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特集

購入前にたっぷり楽しめるFPSゲームが大集合!

シングルプレイとマルチプレイを十分試せる体験版やフリーソフトを紹介

(04/03/11)

 海外で最も流行っているゲームのジャンルと言えばFPSだ。FPSとは“First Person Shooter”の略語。プレイヤーの分身となるキャラクターの視界がディスプレイに映し出され、キャラクターの首の向きをマウス、首から下の腕や脚の動きをキーボードで操作できるという特長がある。FPSでは自分のキャラクターの顔や背中が見えないため、全身が見える通常の三人称視点型ゲームよりも人形を操っている気分になりにくく、ゲームに没入しやすいことが人気の秘密だ。しかし、日本では海外ほど流行していないため、FPSを未プレイという人が少なくないのも事実だ。そこで今回は、1人用のシングルプレイ、コンピューター操作のキャラクターやインターネットを介して接続した人間と対戦できるマルチプレイを、製品版を購入する前にたっぷり試せる選りすぐりの良質FPSゲームを紹介しよう。

■シングルプレイの体験版

第二次世界大戦時の一兵士となり戦場の臨場感を味わえる「CALL OF DUTY」

「CALL OF DUTY」
「CALL OF DUTY」
 対空砲や銃器の射撃音、罵声や警鐘といった怒号が大音響で響き渡る戦場を、小隊 の一兵士となった主人公が、コンピューター操作の仲間とのチームワークで戦況打開 を目指す。まるで本物の戦場に迷い込んだかのような錯覚に陥るほどリアルな臨場感 に溢れているのが本作品の特長。英語版体験版として“Burnville Demo”と “Dawnville Demo”の2種類をダウンロードできる。“Burnville Demo”では、ノル マンディ上陸作戦の決行前夜に先導降下兵として作戦に参加していたアメリカ軍の主 人公を操作して、空挺降下した101空挺師団とともにサント・メール・エグリーズへ 侵攻し、夜間のうちに敵軍と対空砲を一掃するために戦う。“Dawnville Demo”では、 主人公達が制圧したサント・メール・エグリーズをドイツ軍の反撃から守り抜くこと が目的。発売中の製品版では、ノルマンディ上陸作戦に参加するアメリカ兵編、イギ リス第6空挺師団によるペガサスブリッジの制圧作戦に参加するイギリス兵編、ボル ガ川の渡河から武器も与えられずに特攻を強制され、スターリングラードの赤の広場 や、“パブロフの家”をモチーフにしたと思われる労働者マンションの奪還作戦など に参加するロシア兵編の全編を堪能できる。また、連合国と枢軸国に分かれて戦うネッ ト対戦のマルチプレイも可能。なお、「CALL OF DUTY 日本語版」では、メニュー、 メッセージ、会話の内容が日本語字幕で表示されるので、英語が苦手な人でも安心だ。

【著作権者】Activision, Inc.、Infinity Ward, Inc.(日本販売元は(株)キッズ ステーション)
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】体験版フリーソフト(日本語版製品版の標準価格は8,694円(税込み))
【バージョン】-

□Activision: Call Of Duty(英語製品版情報)
http://www.callofduty.com/
□CALL OF DUTY 日本語版(日本語製品版情報:体験版ダウンロード)
http://www.kids-station.com/game/callofduty/

事故で亡くなった主人公が煉獄で悪魔に挑む戦慄のゴシックホラー「Painkiller」

「Painkiller」
「Painkiller」
 不慮の自動車事故でこの世を去った主人公“ダニエル・ガーナー”。なぜか彼は天国に迎え入れられず、天国と地獄の狭間、闇に閉ざされた煉獄に閉じこめられてしまう。このような仕打ちを受けた理由を明らかにするため、自らの罪が清められるまで、邪悪な戦争に向け準備中の悪魔を狩り続けるというストーリー。英語版製品版は4月12日に発売予定、日本語マニュアル付きの英語版は春頃に発売予定で、現在3つのエピソードをプレイできる体験版が公式サイトよりダウンロード可能となっている。荒廃したヨーロッパの町並みに似た風景が続くが、昼とも夜とも分からないぐらい分厚い雲に覆われた空からは、一筋の光も差し込まない。おぼつかない足取りで主人公にジリジリ迫ってくるゾンビなども不気味極まる。さらに迎え撃つ主人公の武器も、敵を串刺しにする射出式の杭や扇風機のように高速回転する刃など、クセのあるものばかりで困ってしまう。そもそもFPSゲームは全般的に、白兵戦による戦闘がメインなので好みの分かれるジャンルだ。しかし古典怪奇小説やホラー映画が好きな筆者にとっても、本作品の生々しい猟奇趣味の描写には罪悪感を覚えた。生理的に受けつけないと自分で思う人にはオススメできないものの、敵が倒れるときや建物が崩れるときに見られるリアルな物理エンジンは必見。

【著作権者】DreamCatcher Interactive Inc.、People Can Fly(日本販売元はエム スリイエンタテインメント(株))
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】体験版フリーソフト(英語版製品版は39.99米ドル)
【バージョン】0.921

