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NEWS (05/04/19 20:45)

Opera Software ASA、音声操作やSVG画像に対応した「Opera」v8.0 正式版を公開

SSL証明書の発行者名を偽装できる脆弱性はv8.0の正式版でも未修正

「Opera」v8.0
「Opera」v8.0
 ノルウェーのOpera Software ASAは19日(現地時間、以下同)、独自の表示エンジンを搭載したタブ切り換え型Webブラウザー「Opera」v8.0の英語版を正式公開した。Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XPに対応し、広告を同ソフトのツールバー上に表示する代わりに無償で利用できるフリーソフトだが、シェアウェア登録料の39米ドルを支払えば広告を非表示にすることが可能。現在、同社のホームページから英語版に加えて、ドイツ語版、オランダ語版、ポーランド語版をダウンロードできる。

 v8.0では、米IBMが開発した音声認識技術“Embedded ViaVoice”を搭載しており、“XHTML+Voice Profile v1.2”と“CSS3 speech module”に準拠するWebサイトでは、英語による音声読み上げや、英語音声による命令でWebページのスクロールや移動といった閲覧操作が可能。なお、本機能はWindows 2000/XP環境でのみ利用できる。

 拡大・縮小しても画像の輪郭のギザギザが目立たず、ファイルサイズがコンパクトなベクター形式のSVG画像の表示に標準で対応。また、テーブルなどのページ構造を保ったまま、ウィンドウの横幅に合わせてWebページを自動で縮小表示する機能も追加された。ユーザーインターフェイスも変更が加えられており、たとえばタブバー右端に追加されたゴミ箱型アイコンをクリックすることで、閉じたWebページを素早く再表示可能。

 セキュリティ関連では、フィッシング詐欺防止のため、国際化ドメイン名のURLをトップレベルドメインの違いにより、そのまま表示するかPunycodeで2バイト文字を使わないURLに変換して表示するか切り替えられるようになった。また、信頼できるサイトかどうかを判別できるよう、SSL対応のWebページを閲覧時にアドレスバー右端へ証明書の発行者名を表示する機能も追加された。その他、数多くの機能追加や仕様変更が施されている。

 なお、SSL証明書を供給する米Geotrust社が12日明らかにしたところによると、「Opera」のベータ版にはSSL証明書の検証に関して問題があり、発行者名を偽装できる脆弱性があるという。編集部で試用したところ、同脆弱性はv8.0の正式版でも未修正であることを確認した。


【著作権者】Opera Software ASA
【対応OS】Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト(広告を非表示にするための登録料は39米ドル)
【バージョン】8.0 Build 7561(05/04/19)

□Opera Web Browser(編集部注:つながりにくくなっています
http://www.opera.com/
□SSL Organization Vulnerabilities(米Geotrust社のページ)
http://www.geotrust.com/resources/advisory/sslorg/sslorg-advisory.htm

(石川 敬峰)




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