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数多くのオンラインソフトを公開した作者が著作権法違反ほう助の疑いで逮捕ファイル共有ソフト「Winny」の開発者で、ネット上では“47氏”と呼ばれていた京都府警は10日、窓の杜で何度も紹介したことがあるオンラインソフト作者で、東京大大学院情報理工学系研究科助手の金子 勇容疑者を、著作権法違反ほう助の疑いで逮捕した。ソフトウェア開発者が本容疑で逮捕されたのは、本件が国内初となる。 容疑の内容は、匿名性が非常に高くユーザーが摘発されにくいファイル共有ソフト「Winny」を開発したことで、映画や音楽などのデータ交換を容易にし、社会に著作権侵害をまん延させようとしたこと。ファイル共有ソフトの開発自体は合法であるが、その開発目的が著作権侵害であったため逮捕に至ったという。 金子容疑者は、大型掲示板“2ちゃんねる”で「Winny」の開発を宣言し、このときの書き込み番号が47であったことから、インターネット上では“47氏”と呼ばれていた。また、窓の杜で何度も紹介したことがあるオンラインソフト作者であり、3D格闘ゲーム風ソフト「NekoFight」や、ミサイルの軌跡を描く3Dデモ「Missile」などを制作。 本件が有罪になると、“ピア・ツー・ピア(Peer to Peer)”技術を用いた匿名性の高いファイル共有ソフトのみならず、“ピア・ツー・ピア”技術を利用したソフト全体のイメージ低下、ひいては“ピア・ツー・ピア”技術の開発自体が規制される可能性もある。例えば白血病や癌などの治療薬の開発に必要なデータ分析するソフト「UD Agent」といった“分散コンピューティング”にも本技術は一役かっており、社会への貢献性の高いソフトにまで影響が及ぶ可能性も否定はできない。
□Kaneko's Software Page(金子 勇容疑者のWebサイト) (中井 浩晶) |
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