【第244回】

弾幕系2D縦スクロールシューティング「TwinSeeds#」

敵弾をギリギリでよけて“スクラッチカウンター”でショットを撃ち返せ！

　インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から個人が趣味で制作し、無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、インターネット上で公開されるゲームの数が多すぎてしまい、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのか判断できずに困っている人も多いだろう。そこで“週末ゲーム”では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから選び抜いた良作を紹介していく。今回は、自機を敵弾にかすらせる“スクラッチ”がキーポイントとなるシューティングゲーム「TwinSeeds#」を紹介しよう。

黒猫がザコ敵で金色の星がパワーアップアイテム。赤い四角は高速モードで自機が撃つホーミングショットだ

弾幕が厚い場面では、低速モードを使うとよけやすい

　「TwinSeeds#」は、孫悟空のような格好をした人型の自機を操作し、敵を倒しながら進んでいく弾幕系2D縦スクロール型シューティングゲーム。小型のザコ敵と耐久力のある中ボスを撃破していき、最後にステージボスを撃破するとステージクリアで、ステージは全部で6つだ。敵や敵弾に自機が当たるとミスとなって画面左上に表示されている残機数が1減り、残機がゼロになるとゲームオーバー。残機はスコアによって増えることはないが、ステージボス撃破時に出現するアイテムを取ることで増やすことが可能だ。

　操作はカーソルキーで移動、［Z］キーで通常ショットを発射し、［X］キーでボムを使用できる。［Shift］キーは攻撃方法と移動速度の切り替えに使用し、押していないときは広範囲ショットと敵を追尾するホーミングショットを同時に撃つ高速移動モード（以下、高速モード）、押している間は前方集中ショットを撃ち、移動速度が低速なモード（以下、低速モード）となる。また設定により、［Z］キーの押しっぱなしで低速モードにすることも可能だ。ショットはザコ敵を倒すと出現する星マークを一定数取るごとに最大7段階までパワーアップしていく。

　緊急回避に使うボムは画面下に表示される“ボムゲージ”を満タンにすることで1つストックされる。ボムを使用すると一定時間無敵になるほか、さらに高速モード時は移動速度とショットのパワーが上がり、低速モード時は敵弾がアイテムに変化する。“ボムゲージ”は時間経過とともに少しずつチャージされていくが、“スクラッチ”という、自機が敵弾にかするくらいまで接近させる行動によってより多くチャージすることが可能だ。“ボムゲージ”は高速モードと低速モードで別々にチャージされ、ボムは最大で各モード3発の計6発分をストック可能。また、ボムが6発ストックされた状態で敵弾に当たると、すべてのストックを消費してボムが自動で発動し、ミスを回避できる。

　“スクラッチ”の効果は“ボムゲージ”が増えることだけではない。敵弾に接近し“スクラッチ”が成立している間はショットのパワーがアップするうえ、“スクラッチカウンター”が自動で発動し“カウンター弾”が発射される。自機の近くにある敵弾が多いほど、発射される“カウンター弾”の数も増えるので、危険な状態にあればあるだけ、自機の攻撃も強力になるというわけだ。

　さらに“スクラッチ”を行うと画面左下に表示されている“スクラッチゲージ”という数字がカウントアップされ、規定数に達すると周囲の敵弾を“カウンター弾”に変えて撃ち返す特殊攻撃“スクラッチフォースリリース”が発動する。また、“スクラッチ”を行うことによって得点倍率がアップしていき、敵の撃破やアイテム取得で得られるスコアが上がる。このように、“スクラッチ”はボムの使用、攻撃力アップ、ハイスコア獲得と、本作のさまざまな要素の中核となっている。

　プレイの基本はとにかく“スクラッチ”を可能な限り狙っていくこと。その際に高速モードでは移動が速すぎて敵弾に突っ込んでしまいやすいので、低速モードで接近するとミスを減らすことができるだろう。また、斜めに飛んで来る敵弾よりまっすぐ飛んでくる敵弾のほうがよけやすいので、慣れないうちは縦に飛んでくる弾に横から接近する練習をするといい。また、“スクラッチフォースリリース”は周囲に敵弾が多くあるほうが高威力となるので、弾よけに慣れてきたら、“スクラッチゲージ”が規定数近くになったときに敵弾の密集している場所に飛び込んでみよう。

　本作は画面が敵弾で埋め尽くされる弾幕系シューティングゲームで、本来ならシューティングゲームの中でも難易度が高いジャンルに属するが、意外にも難易度は低く感じられる。“スクラッチカウンター”や“スクラッチフォースリリース”によってピンチを挽回できるチャンスが多く、緊急回避用のボムを時間経過や“スクラッチ”によって増やせるのが理由だろう。ほかにもミスをすると“ボムゲージ”が大幅にチャージされるなど初心者に優しい配慮があり、『もうちょっと頑張ってみようかな？』と思わせてくれる。また、自分のプレイを保存して観賞できるリプレイモードとゲームオーバーになったステージから再スタートできるコンティニューもあるので、ミスした場面の研究や再挑戦もしやすい。弾幕シューティングゲーム好きはもちろん、『弾幕シューティングゲームは苦手だけど上手くなってみたい』と思っている人もプレイしてみてほしい。

敵弾に接近することで“スクラッチ”が発生。“スクラッチカウンター”による“カウンター弾”が発射される		ボスは特殊な技を使ってくる。これは画面内に風が吹き、弾や自機が風に流される“Wind”だ
左下の“スクラッチゲージ”が規定値に近くなったとき、敵の弾幕に接近すると……		“スクラッチフォースリリース”が発動！　大量の敵弾が自機のショットに変化し、ボスを襲う

【著作権者】p　氏
【対応OS】Windows XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.00（05/07/14）
【ファイルサイズ】43.1MB

□TwinSeeds公開場所
http://www.geocities.jp/pooytwo/

（藤井 宏幸）