窓の杜Logo
NEWS (06/02/22 18:00)

前後の文脈を踏まえて文字認識するPocket PC用日本語入力システム「Japanist」

くせ字を学習できるほか、入力が予測される文字列をリスト表示することも可能

「Japanist for Pocket PC」
「Japanist for Pocket PC」
 (株)富士通大分ソフトウェアラボラトリは20日、前後の文脈を踏まえて手書き文字を認識できるPocket PC用日本語入力システム「Japanist for Pocket PC」の配布を開始した。富士通(株)製のPocket PC“Pocket LOOX”用に無償提供されていたものを、20日間試用可能なシェアウェアとして再公開したもので、機能は同一とのこと。ARM/XScale系CPUのPocket PC 2002とPocket PC 2003に対応し、価格は3,990円(税込み)。現在富士通大分ソフトウェアラボラトリのホームページからダウンロードできる。

 「Japanist for Pocket PC」は、Pocket PC画面上の入力パネルへ手書きすることで、漢字や英数字、カタカナやひらがな、記号などを入力できる日本語入力システム。Pocket PC 2003 SEのVGA表示にも対応する。

 前後の文脈を踏まえて文字認識できるのが特長で、たとえばカタカナの“タ”とも漢字の“夕”ともとれる字のあとに、“グ”と書くと前の文字がカタカナと確定して入力文字列は“タグ”となり、“日”と書けば漢字と確定して入力文字列は“夕日”となる。

 筆跡と筆順のほか、書き終えた文字の形状から文字認識できるため、適当な筆順で描かれた文字でも高い確率で認識できて便利。また、各個人の文字のくせを自動的に学習するため、当初は認識できないくせ字も訂正していくうちに認識可能になるという。

 さらに文字列も学習可能。パネルに1文字以上書けば、入力が予測される文字列がパネル上方にリスト表示され、リストをタップすればその文字列を素早く再入力できる。類似する文字の候補もリスト表示できるため、たとえば“F”とも“に”ともとれる字を書くと、“F”または“に”から始まる文字列がリスト表示される。

 手書き認識した文字は、入力を確定するまで漢字はピンク、ひらがなは緑、カタカナは青といった具合に色分け表示されるので、たとえば長音記号の“ー”と漢数字の“一”を混同するなどの危険を減らせるのがうれしい。そのほか、入力パネルのマスは初期状態で2枠だが、設定により3枠にも変更可能。

 なお本ソフトの対応OSに、(株)ウィルコムの“W-ZERO3”などに搭載されているWindows Mobile 5.0は含まれておらず、編集部でW-ZERO3へインストールしてみたところ正しく動作しなかった。富士通大分ソフトウェアラボラトリによると、Windows Mobile 5.0へ対応させる予定はあり、近日中に対応版を公開予定とのこと。


【著作権者】富士通(株)(配布・販売は(株)富士通大分ソフトウェアラボラトリ)
【対応OS】Pocket PC 2002/2003
【ソフト種別】シェアウェア 3,990円(税込み)
【バージョン】2.0 L20 rel.01(06/02/20)

□Japanist for Pocket PC-富士通大分ソフトウェアラボラトリ
http://www.osl.fujitsu.com/j4ppc/

(石川 敬峰)




トップページへ

Copyright ©2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
編集部への連絡は お問い合わせはこちらをクリック まで