鷹 昭一郎)

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