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【第260回】

パズル系アクションRPG「楽園のがーでぃあん」

剣と精霊魔法でさまざまな“仕掛け”をクリアしていこう

(06/03/24)
タイトル画面
   

 インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、剣と魔法でさまざまな仕掛けをクリアしていくパズル系アクションRPG「楽園のがーでぃあん」を紹介しよう。

病に冒された妹を救うため旅立つ主人公“テラ”
病に冒された妹を救うため旅立つ主人公“テラ”
仕掛けをクリアしないと先へ進めない。3つのスイッチを同時に押す方法を考えよう
仕掛けをクリアしないと先へ進めない。3つのスイッチを同時に押す方法を考えよう
 「楽園のがーでぃあん」は、剣と魔法を扱う主人公“テラ”を操作して、不治の病に冒された妹“ティナ”を癒すため、“神樹の泉”を求めて“楽園”を目指す2DアクションRPG。フィールド見下ろし型の画面構成で、フィールドの端まで行くと次のフィールドに切り替わる形式のマップを進んでいき、“神樹の泉”へたどり着くのが目的だ。

 フィールド上にはさまざまな仕掛けがあり、フィールド内の敵を全滅させる、鍵を入手して扉を開く、スイッチを押して道を開く、精霊魔法を使って障害物を取り除くといった手法を駆使しながら先へ進んでいかなければならない。仕掛けにはパズル的な要素もあり、たとえば画面内にある3つのスイッチを同時に押すために、ブロックを動かして2つのスイッチ上に乗せ、3つめを自分で踏む、といった具合だ。また、敵の攻撃を受けると画面左上に表示されているHPのゲージが減少し、ゼロになるとゲームオーバーだ。セーブはどこでも可能で、ゲームオーバー時はセーブしたところから再スタートする。

 操作はカーソルキーで移動、[Z]キーで剣を振り、[C]キーで精霊魔法の選択、[X]キーで精霊魔法を使用、[Q]キーでセーブ画面の呼び出しを行う。剣は敵への攻撃に使うほか、障害物の1つである草を刈ったり、装置を切りつけて作動さる場合にも使用する。


精霊魔法が新たな道を切り開く。消費したMPは精霊のコインで回復だ
精霊魔法が新たな道を切り開く。消費したMPは精霊のコインで回復だ
 精霊魔法は、各地に封印されている精霊を仲間にすると使用可能となる。森、水、風、火、闇の精霊が存在し、各精霊は杭を凹ます“スタンプ”や植物を育てる“グロウ”など固有の魔法をもつ。魔法は画面左上に表示されているMPを消費することで使用可能だ。また、精霊魔法は森の精霊なら緑のエメラルド、水の精霊なら青のアクアマリンといった、各精霊の属性に対応した色の宝石を入手することで、精霊ごとに3種類まで増えていく。また、複数の精霊を仲間にしたとき、力を借りる精霊をチェンジするには属性に対応した色の“精霊のコイン”を取らなければならない。コインは敵を倒すと入手でき、敵の種類ごとにコインの色が異なる。中盤以降は場面に応じて精霊魔法を使い分けるために、どの敵を倒して精霊をチェンジするかを考えながら進もう。また、コインにはMP回復の効果もある。


まずは剣を入手しよう。草を刈るとアイテムが出ることも
まずは剣を入手しよう。草を刈るとアイテムが出ることも
 ゲームは自宅から始まる。スタート時は攻撃手段が全くないので、外に出たらまずは東にある“ルカの森”で剣を入手しよう。剣を入手したら敵を倒したり、草を刈れるようになる。倒した敵や草からはりんごや肉などのHP回復アイテムが出るので、回復しながら進むといい。また、次の行き先が分からなくなったら、故郷の街にいる“シッタカ三兄弟”にヒントを教えてもらおう。ほかにもヒントをくれる“ひんとくれそん”などのキャラクターが各地にいるので、情報を聞いたらメモしておくといいだろう。

 基本的には新たな精霊魔法を入手することで移動可能な場所が増えていく仕組みなので、行く手を阻むパズル的な仕掛けのクリア方法さえ分かれば迷わずに進んでいくことができる。仕掛けに関しては、とにかく触れるものはしらみつぶしにチェックしていくことが重要だ。倒せる敵は全部倒し、刈れる草は全部刈る。気になる場所や物体はすべて触り、剣を振り、使用可能な精霊魔法 を使ってみる。これを徹底すればクリア方法は見えてくるはずだ。ただし、“スタンプ”魔法で精霊がスイッチを押すと同時に自分が別のスイッチを押すなど、タイミングを合わせて操作するアクション要素が必要な場面もあるので、柔軟な発想をもって取り組もう。

 プレイの大部分は仕掛けをクリアするための謎解きとパズルが占めているが、ボスキャラクターとの戦闘もあり、思考性とアクション性のバランスは7対3といった具合だ。また、大掛かりな演出やイベントがなく、次々と仕掛けに挑んでいく展開は90年代のアクションRPGをほうふつさせる。BGMも現代の音質で90年代のゲーム的な楽曲を再現しているため、当時からゲームに親しんできた者にとっては実に心地よい。もちろん、パズルとアクションの絶妙なバランスやコミカルなグラフィックにより、初心者でも楽しめる。時代が変わっても『やはりいいものはいい』と思わせてくれる良作だ。


【著作権者】Buster 氏
【対応OS】Windows 95/98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0
【ファイルサイズ】5.19MB

□buster’s home
http://hp.vector.co.jp/authors/VA025956/

(藤井 宏幸)




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