窓の杜Logo

.
週末ゲーム

【第194回】

パズルアクション「あっぷだうん1983」

1980年代を思わせる、懐かしいデザインと操作感

(04/01/16)

タイトル画面

 1980年代半ば。「ちゃっくんぽっぷ」「ドアドア」といった固定画面のパズルアクションがにわかに流行していた。いずれもデフォルメされた可愛らしいキャラクターが登場し、敵の攻撃やトラップをかわしながらプレイするという内容。今回紹介する「あっぷだうん1983」は、そんな懐かしいテイストが漂う、ちょっとレトロな作品だ。

敵キャラの追跡をかわしつつ、釣鐘を仕掛けて捕まえていく
敵キャラの追跡をかわしつつ、釣鐘を仕掛けて捕まえていく

 「あっぷだうん1983」は、丸いボールに手足が生えたような主人公を操作して、上段・中段・下段の三層に分かれたマップ内を逃げ回りながら、全ての敵キャラを捕まえるというステージクリア型のパズルアクション。主人公は敵キャラに直接触れることができないので、各層をハシゴで移動しながら天井に釣鐘を仕掛けて捕まえていく。釣鐘は[X]キーで仕掛けることができ、主人公の真下、つまり下層の天井に仕掛けることが可能。敵が天井の釣鐘の真下へ到達したときに、主人公が釣鐘の真上でタイミングよくジャンプすると、釣鐘を落として敵キャラを閉じこめることができる。そして敵キャラを釣鐘の中に閉じ込めた状態で、その上を通過すれば敵キャラを捕まえられる。ただし、釣鐘を落とすタイミングを外して敵キャラを捕まえられなかった場合、釣鐘は主人公が回収するまでその場に置かれたままとなる。画面は原色に近い赤、黄、緑、青色をふんだんに使用しており、8色もしくは16色が基本だった1980年代当時のパソコンゲームを思わせる。登場するキャラクターも、当時主流だったシンプルなデフォルメ系だ。

 手持ちの釣鐘は3~4個で、敵キャラと一緒に回収するたびに残数は減っていく。敵キャラは各ステージで3~6体登場し、それぞれが独自のパターンで移動する。移動パターンによって、同じフロアを行ったり来たりする“ウロル”、左回りで移動する“ヒダロ”、同じく右回りで移動する“ミギラ”、主人公を追い掛け回す“クルル”、主人公から逃げ回るように移動する“ニゲロ”の5種類が用意されている。敵キャラに少しでも触れると同じステージの最初からやり直しになってしまうが、敵キャラの上をジャンプして飛び越えることによって、追い詰められた状況を回避することも可能だ。

制限時間をオーバーすると敵キャラの移動速度が早くなる
制限時間をオーバーすると敵キャラの移動速度が早くなる

 攻略のコツは、まず5種類いる敵キャラの動きを把握して、先読みすること。とくに注意したいのが、主人公を追い掛け回す“クルル”だ。放置しておくと厄介な相手なので、まずこの“クルル”から捕まえてしまうとよいだろう。2つめは、手持ちの釣鐘を障害物として利用すること。袋小路の出口やハシゴの手前などに釣鐘を落としておくと、敵キャラの動きを制限することができる。こうしてまず大雑把に敵キャラの動きを封じておいて、その後で個別に捕まえていけばよい。

 一見、単純なゲームに見えるかもしれないが、敵キャラの行動パターンを完全に把握するまでは苦戦するかもしれない。また、釣鐘を落として捕まえなければならないので、位置取りも重要だ。敵キャラを下段に誘導すると同時に、主人公を上段へ移動させるという、戦略的な行動が求められるだろう。またステージ3以降は釣鐘よりも敵キャラの数が多いので、2匹以上を同時に捕まえないとクリアすることができない。逃げ回りながら敵の動きを制していかなければならず、そのためには緻密な戦略が必要になる。懐かしいスタイルと高度なパズル性を併せもつ、とても楽しいゲームだと思う。

ステージ3以降は釣鐘よりモンスターの数が多くなるので、2匹以上を同時に捕まえなければならない   ステージ6では6体の敵キャラが登場する。逃げ回るだけでも大変だ
ステージ3以降は釣鐘よりモンスターの数が多くなるので、2匹以上を同時に捕まえなければならない   ステージ6では6体の敵キャラが登場する。逃げ回るだけでも大変だ

【著作権者】藤石 達也 氏
【対応OS】Windows 95/98/Me/NT/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】3.5
【ファイルサイズ】280KB

□徹楽の道
http://hp.vector.co.jp/authors/VA015643/

(三鷹 昭一郎)


トップページへ
週末ゲーム INDEXへ
Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.
編集部への連絡は mado-no-mori-info@impress.co.jp まで