“ニコニコ動画”を独自にキャッシュして繰り返し視聴を快適化「NicoCache」

一度見た動画はHDD容量の限界までキャッシュ、ダウンローダーとしても利用可能

「NicoCache」v0.03a

視聴した動画は本ソフトのインストールフォルダ以下にFLVファイルとして自動保存される

　Webブラウザーによる“ニコニコ動画”の視聴を快適化し、視聴した動画の自動ダウンロードも可能にする「NicoCache」v0.03aが9月26日に公開された。Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows XP/Vistaで動作確認した。動作にはJavaランタイム 5.0以降が必要。

　動画上にコメントをつけられる動画共有サービス“ニコニコ動画”は、9月末時点で登録ユーザー数が300万人を超えるなど人気のサービスとなっている。そのぶん時間帯などによっては動画のダウンロードに時間がかかることもあり、さらに一度視聴した動画でも再ダウンロードで待たされることも多い。動画はファイルサイズが大きく、Webブラウザーでキャッシュされても比較的短期間でキャッシュからあふれてしまうためだ。

　そこで「NicoCache」を利用すると、Webブラウザーのキャッシュとは無関係に、ニコニコ動画のファイルのみをHDD容量の限界まで独自にキャッシュできるようになる。本ソフトはローカル上でプロキシーサーバーとして動作し、ニコニコ動画で閲覧した動画ファイルだけをインストールフォルダ以下にキャッシュする仕組み。なお、キャッシュ容量を制限する設定はないため、なるべく容量の多いHDDにインストールしよう。

　プロキシーサーバーと言っても難しい設定は不要で、同梱のバッチファイルをダブルクリックして起動したら、あとはWebブラウザー側でHTTPプロトコル用のプロキシーサーバーに“localhost”、ポートに“8080”を設定するだけでよい。

　設定後、ニコニコ動画で新しい動画を視聴すると、動画ファイルが本ソフトの独自キャッシュとして保存される。次回以降の視聴時は、たとえWebブラウザーのキャッシュから消えてしまった動画でも、本ソフトのキャッシュを利用することで再ダウンロードせずに視聴可能だ。

　このときキャッシュされるのは動画本体だけなので、ニコニコ動画の特長であるコメントは常に最新のものを閲覧できる。さらに、サーバーの混雑などにより画質が低い“エコノミーモード”で動画が配信されてしまう場合でも、本ソフト側にキャッシュがあれば通常画質で視聴できるのもうれしい。

　そのほか、キャッシュは動画のタイトルをファイル名としたFLVファイルとして保存されるので、Webブラウザーで視聴した動画を自動ダウンロードするソフトとしても利用できる。なお、前述のとおりキャッシュ容量に制限はなく動画ファイルが自動的に消えることはないので、定期的に不要な動画ファイルを削除するとよいだろう。

　ちなみに、Webブラウザー自身のキャッシュ容量を増やすことでも、ある程度ニコニコ動画の視聴を快適化できるが、動画以外のファイルも大量にキャッシュされてしまい効率が悪いうえ、Webブラウザーによってはあまりキャッシュ容量が多いと動作パフォーマンスの低下を引き起こすこともある。本ソフトなら、ニコニコ動画だけを効率よく手軽に快適化することが可能だ。

【著作権者】えいさあ　氏
【対応OS】（編集部にてWindows XP/Vistaで動作確認）
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.03a（07/09/26）