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プロ級のアドベンチャーゲームを無償で制作・配布できる開発環境「ADV+++」実用的なサンプルスクリプトが多数用意されている
「ADV+++」は、スクリプトによりオリジナルのアドベンチャー・ノベルゲームを制作するための開発環境。制作したゲームの実行エンジンに加え、制作手順およびスクリプトの言語仕様を解説したマニュアルと、35種類のサンプルスクリプトが同梱されており、実際にサンプルを動作させて表示を確認したり、スクリプトをコピーして自作ゲームに利用できる。 アドベンチャーゲーム実行環境としての機能は、未読・既読の管理、音声も再生可能なバックログ、ルビ表示など基本的なものを押さえており、サムネイルつきのセーブ・ロード、コンフィグ、CG鑑賞、音楽鑑賞、シーン回想といったシステム画面も標準で用意されている。 ゲームに使用できる素材の形式は、画像がBMP、音声がWAVE/Ogg Vorbis、動画がAVI/MPEGとなっており、標準で画像の拡大・縮小・回転やモザイク、セピア化といったさまざまなエフェクト、および音声のストリーム再生、ループ再生などが可能。また、独自形式に変換したフォントをゲームに同梱して使用する機能もあり、手書き風フォント「みかちゃん」を標準搭載している。 各種素材やスクリプトは、ゲーム実行エンジンで読み込める形式に変換する必要があるが、配布用とは別に用意されたテスト用の実行エンジンを利用すれば、追加・変更されたファイルを自動変換しながらゲームをテスト実行できるので、手間なく制作と動作確認が可能。ゲームが完成したら、配布用の実行エンジンとデータを併せて配布すればよい。また、配布用のインストーラーを作成する機能も備えている。 言語仕様は一般的なアドベンチャーゲーム開発環境に比べて若干複雑な印象だが、実用的なサンプルが多数用意されているので、これらを流用するだけでも一般的なゲーム制作には不自由しないだろう。とくにグラフィック処理に関しては、クロスフェードや背景のスクロール、画面揺らし、口パクなどのアニメーション、雨や雪といった環境エフェクト、本のページをめくるようなエフェクト、クリッカブルマップなど本格的なサンプルを利用できる。 制作したゲームを多くのユーザーにプレイしてもらいたい場合は、実行にDirectX 9.0cが必要な点が不利になるが、そのぶん各種エフェクトなどの動作はスムーズだ。アドベンチャーゲームの開発環境は本ソフトを含めさまざまなソフトが公開されているので、自分のプログラミング技術や配布対象などに応じて選ぶとよいだろう。興味のある人は、まずは全サンプルスクリプトを通して実行できるチュートリアルをプレイしてみてほしい。
【著作権者】YOX-Project
□YOX-Project (中村 友次郎)
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