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【第270回】

対戦カードゲーム「Pocket Creature DASH」

Windowsのほか“W-ZERO3”にも対応! CPU戦やネットワーク戦を勝ち抜こう

(06/06/23)
タイトル画面
   

 インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、ファンタジー世界を舞台に使い魔を操り戦うカードゲーム「Pocket Creature DASH」を紹介しよう。

カードを組み合わせて役を作り、敵の操る“クリーチャー”を倒せ!
カードを組み合わせて役を作り、敵の操る“クリーチャー”を倒せ!
 「Pocket Creature DASH」は、麻雀やポーカーに似たルールで、1対1の戦いを繰り広げる対戦カードゲームだ。Windows版に加えてPocket PC版も公開されており、“W-ZERO3”をはじめとするPocket PC端末でも遊ぶことが可能。コンピューターと対戦する“ストーリーモード”のほか、ネットワーク対戦が可能な“対戦モード”を楽しめる。ストーリーモードでは、“ミル”と“ギル”という男女2人の主人公から1人を選び、コンピューターが操る個性的なキャラクターたちと対戦することで、ストーリーが展開していく。

 神秘の力が宿るカード“クレド・カード”を使って、使い魔である“クリーチャー”を操る魔獣使い。物語は主人公が魔法学校に入学し、見習い魔獣使いとなったところから始まる。昇級試験“プローヴァ”を勝ち抜き、魔獣使いの頂点“クリーチャーマスター”になるのがゲームの目的だ。ゲームのプレイ期間は、ゲーム内の日付で4月1日からの約1年間で、月末のプローヴァ以外は、教官やライバルを相手にトレーニングを積むことでクリーチャーを育てていく。戦闘は“クレドバトル”と呼ばれ、8枚の手札を使って役を作り、対戦相手の操るクリーチャーを攻撃してHPをゼロにすれば勝利となる。

ストーリーモードでは主人公を2人から選択でき、それぞれの視点で物語が展開していく   昇級試験“プローヴァ”を勝ち進むことで、さまざまな効果をもつ特殊攻撃が利用可能となる
ストーリーモードでは主人公を2人から選択でき、それぞれの視点で物語が展開していく   昇級試験“プローヴァ”を勝ち進むことで、さまざまな効果をもつ特殊攻撃が利用可能となる

 具体的な対戦の流れは、まずストック(山札)から各プレイヤーに7枚のカードが配られる。またストックから1枚が場札として画面中央に置かれるので、欲しいカードなら手札に加えられる。場札が望むカードではなかった場合は、ストックから新たにカードを引いて手札に加えることが可能だ。手札から1枚カードを捨てると自分のターンは終了となり、捨てたカードは次の場札となる。これを自分と相手で交互に繰り返しながら、カードを揃えて役を作っていく。

 役は最低2枚のカードで作ることができ、自分のターンで役が1種類でも完成していれば、敵クリーチャーを攻撃できる。役にはそれぞれ点数が設定されており、2の(点数-1)乗のダメージを敵に与えることが可能。たとえば役が4点なら8のダメージとなる。これを敵クリーチャーを倒すまで繰り返すが、山札をすべて引き終わっても勝負がつかない場合は、その時点でのHPの、最大HPに占める割合が高い方が勝利する。それでも勝負がつかなかった場合、先にダメージを与えた方が勝利する“サドンデス戦”となる。

ステータス画面を参照すると、自分や敵のクリーチャーの属性や弱点を確認できる
ステータス画面を参照すると、自分や敵のクリーチャーの属性や弱点を確認できる
 カードには火、水、土、風、陰陽(光と闇)、Sという6種の属性があり、Sを除く5種には1~9の番号が書かれている。同属性かつ同番号のカードを2~4枚ずつ揃えてペアを作るか、同属性の連番を3枚そろえることで役となる。なおS属性には番号がないため、ペアしか作ることができない。点数はカードを2枚揃える2ペアなら1点、3ペアで3点、4ペアは4点、また連番はシークエンスと呼ばれ2点となる。そのほかクリーチャーは、“光の精”なら光といった固有の属性と、弱点となる属性の2つの性質をもっており、弱点属性のカードは集めても役にならないので注意が必要だ。