□Painkiller: Official Website(英語製品版情報:体験版ダウンロード)
http://www.painkillergame.com/
□M3エンターテイメント(日本語製品版情報)
http://www.m3e.co.jp/

ミクロネシアの熱帯雨林ジャングルが楽園から地獄に様変わりする「FarCry」

「FarCry」
「FarCry」
 熱帯雨林の植物に覆われた島々、美しい海域に囲まれた南国のミクロネシアで、ボートによるチャーター便業を営む“ジャック・カーバー”。彼は請われるまま女性ジャーナリスト“ヴァレリー・コルテス”を或る島へ案内したところ、自然の楽園だった島がテロリストの巣窟と化していたことを知る。製品版の英語版は3月中に発売予定、日本語版の「ファークライ 日本語版」が4月中に発売予定のため、ゲームの全貌は現在のところ不明。ダウンロード可能な体験版では、旧日本軍の基地がある島を占拠しているテロリストに、主人公が単身ゴムボートで挑むことになる。テロリストは主人公を発見すると強力な武器で襲いかかってくるため、主人公の初期装備では敵数人と同時に戦うのは無謀だ。正面から突破するにしても、まずは小屋の下を這って通り抜け、埠頭に停泊している銃座つきのボートを奪って、向かってくる敵を一掃するとよいだろう。高地にある敵基地に潜入したあと、爆弾を仕掛けて脱出すればクリアとなる。なお、絶対に通らなければならないチェックポイントや、決められたルートなどは存在しないため、サバイバルを意識してジャングルの木々に身を隠しながら敵をできるだけやりすごすもよし、武器を奪ったあとは正面突破で殲滅を狙うのもよし。すべてはプレイヤーの好み次第だ。

【著作権者】Crytek Studios、Ubisoft Entertainment(日本販売元は(株)キッズ ステーション)
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】体験版フリーソフト(製品版は34.99ユーロ)
【バージョン】-(04/01/21)

□FarCry(英語製品版情報:体験版ダウンロード)
http://www.farcry-thegame.com/
□~メディアクエスト~(日本語製品版情報)
http://www.kids-station.com/game/

■マルチプレイの体験版

1942年前後の広大な戦場を舞台に陸海空軍が総力戦を行う「Battlefield 1942」

「Battlefield 1942」
「Battlefield 1942」
 第二次世界大戦の戦史に刻まれた北アフリカ、太平洋、西ヨーロッパ、東ヨーロッパの各激戦地を舞台に、連合国と枢軸国がそれぞれの陸海空軍の兵士と兵器を総動員して戦場の拠点を制圧し、敵軍を全滅させるのが基本的な目的。斥候兵(Scout)、突撃歩兵(Assault)、対戦車兵(Antitank)、衛生兵(Medic)、工兵(Engineer)という兵科から好きな種類を選択できるだけではなく、戦場に存在する輸送車、戦車、揚陸艇、戦艦、空母、潜水艦、戦闘機などの兵器をも自由に操れるのが特長。日本語版が「バトルフィールド1942」として既に販売されており、公式サイトからは英語版体験版を2種類ダウンロードできる。アメリカ軍の太平洋最西端基地があるウェーク島に日本軍が迫る「バトルフィールド1942 デモ版」、実戦配備されなかった幻の武器・兵器が登場し、オランダにあるドイツ軍のV2ロケット基地をイギリス軍が強襲する「バトルフィールド1942 シークレット・ウェポン デモ版」だ。また、ベトナムが舞台の「バトルフィールド ベトナム」が3月18日に発売予定なので、この特集記事が掲載される頃には英語版体験版が公開されている可能性もある。公式サイトをチェックしてみるとよいだろう。

【著作権者】Digital Illusions CE AB.、Electronic Arts Inc.
【対応OS】Windows 98(編集部にてWindows 2000/XPで動作確認)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.1(2002/06/23)

□Battlefield 1942:ホーム(日本語製品版情報:体験版ダウンロード)
http://www.japan.ea.com/battlefield/1942/home.html
□Battlefield Vietnam:ホーム(日本語製品版情報)
http://www.japan.ea.com/battlefield/vietnam/

