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週末ゲーム

【第166回】

3DARPG「GEO~theSwordMillennia~ 霞の谷の怪物」

モンスターとのチャンバラを思う存分楽しめる本格派の3DアクションRPG

(03/03/28)

タイトル画面

 現在の3DアクションRPGといえば、インターネットを利用したマルチプレイタイプの“MMORPG”と呼ばれるものが主流である。見知らぬ人とパーティーを組み、チャットをしたり数人で協力しながら冒険を進めていくスタイルは、従来のスタンドアローンタイプのRPGとはまったく異なる楽しさをゲームの世界にもたらしてくれた。しかし、ときには一人でじっくりと、自分のペースで冒険を楽しんでみたいもの。お気に入りの物語を1ページずつ読み進めるように、壮大なシナリオを1章ずつ紐解いていく。今回紹介する「GEO~theSwordMillennia~ 霞の谷の怪物」は、簡単な操作でじっくりとやり込める本格的な3DアクションRPGだ。

難易度は4種類。キャラクターを育てて、より難しいレベルに挑もう
難易度は4種類。キャラクターを育てて、より難しいレベルに挑もう

 「GEO~theSwordMillennia~ 霞の谷の怪物」は、キャラクターを斜め上から見下ろした視点でプレイするアクションRPG。これまで数本のシナリオが発表され、(株)エンターブレインの雑誌“テックウィン”の付録CD-ROMのみに収録されていた。だが本作は、シリーズ初のフリー版シナリオとして公開。フル3Dで構築された美しいグラフィックや巨大なモンスター、数百にのぼる武器やアイテムといったシリーズのもつ特長はそのままに、シリーズ未経験者にも入りやすいサイドストーリーが展開していく。冒険の舞台は中世ファンタジー風世界“ベルグレア王国”。プレイヤーはこの世界で名を轟かせている“名も無き冒険者”となって、霞の谷に突如として現れた謎の怪物たちを退治する。軽快な操作性で3Dフィールドを駆けめぐり、剣や斧などを振り回して四方から襲いかかるモンスターを豪快に斬り倒すので、アクションゲームさながらの緊張感と爽快感をたっぷりと楽しめる作品だ。

 ゲームはプレイヤーキャラを作成し、難易度を選ぶところから始まる。難易度には“EASY”から“MAD”まで4種類あり、それぞれ敵の強さやプレイヤーキャラの成長限界、レアアイテムの出現率などが異なっている。この難易度はゲームを再開するたびに選択できるので、キャラクターの成長に応じて徐々に難しいレベルに挑戦していくといいだろう。今回のシナリオ“霞の谷の怪物”は、主人公が立ち寄った街で少女からモンスター退治の依頼を受けるところから始まる。街から出るとモンスターがひしめく危険な世界なので、街のショップなどを利用しながら徐々に活動範囲を広げていこう。本作のマップはほぼ一直線につながっているので、この街を起点にしてどんどん先へ進んでいけばOKだ。

“マイルストーン”を利用すれば、目的地まで瞬時に移動できる
“マイルストーン”を利用すれば、目的地まで瞬時に移動できる

 本作のセーブシステムは独特で、パラメータや所持アイテムなどのキャラクターデータのみが記録される形式となっている。ゲームを再開すると毎回物語の冒頭からスタートするので、同じマップを何度もプレイしてキャラクターを育てながら徐々に先に進んでいかなければならない。各マップには“マイルストーン”と呼ばれる石柱が立っており、一度話しかけたマイルストーン間を瞬時に移動することができる。また戦闘は攻撃、防御、ロックオンの3つのボタンを駆使して行う。ロックオンボタンで敵を画面の中心にとらえ、うまく側面や背面に回り込んで攻撃していくのが基本だ。攻撃ボタンをタイミングよく連打することで連続技を繰り出すこともできるので、敵の反撃に注意して一気に攻撃をたたき込もう。敵から受けたダメージはその場で立ち止まっているか、アイテムを使用することで回復できる。ただし、アイテム使用時などでメニューを開いている間もモンスターは容赦なく襲ってくるので、周囲から敵がいなくなってからメニューを開くとよいだろう。

 モンスターと入り乱れてのチャンバラのような戦闘はとにかく楽しく、何度倒れてもついリトライしてしまう中毒性の高さを感じた。鍛冶屋でお気に入りの武器を鍛えてパワーアップさせたり、鍛錬所で新しい技を習得し自分だけの連続技を完成させるなど、やりこみ要素も豊富で長く楽しめそうだ。また、キャラクターデータのインポート・エクスポート機能も搭載しており、本作で育てたキャラクターを他のシナリオで活躍させることもできる。なお、すべてのシナリオを収録した完全版が夏頃にパッケージ販売される予定なので、本作をプレイして「GEO」の世界に興味をもったユーザーは、そちらに挑戦してみてもいいだろう。

敵の背後や側面に回り込み、隙をついて攻撃を加えていくのが基本   荒野、渓谷、そして洞窟と舞台は様々。先へ進むほど凶悪な敵が出現する
敵の背後や側面に回り込み、隙をついて攻撃を加えていくのが基本   荒野、渓谷、そして洞窟と舞台はさまざま。先へ進むほど強い敵が出現する

【著作権者】爆裂工房
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】-(03/03/01)
【ファイルサイズ】10.8MB

□爆裂工房 GEO公式サイト
http://www1.kcn.ne.jp/~zak/geo/

(肥田 明久)


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