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NEWS (04/07/09 17:00)

スクリプト記述で高度な設定が可能なインストーラー作成ソフト「Inno Setup」

ウィザード形式とスクリプト記述による2種類の方法で作成できる

「Inno Setup」v4.2.7
「Inno Setup」v4.2.7
 オープンソースで開発されているインストーラー作成ソフト「Inno Setup」v4.2.7が、6月27日に公開された。Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XP/Server 2003に対応したフリーソフトで現在作者のホームページからダウンロードできる。

 「Inno Setup」は、ウィザード形式で作成する基本的な機能だけを備えたインストーラーから、スクリプト記述での複雑な条件分岐で構成された高度なインストーラーまで、さまざまなタイプのインストーラーを作成可能なフリーのインストーラー作成ソフト。

 インストーラーの作成は、インストール対象ファイルのパッケージ内でのパスや、インストール先のフォルダパスなどの基本的な情報をテキスト形式で記述して行う。基本的な情報以外にもさまざまな設定が可能で、たとえばインストール時にWindowsのバージョンを取得して、OSごとにそれぞれ個別のファイルをインストールするといったこともできる。

 また、「Delphi」ライクなスクリプトを記述して、インストール時に複雑な条件分岐を設定することも可能。スクリプトで利用する関数として“DirExists”や“FileSearch”といった関数が多数用意されている。これらを利用すれば、インストール時に指定したフォルダが存在して、かつ特定のファイルが存在する場合は、ファイルの上書きをしないといった複雑な設定も行える。

 配布するオンラインソフトをバージョンアップしていると、ソフトが使用する設定ファイルの保存場所を変更、といった状況があるだろう。たとえば、マルチユーザー環境に対応させるため、実行ファイルと同階層のフォルダに保存していたINIファイルをユーザーごとのフォルダに移動させるといった場合など。スクリプトの記述次第では、ファイルの移動作業をユーザーの手を煩わせることなく、インストーラーに行わせることも可能だ。

 そのほか、簡易モードとしてインストーラーの作成をウィザード形式で行うことも可能。この簡易モードでは、インストールするファイルやインストール先のフォルダ設定など、基本的な項目だけを設定していくだけで手軽にインストーラーを完成させることができる。また、この簡易モードで基本的な設定を済ませておいてから、スクリプト編集画面で詳細な設定を追加することも可能。


【著作権者】Jordan Russell 氏
【対応OS】Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XP/Server 2003
【ソフト種別】フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】4.2.7(04/06/27)

□jrsoftware.org // Jordan Russell's Software
http://www.jrsoftware.org/

(久保 望)


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