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“SETI@home”が分散コンピューティング用クライアント「BOINC」を正式採用既存ユーザーはこれまでの参加実績や所属チームなどを引き継ぐことが可能
“SETI@home”および“SETI@home/BOINC”は、プエルトリコのアレシボ天文台が観測したデータを世界中のパソコンで分析し、地球外知的生命体を科学的に探し出すプロジェクトで、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校を拠点に活動している。 観測データを分析するには膨大な処理能力を有するコンピューターが必要であるため、インターネット接続された複数のパソコンに観測データの解析を一部分ずつ分散することで、スーパーコンピューター並の処理能力を実現しようというのが、両プロジェクトの試みだ。 “SETI@home”は今まで、ユーザーが専用のクライアントソフト「SETI@home」を利用して観測データをダウンロードし、その解析結果を再び送り返すという方法で運営されてきた。新プロジェクト“SETI@home/BOINC”では、カリフォルニア大学バークレー校が開発した分散コンピューティング向けの汎用クライアントソフトを利用して観測データを分析することになる。 今回採用されたクライアントソフト「BOINC」は、“Berkeley Open Infrastructure for Network Computing”の略で、カリフォルニア大学バークレー校がオープンソースで開発した。本ソフトの技術を採用した分散コンピューティングプロジェクトであれば、本ソフトで複数管理できるのが特長。つまり、ユーザーはプロジェクトごとに専用のクライアントソフトを用意する必要がなく、本ソフトのみで複数のプロジェクトに参加できる。 すでに“SETI@home”へ参加している人は、登録したメールアドレスに送られてくるアカウントIDを使用することで、これまでの参加実績や所属チームなどを“SETI@home/BOINC”に引き継ぐことが可能。 ただし、「BOINC」をインストールするには、事前に「SETI@home」をアンインストールしておく必要がある。また、“SETI@home/BOINC”の運営が安定するまでは、“SETI@home”も平行して運営されるとのこと。 なお「BOINC」は、Windows 95以降に対応するフリーソフトで、編集部にて試用したところWindows XPで動作することを確認した。現在、“SETI@home”の公式サイトからダウンロードできる。
【著作権者】University of California
□SETI@home (中井 浩晶) |
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