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【第205回】
ブロック崩し「壁破猫玉(にゃんこボール)」“猫玉”がかわいいユニークなブロック崩しゲーム
(04/05/07)
“テーブルテニス”“インベーダー”と並び、古典ゲームの代表と言われるゲームの1つに“ブロック崩し”がある。簡単な操作と分かりやすいルールで親しまれる“ブロック崩し”は、グラフィックやシステムにちょっとした工夫を加えることで斬新な表現ができる魅力的なゲームの1つだ。今回紹介する「壁破猫玉(にゃんこボール)」は、今風のひねりが施された斬新でポップな作品に仕上がっている。
「壁破猫玉(にゃんこボール)」は、フィールド内に出現する“猫玉”という猫の形のボールをフィールド内のブロックに当てて消していく、ステージクリア型のブロック崩しゲーム。画面下側に表示されている“猫はじき棒”を操作して落下する“猫玉”を弾き、制限時間内にフィールド内のすべてのブロックを壊すのが目的。操作は、左右のカーソルキーで“猫はじき棒”を移動し、カーソルキーとスペースキーの同時押しで“猫はじき棒”を速く動かすことができる。スペースキーを押すと“猫はじき棒”が上方向に飛び上がる“強打”となり、“猫玉”を上方向に勢いよく弾くことが可能。ゲームは、“猫玉”を落とさずにフィールド内のすべてのブロックを消すとステージクリアとなり、次のステージに進む。しかし、フィールド内の“猫玉”が画面下側に落下したときや、1分30秒の制限時間内にステージクリアできない場合はミスとなり、画面右下でプレイ回数を示している“猫玉”の数が1つ減少する。さらに、表示されている“猫玉”がゼロのときにミスをするとゲームオーバーとなる。
本ゲームの最大の特長は、ある程度時間が経つとフィールド内に“猫玉”がどんどん追加され、最大5つまでの“猫玉”を同時に使ってブロックを壊すことができること。“猫玉”の数が多いとステージクリアまでのタイムも短縮できるので、できるだけ多くの“猫玉”をフィールド内に残すようにしよう。なお、フィールド内の“猫玉”は最低でも1つ残っていれば、他の“猫玉”が画面下に落ちてもミスにはならない。複数の“猫玉”の動きについていけないときは、最も当てやすい“猫玉”のみを死守するとよいだろう。また、本ゲームにはフィールド内に重力の影響があることも特長だ。“猫玉”は直線的に壁やブロックを跳ね返るのではなく、“猫はじき棒”で弾いた勢いが重力によって減退していき、放物線を描いて落ちてくる。つまり、“強打”を使って強く弾かないと画面の最上部まで届かずに途中で落ちてくるので、画面上側のブロックを壊したいときは“強打”を使いこなしていこう。
ゲームとしての面白さもさることながら、コミカルで少しシュールなデザインも魅力的だ。ブロック崩しのボールがかわいい猫の顔になっていて、ステージ間のデモシーンでおかしな芝居までしてくれる。ゲームに直接関係ないことだが、こういった細かい遊びのセンスでプレイヤーをより楽しませてくれる点にも好感がもてた。ゲーム部分は凝っているがデザインが地味な作品や、センスはいいがゲーム部分がイマイチな作品があるなかで、デザイン・システムの両面できちんとプレイヤーを満足させてくれる本ゲームは貴重な存在だと言えよう。
【著作権者】島国大和 氏
□島国大和のド畜生 (藤井 宏幸)
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