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【第287回】

硬派な2D対戦格闘ゲーム「NAMAKO02」

立ち技格闘技のリアルな駆け引きを見事に再現

(06/12/08)
タイトル画面
   

 インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、立ち技格闘技のリアルな駆け引きを楽しめる硬派な格闘ゲーム「NAMAKO02」を紹介しよう。

パンチとキックを駆使して相手の体力をゼロにすれば勝利だ
パンチとキックを駆使して相手の体力をゼロにすれば勝利だ
 「NAMAKO02」は、真横から見た2Dのフィールドで、コンピューターとの対戦や対人対戦を1対1で繰り広げる格闘ゲーム。キャラクターのグラフィックは太い線による輪郭のみ、背景はほとんど真っ黄色と非常にシンプルな画面構成だが、リアルな格闘技を再現したゲーム性が特徴。ワンツーパンチからローキックといった連携や、ハイキックなどモーションの大きい技に対してジャブでカウンターを狙うといった、立ち技格闘技ならではの駆け引きを楽しめる。

 プレイヤーが使用できるキャラクターは、“Karate01”“MuayThai01”“Boxer01”“Boxer02”“KickBoxer01”“Hakkyokuken”の6種類が用意されている。このうち1種類を選び、ほかのキャラをすべて倒すのがゲームの目的。ルールは簡単で、相手の体力をゼロにすれば勝利、逆に自分の体力がゼロになると負けだ。

上から2番目はスタミナゲージ。ゼロになると攻撃を出せなくなる
上から2番目はスタミナゲージ。ゼロになると攻撃を出せなくなる
 体力は相手の攻撃を受けると減ってしまうが、時間の経過で回復していくのがこのゲームの特徴。ただし、回復する最大値は攻撃を受けるたびに減っていく。また、“スタミナ”を示すゲージもある。スタミナは自分が攻撃するたびに減っていき、時間経過で回復するが、ゼロになると攻撃ができなくなる。調子に乗ってバンバン攻撃すると、スタミナ切れでピンチに陥ってしまうワケだ。守り主体でカウンターを狙うか、それともスタミナをうまく調整しながらコンビネーションで攻めるか、このあたりの駆け引きも格闘技らしい部分だ。

 操作は[A]キーと[D]キーで左右に移動、[H]キーで左手または左足による攻撃、[J]キーで右手または右足による攻撃となる。さらに、左右の移動キーと攻撃キーの組み合わせで、さまざまな技を繰り出せる。そのほか[G]キーで上段ガード、[G]キーと[S]キーの組み合わせで中段ガードだ。

 さらに各キャラクターは、[W]キーで“構え”を変更することにより、繰り出す技の組み合わせを切り替えることが可能。たとえば“KickBoxer01”の“構えA”では、進行方向の移動キーと左攻撃の組み合わせでローキックになり、“構えB”では同じ操作でもボディブローになるといった具合だ。

下段攻撃は防御不可能なので積極的に使っていくべし
下段攻撃は防御不可能なので積極的に使っていくべし
 攻撃は基本的に上段、中段、下段に分かれている。上段攻撃は、ヒット時の直接的なダメージは大きいが、体力の最大値を減らす度合いが低いのが特徴。中段攻撃は、ヒット時のダメージは上段より小さいが、体力の最大値を減らす度合いが高くなっている。そして、下段攻撃はヒット時のダメージは非常に小さいが、体力の最大値を減らす度合いが高い上にガードが不能となっており、効率は一番いい。下段で攻められたら、相手は距離を取って防ぐしかないのだ。

 勝負を優位に進める上で、なくてはならないテクニックが、攻撃が終わった後すぐに別の攻撃コマンドを入れると、攻撃後のモーションがキャンセルされて連続攻撃となる“コンビネーション”だ。これが成功すると、相手に対してガードするヒマを与えず連打を叩き込める。ただし、すべての技で利用できるワケではなく、左・右というコンビネーションパンチや、パンチから下段キックという流れが成功しやすい。また、キャラクターによってコンビネーションが繋がるタイミングは異なるので、最初は負けを覚悟で練習するといいだろう。もう1つ重要なのが、相手の攻撃中に打撃をヒットさせる“カウンター”だ。相手が回し蹴りなどの大技を繰り出しているときほど大ダメージを与えられるのが特徴。ジャブなど素早い攻撃ほどカウンターは成功しやすく、大技潰しという意味でも重要なテクニックだ。

飛び膝蹴りなどの大技と小技をうまく使い分けることも大切だ   相手の攻撃中に打撃をヒットさせると“カウンター”となる
飛び膝蹴りなどの大技と小技をうまく使い分けることも大切だ   相手の攻撃中に打撃をヒットさせると“カウンター”となる

起動時にはゲーム難易度の調整も可能となっている
起動時にはゲーム難易度の調整も可能となっている
 コンピューター対戦では敵がかなり強く、勝利するためには相手のコンビネーションを見切ってしっかりガードし、上中下段に攻撃をうまく振り分けて戦うことが重要となる。しかしながら、このゲーム最大の魅力は、現実や漫画に出てくる有名格闘家と同じような戦い方ができる点にあるといって過言ではない。たとえば“KickBoxer01”ならば、ローキックを集中させて最後にはハイキック、という攻撃で『20世紀最後の暴君』と呼ばれた男を再現できたり、ワンツーからローキックというふうに、『ミスターパーフェクト』を彷彿とさせるコンビネーションを再現できる。そして“Boxer02”には、デンプシーロールやガゼルパンチなど、某ボクシング漫画のファンならばニヤリとしてしまう技がズラリ。“Hakkyokuken”は、ゲームや漫画でおなじみの八極拳そのまんまである。勝利のためにチマチマ着実に戦うのもいいが、自分の好きな格闘家になったつもりで戦うのもまた楽しいゲームだ。


【著作権者】B.cos 氏
【対応OS】Windows 2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.01(06/11/26)
【ファイルサイズ】7.11MB

□B'sNest
http://www012.upp.so-net.ne.jp/B-cos/

(芹澤 正芳)




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