 さらに、8枚の手札をすべて使って役を作るとボーナス点が加算される。番号が2~8のカードだけで役を作ると“コルボ”で1点、1と9のカードだけなら“テスタ”で2点のボーナスだ。また、クリーチャーの属性に対応したカードだけを集めると“コロレ”、日付とともに毎日変化する“曜日”属性に対応したカードだけなら“オッジ”となり、それぞれ1点のボーナス。これらのボーナスは重複させることができる。すべての手札を使わなくても役は作れるので、小さな役の手数で攻めるか、ボーナス点で大ダメージを狙うかはプレイヤーの戦略次第だ。

 ゲーム内でのプレイ期間は約1年と長いが、普段のトレーニングはパスすることができる。トレーニングに勝つとクリーチャーのHPが1ポイント上昇するメリットがあるが、強い敵に勝つと大幅アップも見込めるので、必ずしも毎日対戦する必要はない。ただし教官が対戦相手の場合は、勝ち負けに関わらず勝つためのアドバイスを受けられるので、序盤のうちはマメに対戦するように心がけよう。

8枚のカードを全部使って役を揃えれば、ボーナス点がついて一気に大ダメージのチャンス   対戦に勝つとクリーチャーのHPが1ポイントアップ。強い敵を倒すとボーナスがつくことも   日々のトレーニングで教官と戦うことで、ゲームに勝つためのさまざまなヒントがもらえる
8枚のカードを全部使って役を揃えれば、ボーナス点がついて一気に大ダメージのチャンス   対戦に勝つとクリーチャーのHPが1ポイントアップ。強い敵を倒すとボーナスがつくことも   日々のトレーニングで教官と戦うことで、ゲームに勝つためのさまざまなヒントがもらえる

 本作は各種属性の組み合わせによる有利不利や、小さな役でコツコツ削るか、大きな役で大ダメージを狙うかといった幅広い戦略を楽しめるのが特長だ。さらにライバルキャラに勝つことで、以後はトレーニングの相手として主人公の力になってくれるといった、お約束の展開もプレイ意欲を盛り上げてくれる。また、ストーリーモードで育てた主人公や登場済みのライバルキャラたちを使った、通信対戦が楽しめるのも見逃せない魅力の1つだ。片方のマシンがサーバーとなり、もう一方のマシンからサーバーのIPアドレスを入力して通信する仕組みのため、無線LANを搭載したPocket PCでアドホックモードを利用すれば、携帯ゲーム機ばりに屋外対戦を楽しめるのもうれしい。Windows PC対Pocket PCの異機種間対戦も可能だ。本作はシェアウェアだが、試用中もゲーム内の日付で5月20日までプレイできるのので、ぜひ一度体験してみてほしい。


次々と現れるライバルキャラたちとの会話が、物語を盛り上げる   無線LANを利用した通信対戦が可能。設定はサーバー側のIPアドレスを入力するだけでOKだ
  こちらはPocket PC版の画面。Pocket PCで通信対戦するには「DirectPlay for PocketPC」のインストールが必要
次々と現れるライバルキャラたちとの会話が、物語を盛り上げる   ネットワーク対戦が可能。設定はサーバー側のIPアドレスを入力するだけでOKだ   こちらはPocket PC版の通信設定画面。Pocket PCで通信対戦するには「DirectPlay for PocketPC」のインストールが必要

【著作権者】KIT-Station
【対応OS】Windows 98/2000/XP、Pocket PC 2002/2003
【ソフト種別】シェアウェア 525円(税込み)
【バージョン】1.11(06/05/08)
【ファイルサイズ】Windows版は6.81MB、Pocket PC版は6.8MB

□Pocket Creature (ポケットクリーチャー)
http://www.kit-station.com/pkc/

(霧島 煌一)




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