未来指向でスピーディーな戦闘型集団スポーツ「Unreal Tournament 2004」

「Unreal Tournament 2004」
「Unreal Tournament 2004」
 “Unreal”は言わずもがな“Quake”“Half-Life”と並ぶ三大FPSの1つであり、シングルプレイが主体の“Unreal”と、本作品の系統であるマルチプレイが主体の“Unreal Tournament”に分岐してそれぞれが進化し続けている。現在ダウンロードできる体験版はベータバージョンという位置づけだが、6種類のゲームモード、5種類のマップでマルチプレイまたはコンピューター相手の対戦を十二分にプレイできる。6種類のゲームモードは、自分以外の参加者はすべて敵という“DeathMatch”以外は、すべて2つのチームに分かれた戦いとなる。残りのゲームモードとしては、味方チームと協力して敵チームを倒す“Team Deathmatch”、お互いに敵陣の旗を奪って自陣まで持ち帰る“Capture the Flag”、攻撃側と防御側に分かれてオブジェクトの攻防を行う“Assault”、フィールドに1つだけ存在するボールを敵陣地のゴールまで運ぶ球技“Bombing Run”、隣接する拠点を制圧しながら最終的に敵陣のパワーコアを破壊するのが目的の“Onslaught”が用意されている。ルールが違えばゲームが違うといって過言ではないぐらい、バラエティーに富んだ数々の戦闘スポーツを楽しめるだろう。なお、英語版製品版は3月16日に発売予定、日本語マニュアル付きの英語版は3月18日に発売予定となっており、製品版では10種類のモード、100種類以上のマップをプレイ可能とのこと。

【著作権者】Epic Games, Inc.、Digital Extremes、Atari
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】体験版フリーソフト(英語版製品版は39.99米ドル)
【バージョン】3120(04/02/11)

□Unreal Tournament - news(英語製品版情報:体験版ダウンロード)
http://www.unrealtournament.com/

■マルチプレイのフリーソフト

各種訓練や対テロ戦を通じて米国陸軍の軍務を体験「America's Army」

「America's Army」
「America's Army」
 米国陸軍が入隊志願者を募集するために国家予算を投じ、カリフォルニア州モントレイにある海軍大学大学院のシミュレーション研究所“The Modeling, Virtual Environments and Simulation(MOVES)”で制作しているという、異例の国家的プロジェクトゲーム。米国陸軍謹製というだけあって、射撃時に得られる爽快感や娯楽性といった要素は弱い。駆け足時には武器を構えることすらできなかったり、プレイヤーが操作するキャラの呼吸に気を配らないと狙った地点に着弾しないなど、現実のように融通の利かない不自由さを逆に売りにしたリアル指向が特長。また、基本射撃訓練、身体訓練、武器習熟訓練、市街戦訓練といった新兵訓練を終えるまで、公式サーバーに接続してネット対戦できないことが第一の山場。米軍特殊部隊の一員となるための訓練と衛生兵の資格を得る訓練は、ゲーム内で講義を受けたあとに行われる選択問題テストに合格しなければならないという厳しさだ。マルチプレイのネット対戦でプレイできるのは20種類以上のマップで、ほとんど同じ目的のものがないうえに、バージョンアップするたびに訓練の種類やマップが追加されていくため、一度魅了されると何年もプレイし続けられそうだ。

【著作権者】Army Game Project、U.S. Army、MOVES
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.0.0a(03/12/23)

□America's Army - Special Forces - Home Page(英語製品版情報:ダウンロード)
http://www.americasarmy.com/

任務遂行のため各兵科が自然に協力し合える「Wolfenstein: Enemy Territory」

「Wolfenstein: Enemy Territory」
「Wolfenstein: Enemy Territory」
 第二次世界大戦時のヨーロッパや北アフリカを舞台に戦うマルチプレイ専用のゲーム。連合国と枢軸国の2チームに分かれ、自軍の任務遂行と敵軍の作戦妨害を行う。いずれのチームを選んでも、重火器を扱うことができる一般兵(Soldier)、仲間を治療できる衛生兵(Medic)、拠点の破壊や建造などができる工兵(Engineer)、弾丸補給や爆撃要請などができる野戦工作兵“Field Ops”、敵兵に変装したりスナイパー銃を扱える秘密工作兵(Covert Ops)という5種類から兵科を自由に選択可能。また、敵を倒すことなどで得られる経験値を一定量溜めるとパワーアップする仕組みで、それぞれの兵科の特長を生かした行動を取ることでも経験値は手に入るため、各兵科が自然に協力し合えるのが特長。ダイナマイトを用いた拠点破壊タイプのマップは、基地内の燃料タンクを破壊する“Fuel Dump”、基地内にある大砲制御装置を破壊する“Seawall Battery”、オアシス都市に設置された2台の対戦車砲を破壊する“Siwa Oasis”の3種類。物資運搬タイプのマップは、列車砲まで弾薬を運んで砲撃開始する“Rail Gun”、2台のレーダーから部品を盗んでトラックまで運ぶ“Wurzburg Radar”、銀行から金塊を奪い取ってトラックで街の出口まで運ぶ“Gold Rush”の3種類。“Rail Gun”のみ枢軸国が攻撃側だが、それ以外のマップは連合国側が攻撃側、枢軸国が防御側と定められているため、チームバランスを考慮したうえで攻守の好みに応じた側に参加するとよいだろう。

【著作権者】Id Software, Inc.、Splash Damage, Ltd.、Activision, Inc.
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.02(03/09/10)

□Wolfenstein(英語製品版情報:ダウンロード)
http://games.activision.com/games/wolfenstein/
□窓の杜 - Wolfenstein: Enemy Territory(ダウンロード)
http://www.forest.impress.co.jp/library/wolfensteinet.html

(竹元 克己)


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