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【第312回】
リアルタイムSRPG「Spiritual Blade」簡単操作で集団戦を楽しめる、おとぼけ風味のシミュレーションゲーム
(07/08/24)
インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、マウスで最大64人のユニットを操って戦うリアルタイムシミュレーションRPG「Spiritual Blade」を紹介しよう。
簡単な操作でプレイできるシミュレーションRPG
ゲームの流れは俯瞰視点のマップで街や戦場、ダンジョンを移動し、バトルやイベントが発生した場合はフィールド画面へと切り替わるというもの。バトルはフィールド上でリアルタイムに進行し、プレイヤーはロイド、ジュリアをはじめとする自軍ユニットに移動や必殺技使用の指示を出す仕組みだ。通常の攻撃はオートで、HPが減ってきたら自動で逃げて回復するようになっている。 操作は基本的にマウスだけで行える。画面内にいる自軍ユニットをクリックで選択し、移動先をクリックで指示して移動したり一覧から必殺技をクリックして使うなど、簡単に操作可能だ。バトルの勝利条件は敵の全滅や特定エリアへの移動などさまざま。敗北条件もバトルごとに異なるが、多くの場合はロイドが倒されるとゲームオーバーとなる。ほかのユニットは倒されても戦闘後に治療代を払うことで復活させられる。
ロイドとジュリアは最初にリザードマンの“シーザ”、続いて格闘家の“レイシア”と知り合い、序盤は4人で行動することになる。ロイドは弓使い、ジュリアは魔法使いなので、戦闘では接近戦向きのシーザとレイシアを前に出して壁を作り、ロイドとジュリアは後方から弓や魔法で攻撃するのが基本だ。また、ジュリアは一定範囲内の自軍ユニットの体力を回復する必殺技“ヒーリングミスト”を使えるので、これをうまく使って仲間を死なせないようにしたい。
資金を増やし、最大64人の傭兵団を率いて戦おう数回のバトルをこなすと、傭兵を雇って大人数の部隊を編成できるようになるのが、本作の特徴だ。当然バトルに出現する敵も数が増え、手強くなっていくので戦力増強が必須となる。傭兵団は1部隊8人×8部隊の計64人まで人員を増やせるが、雇うときにお金を払い、さらに装備を買い与えることになるので、資金と相談して順次増やしていこう。お金は戦闘後に入手できるほか、各地にあるダンジョンをクリアすることでも手に入る。ただし、ダンジョンは通常の戦闘と異なり傭兵団全員で入ることができず、1部隊つまり8人が限界。メンバーを厳選して攻略しよう。
傭兵の種類は、剣士、リザードマン、足軽、弓使い、魔法使いの5種類がメインで、まれに“スライム”などのヘンなものや、魔法使いの上級職“ウィザード”などが出現する場合もある。接近戦向きの剣士、リザードマン、足軽で壁を作り、弓使い、魔法使いで後方から援護する戦い方が基本戦術だが、人数が増えてきたら“剣士だけ”“魔法使いだけ”といった専門部隊を編成して運用するのも戦いやすい。とはいえ編成はプレイヤーの自由なので、自分の戦いやすいように工夫してみよう。また、ユニットのレベルは戦闘を経験することにより上がっていくが、訓練をすることである程度自由に上げることもできる。どうしても勝てないバトルがあれば、レベルを上げて装備を整え、それでも勝てなければお金を溜めてさらに人員を増やしてチャレンジしよう。
序盤はある程度力押しでクリアしていけるが、中盤にさしかかるあたりからは戦術が重要になってくる。基本的に敵も接近戦向きのユニットが前に出て、後方に弓使いと魔法使いを配置してくるので、うまく防衛ラインを突破して弓使いと魔法使いを倒すのが有効な戦い方だ。しかし敵も体力が減ってきたら逃げようとするので、そこを深追いするか、追わずに戦線を崩さないようにするかは判断の難しいところだ。また、必殺技を使うタイミングもバトルの鍵を握る。大軍と正面衝突するような場合は、先手を取るため最初に必殺技を多用するのが有効。敵が四方から迫ってくるような場面では、突破口を開くために集中して一角を崩すのがいいだろう。 本作はシミュレーションゲームでありながら、1回目のプレイで操作を完璧に覚えられるほどシンプルでとっつきやすいのが魅力だ。ストーリーやキャラクターは脳天気なお笑い系で親しみやすく、ゲームの展開もテンポがよく快適。バトルが少し難しくなってきたらレベルを上げればたいてい突破できるため、時間さえかければ初心者でもちゃんとクリアできるのもうれしい。一方でコアなゲーマーなら、部隊編成を工夫したりレベル上げを制限することで楽しく遊べるだろう。クリア後には2周目のプレイも待っており、長く楽しめる一作と言える。
【著作権者】GeraHa 氏
□GeraHa’s Home page (藤井 宏幸)
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