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グラフ作成機能が大幅に強化された「OpenOffice.org」v2.3 日本語版ワープロソフト「Writer」では“Wikipedia”互換書式でのエクスポートに対応
本バージョンでは、表計算ソフト「Calc」のグラフ作成機能が大幅に強化された。グラフウィザードが一新されてグラフのデザインをジャンル別に選びやすくなったほか、ウィザード起動と同時にグラフがシートへ挿入され、実際の表示をリアルタイムにプレビューしながら設定を調整できるようになった。 グラフのデザインも追加されており、たとえば一部の要素が円から分離する3D円グラフなどを作成できる。また3Dグラフの作成時、陰影のついたリアル調の見栄えを指定可能になった。さらに、グラフに使われる標準の色が、従来の落ち着いた配色から原色に近い鮮やかな色合いのものに変更され、全体的に見栄えのよいグラフを作成できるようになっている。 「Calc」ではそのほか、「Excel」との互換性向上のため、全角文字と半角文字を変換するJIS/ASC関数や配列定数などが新たにサポートされている。 ワープロソフト「Writer」では、文書をWeb百科辞典“Wikipedia”の編集にも使われている“MediaWiki”書式のテキストでエクスポートする機能が追加された。また、従来は編集画面がウィンドウに対して左寄せで表示されていたが、これが「Word」と同様に中央合わせとなり、「Word」のユーザーが違和感なく共用・移行できるようになった。 プレゼンテーションソフト「Impress」では、新しいアニメーション効果が追加され、曲線や直線およびフリーハンドで描いた線に沿って、見出し文字や画像などのオブジェクトを自由に動かせるようになった。また「Impress」やドローツール「Draw」のスライドや図形をHTMLスライドショーとしてエクスポートする機能では、スライドの画像形式としてPNGが追加された。 そのほか、特別な細工が施されたTIFFファイルによりヒープオーバーフローが引き起こされ、任意のコードが実行されてしまうという脆弱性が修正されている。このため、前バージョンまでのユーザーに対してはアップデートが推奨されている。 なお本バージョンより、マクロのセキュリティレベルの既定値が“高”となり、信頼されたソースによる署名が付加されたマクロと、ユーザーが信頼できる場所として設定したフォルダにあるマクロのみを実行できるようになった。信頼できるフォルダの追加やセキュリティレベルの変更は、オプション設定画面の[OpenOffice.org]-[セキュリティ]-[マクロのセキュリティ]から行える。
【著作権者】Sun Microsystems Inc.
□ja: OpenOffice.org日本語プロジェクト (中村 友次郎)
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