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音楽CDをそのままスクラッチ「Ots CD Scratch 1200x」v1.00.014
ターンテーブルのメタファーを使って音楽CDを操作するDJソフト
(03/09/26)
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2つのターンテーブルとミキサー(フェーダー)、レベルメーターを模したインターフェイス |
MP3などのサウンドファイルをミックスしたり、エフェクトを加えたりといったソフトは市販・オンラインソフト問わず数多く存在して、いまやひとつのジャンルを形成している。なかには以前PickUPのコーナーで紹介した「tactile12000」のように、サウンドファイルをアナログレコードに見立て、クラブDJの使うターンテーブルを模したインターフェイスでDJプレイを楽しめるソフトもある。今回紹介する「Ots CD Scratch 1200x」も「tactile12000」と同様にターンテーブルとレコードのメタファーを使ったDJソフトだが、ターンテーブルで扱うのはサウンドファイルではなく、パソコンのCD-ROMドライブに挿入された音楽CDだ。
「Ots CD Scratch 1200x」はOts Corporation Pty Ltdの24.95ドルのシェアウェア。シェアウェア未登録時は、実際に行ったDJプレイをWAVEファイルに書き出す機能などが制限された「Ots CD Scratch 1200」として試用できる。画面にはDJ用のターンテーブルが2つとミキサー、レベルメーターが配置され、これらを操作しながらCD-ROMドライブに挿入された実際の音楽CDを演奏できる。ドライブが1台しかない場合は同じCDのトラック同士しかミックスできないが、複数のCD-ROMドライブがあれば、ミキサーで音量を調整しながら指定ドライブ内のCDを2枚同時にミックスできる。片方の演奏中にCDを入れ替えることも可能だ。
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コンプレッサー、リミッターなどで細かな音作りも可能。グラフィックイコライザーも搭載されている |
通常のCD再生はもちろんのこと、ターンテーブルをこするようにドラッグするとソフト名にあるように“スクラッチ”ができる。逆転再生、再生スピードや音程の変更、アナログレコードのノイズや回転ムラ、針飛びのシミュレーションといった特殊再生機能も充実している。また、ターンテーブルAとBの間で音量調節を行う“クロスフェーダー”はマウス以外にキーボードで操作でき、ターンテーブルAとBの瞬間切り替えや、ゆったりとした切り替えといったコマンドがプリセットされている。このほか、5パターンのスクラッチもプリセットされていて、いずれも1キーのショートカットで実行できる。
ミックスや連続演奏の際に必要になるのが頭出し作業。実際のDJはヘッドフォンで頭出しを行うことが多いが、これはメインの出力に作業時の音を混ぜないためだ。シェアウェア登録後ならば、複数のサウンドカードや4ch以上の出力をサポートするサウンドカードのリア・チャンネルを使って、メインの出力に音を混ぜずに頭出しを行える。本ソフトでサポートするCD-ROMドライブは、ディスクを一定の速度で回転させる“CAV”モードを備えたもの。ドキュメントによれば、ここ3年間の内に発売されたドライブならば大方サポートされるという。
なお、「Daemon Tools」などのディスクイメージをマウントする仮想ドライブ系ソフトに関してはドキュメントに記述がなかったが、筆者が「Daemon Tools」v3.33と、「nero Burning ROM」に同梱されている「Nero ImageDrive」v2.23を仮想CD-ROMドライブとして試したところ、いずれも問題なく動作した。
【著作権者】Ots Corporation Pty Ltd
【対応OS】Windows 95/98/Me/2000/XP
【ソフト種別】シェアウェア 24.95ドル
【バージョン】1.00.014
□Ots Labs: Ots CD Scratch 1200 - The Ultimate Virtual Turntables CD Player
http://cdscratch.com/
□tactile12000 - mp3 dj ware
http://www.tactile12000.com/
□窓の杜 - 【PickUP】ターンテーブルでDJプレイ「tactile12000」v2.1b64
http://www.forest.impress.co.jp/article/2002/04/25/tactile12000.html
□窓の杜 - DAEMON Tools
http://www.forest.impress.co.jp/library/daemontools.html
□nero6
http://www.pro-g.co.jp/nero/
(モッティ)