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【第321回】
吸血鬼の少女が主人公の短編RPG「吸血少女」アクション性の高い戦闘やマルチエンディングにより何度も楽しめる
(07/11/16)
インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、吸血鬼の少女が主人公の短編RPG「吸血少女」を紹介しよう。
手軽に遊べるマルチエンディングの短編RPG
ストーリーは、記憶を失ってしまったカーミラが、見た目はコウモリの“使い魔”の助言や吸血によって、吸血鬼としての力を取り戻していくというもの。RPGと言ってもフィールドの移動などはなく、毎日の行動を選択肢から選ぶだけで進行していく仕組みのため、サクサク進められる。
吸血の邪魔をする刺客とバトル!コンボを決めて倒せカーミラにはライフのほか、“敵のライフを奪う”“大ダメージを与え、敵の攻撃力を落とす”といった必殺技の発動に必要な“魔力”、敵に与えるダメージに影響する“戦闘力”、吸血によって増加し100%になると特殊な吸血行動を実行できる“吸血ゲージ”、吸血ゲージの上昇率に影響する“吸血レベル”という5種類のパラメーターが用意されている。
戦闘中、必殺技を覚えるまでは“通常攻撃”のみ選択可能。この攻撃は敵をただ殴るだけだが、本作でもっとも重要なシステム“コンボ”を発動できるのが特徴だ。コンボとは、敵に攻撃がヒットする直前にスペースキーなどを押すことで、連続して攻撃できるというシステム。10ヒット目まではだんだんタイミングがシビアになるが、それ以降は同じタイミングでコンボを重ねられる。上限がないため、100ヒット以上も夢ではないのだ。なお、コンボ中は2ヒット目で魔力が少し回復し、3ヒット目以降では1ヒットごとに戦闘力が1ポイント成長する。
このほかノーマル吸血行動を選択したときに、街の人がアイテムを差し出して、吸血から見逃すよう懇願してくることがある。受け取ると吸血ゲージはアップしないが、カーミラを強化できるアイテムを入手可能だ。戦闘力がアップする武器や、ライフ・魔力が自動回復するアクセサリーなど便利なものが揃っている。とくに“クマのぬいぐるみ”は、2個入手するとコンボのタイミングがやさしくなる重要なアイテム。カーミラのグラフィックがぬいぐるみを頭に乗せたキュートなものに変化するのもポイントで、ぜひとも入手しておきたい。
“アブノーマル吸血行動”がエンディングを左右する
そのほか1日にできる行動の種類には“戦闘訓練”があるが、これは使い魔と戦闘の練習をするというもの。ライフや魔力、戦闘力が少し上昇するものの、吸血ゲージが伸びるわけでもないのであまり意味はない。 ゲームの基本的な流れは吸血と戦闘の繰り返しとシンプルだが、強力な刺客が登場するイベントが起きたり、必殺技は戦闘中に突然“思い出す”ことで使えるようになるなど、随所に飽きさせない要素がちりばめられている。さらに、戦闘時の最高コンボ数によって最後に登場する刺客が変化するなど、やり込み要素もしっかりと用意されている。
100ヒットコンボを目指して戦闘に熱中するもよし、すべてのエンディングを見るため繰り返しプレイするもよしと、短編ながらプレイヤーを熱くさせてくれる。全編にわたって醸し出されるホラーな雰囲気や、吸血鬼だがどこか人間味のあるカーミラのセリフや行動も魅力的だ。グラフィックのクオリティも高く、すべてのストーリー、エンディングを網羅したいと思わせてくれる、筆者お気に入りの1本だ。
【著作権者】えぬ 氏
□RPG探検隊 (芹澤 正芳)
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