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【第191回】
ファンタジーシミュレーションRPG「ANCIENT VICE」
大魔法使いの部隊を率いて大陸全土を制圧せよ!!
(03/11/28)
【18:40更新】
「ANCIENT VICE」は、各部隊を駒のように移動させながら戦う、フェイズ制のファンタジーシミュレーションRPG。物語の舞台は“ウェルスロブ”という世界で、魔法使いと悪魔が同一視される時代をプレイする。プレイヤーは、魔法使いこそが世界を統一すべきという考えのもと、“ウェルスロブ”全土に宣戦布告した“リヴァス”という国の魔法王“トゥ・ルース”となり、指揮下の大魔法使いを率いて“ウェルスロブ”全土の制圧を目指す。なお、本作品はマップ内の“ハイネル城”までのエリアを攻略できるフリーソフト版として公開されており、全編プレイ可能な“魔法王戦記編”は、29日にシェアウェア2,500円で公開される予定だ。
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魔法使いが率いる部隊を移動させて“ウェルスロブ”を制圧していく |
ゲームは、傭兵の雇用や解雇、指揮官の装備変更と移動を行う“オーガフェイズ”と敵部隊と戦闘を行う“ウォーフェイズ”を交互に繰り返して進行する。“オーガフェイズ”では、星の魔法を使う魔法王“トゥ・ルース”、地の魔法を使い“リヴァス”全軍を束ねる将軍の“ギルド・エンシェス”、精霊魔法を使い“ギルド”の養子の“リーテ・エンシェス”が、それぞれ指揮官を務める部隊の編成を行う。すでに編成済みの部隊の消耗度が少ない場合は、新たに部隊を編成せずにフェイズを終了し、その部隊で戦闘を行うことも可能だ。部隊は1人の指揮官と剣兵、弓兵、騎兵といった複数人の傭兵で編成することができ、各指揮官ごとに割り振られている“Orga.PT”というポイントの範囲内で傭兵を雇っていく。編成完了後、[部隊移動]コマンドで各部隊をマップ内の自軍の拠点に転送すると“ウォーフェイズ”に移行する。
“ウォーフェイズ”が始まると敵部隊も移動を開始し、自軍と敵軍の転送先が同じ拠点の場合は戦闘となる。戦闘が始まると、両軍の指揮官や備兵の種類、数などが表示され、画面右端の[突撃][分散][包囲]といったフォーメーションコマンドから1つ選択して敵を攻撃する。3つのフォーメーションはジャンケンのような関係となっており、たとえば自軍が[突撃]を選択して敵軍が[包囲]を選択していると一方的に攻撃することができる。同様に[分散]は[突撃]に強く、[包囲]は[分散]に強いという関係だ。また、フォーメーションのほかに指揮官の魔法を使って敵にダメージを与えることも可能。さらに、部隊内の備兵の種類による相性も存在し、剣兵は騎兵に、弓兵は剣兵に、騎兵は弓兵に強い。つまり、備兵の数で優位に立っていても、剣兵のみの部隊で相性の悪い弓兵のみの部隊と戦うと苦戦を強いられるだろう。“ウォーフェイズ”での戦闘に勝利するとその拠点の制圧が完了し、次の“オーガフェイズ”で一定の税収を得て戦力を増強できるようになる。
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プレイの途中で新しいキャラが仲間になることもある |
今回公開されたフリーソフト版では、“ハイネル城”以外の城を攻撃することができないので、“ハイネル城”攻略が最大の目的となるだろう。城を攻めるためのポイントは、まず各部隊のレベルと戦力を十分に高めておくことが重要となる。また、城の中には複数の部隊が待ち構えているので、自軍も複数の部隊を同時に突入させるとよいだろう。指揮官のレベルが6以上の部隊なら単独で制圧することも不可能ではないが、確実に落城させたいなら2~3部隊の同時投入が望ましい。攻城戦では、自軍1部隊で敵軍1部隊の撃破を目標とし、戦闘中の部隊が消耗したら退却して別の部隊を突入させ、敵部隊の各個撃破を目指すとよい。さらに、ゲームをある程度進行させると“リヴァス城”の北西にダンジョンが出現するので、攻城戦の前に捜索しておき、あらかじめアイテムを手に入れておくと戦闘を有利に進められるだろう。あとは基本的なことになるが、常に敵の部隊や傭兵の状況を確認し、各部隊のフォーメーションと備兵の相性を考慮して戦い抜くことが重要となる。
本作品では、プレイ可能なエリアや時間などが制限されているが、なによりまず、とても丁寧に作られている点に驚いた。キャラクターデザインやグラフィックは市販のゲームと同等と言っても過言ではないほど美しく、BGMも心地よい。シミュレーションRPGとしての出来栄えも良好で、部隊の編成や移動、フォーメーションについてキチンと考えなければ勝てないようになっている。フェイズ制を採用して、じっくり落ち着いてプレイできるところもよい。キャラクターを育てる楽しさや部隊編成の楽しさ、アイテムを手に入れる楽しさも盛り込まれた素晴らしい作品だと思う。
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戦闘は一方の部隊が全滅または撤退するまで続く |
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ダンジョンの奥にはボスキャラも。倒せは貴重なアイテムを入手できることも |
【著作権者】StudioGIW、M.Sekiya 氏
【対応OS】Windows 95/98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト(本編は29日に2,500円のシェアウェアで公開予定)
【バージョン】-
【ファイルサイズ】6.6MB
□StudioGIW(スタジオギウ) - M.Sekiya Home page
http://www.page.sannet.ne.jp/m-sky/game/
(三鷹 昭一郎)
編集部注:
記事掲載後に作者から本編(シェアウェア版)を29日に公開予定との連絡をいただきましたので、本文を修正いたしました。