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【第313回】

謎解きアドベンチャーゲーム「Treasure Search」

豪邸に仕掛けられた数々の謎を解き明かそう

(07/08/31)
タイトル画面
   

 インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、豪邸に隠された遺産を探す本格的な謎解きアドベンチャーゲーム「Treasure Search」を紹介しよう。

屋敷内に仕掛けられた謎を解き明かすアドベンチャーゲーム

二人の女性と猫とで、半壊した豪邸隠された遺産を探すことに
二人の女性と猫とで、半壊した豪邸隠された遺産を探すことに
移動画面では矢印が示す方向へと移動できる
移動画面では矢印が示す方向へと移動できる
 「Treasure Search」は、『祖父が生前、非常に巧妙な隠し方をした遺産を見つけてほしい』という依頼を受けた“サラ”と“エリザベス”という二人の女性、そしてペットの猫が、大地震によって半分が湖に沈んでしまい廃墟となった豪邸を探索するアドベンチャーゲーム。豪邸内にはさまざまなメモやアイテムが散りばめられており、それをもとにパズルや仕掛けを解いて遺産を見つけるのが目的だ。アクション性や偶然性は存在しないため、純粋に思考力と直感が試される。

 ゲームの画面には屋敷内で現在居る場所の様子が描かれており、操作は画面上のマウスクリックで行う。通常は、移動できる方向へと矢印が表示され、クリックすると別の場所に移動し、画面が切り替わる仕組み。そして、画面右上にある虫眼鏡のアイコンをクリックすると“探索モード”になり、画面内のあらゆる場所をクリックして調べられるようになる。調べた場所によって、アイテムを入手できたり、パズルなどのイベントが発生する。棚の上や引き出しなど怪しい場所をクリックするのはもちろん、カーテンや床の上などあまり重要とは思えない箇所にヒントが隠されていることもあるので、隅々までクリックすることが大切だ。


““探索モード”では画面のあらゆる箇所をクリックして調べられる   調べた場所によってはヒントとなるメモが表示される
“探索モード”では画面のあらゆる箇所をクリックして調べられる   調べた場所によってはヒントとなるメモが表示される

“アイテム画面”では、アイテムの拡大表示や装備が行える
“アイテム画面”では、アイテムの拡大表示や装備が行える
 入手したアイテムは、探索モード時の画面右上にある鞄のアイコンをクリックすると表示される“アイテム画面”で確認可能。またこのとき、アイテムをクリックすると周囲に円が描かれ、“装備”状態になる。アイテムは最大3つまで同時に装備可能だ。アイテムを装備した状態で探索モードに戻り、特定の場所をクリックすることで発生するイベントも多数ある。また、“Look”ボタンを押してからアイテムを選択すると、そのアイテムを拡大表示できる。この拡大によって得られるヒントもあるので、アイテムを入手したらチェックするクセをつけておこう。

さまざまな情報を整理し、“連想”で謎の答えを導こう

屋敷内のパズルを解くことでストーリーが進展する
屋敷内のパズルを解くことでストーリーが進展する
一見無意味なものにも、仕掛けを解くためのヒントが隠されてる
一見無意味なものにも、仕掛けを解くためのヒントが隠されてる
 プレイの流れは、屋敷の中をくまなく探索し、メモとアイテムを手がかりにパズルや仕掛けを解いていくというシンプルなもの。しかし、メモの内容は“○○○と○○○は近寄るとけんかする”など一見すると意味が分からないものが多い。さまざまな情報を整理して、何がどれを指しているのか連想することがもっとも大切だ。また、屋敷内の仕掛けやパズルを解く順番は決まっておらず、思いついた箇所から処理していけばOK。さらにパズルなどに失敗してもペナルティは発生しないため、何度でもチャレンジできる。謎を解くことだけに集中できる作りだ。

 謎はノーヒントで簡単に解けるものから、複数のメモが答えにつながるもの、アイテムを組み合わせる必要があるものなど豊富なバリエーションを誇る。しかし、どれも屋敷の中をしっかりと探索していれば、答えを連想できるものばかり。最初は仕掛けもアイテムも意味がわからないものばかりで戸惑うかもしれないが、探索を進めていけば『そうかこのコップをあそこに置けば!』など、謎の解き方をピーンと思いつく。これこそが本ゲーム最大の快感で、頭の中でバラバラになっていたジグソーパズルがピタッとはまるような感覚を味わえるのだ。これは、どの謎も論理的に答えを導ける作りになっているためだろう。

 筆者が唯一もったいないと感じたのは、移動画面と探索モードをそれぞれ画面右上のアイコンで切り替える必要があるという操作性。モード切り替えのもどかしさは探索系アドベンチャーゲーム全般の悩みと言えるが、内容が面白いだけにもう少しテンポよく遊べるとベストだった。とはいえ、ここまで純粋に謎解きを楽しめるゲームは最近では珍しく、パズル好きにはとくにオススメの1本だ。なお、ストーリーは続編を予感させる終わり方となっている。シェアウェア版の開発も予定されており、そちらも楽しみだ。

【著作権者】ミカンず 氏
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.89
【ファイルサイズ】23.9MB

□+--- ミカンず ---+
http://mandarinoranges.xxxxxxxx.jp/

(芹澤 正芳)




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