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【第326回】

3D玉転がしゲーム「ボウラーズ」

ジャンプを駆使して難所を越えろ! やり応え十分のアクションゲーム

(08/01/18)
タイトル画面
   

 『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、ボールを転がして立体的な空間を進み、ゴールを目指す技巧的なアクションゲーム「ボウラーズ」を紹介しよう。

ボールを転がしてゴールを目指す3Dアクションゲーム

序盤は平坦なステージ。芝生に落ちないように進めばよい
序盤は平坦なステージ。芝生に落ちないように進めばよい
煙の出ているところがゴール地点。クリアタイムを縮めていこう
煙の出ているところがゴール地点。クリアタイムを縮めていこう
 「ボウラーズ」は3D空間のフィールド上でボールを転がし、ゴール地点を目指すアクションゲーム。3つのゲームモードが用意されているが、最初は1人で全12ステージをクリアしていく“ステージモード”のみプレイ可能。ステージをクリアしていくことで、より難しい“EXモード”や、画面を分割して複数人で対戦する“バーサスモード”が遊べるようになる。

 操作はカーソルキーで矢印方向にボールを回転し、[X]キーでジャンプ。[D][E][F][S]キーでカメラの移動を行う。規定のフィールド外にボールが落ちた場合や制限時間内にゴールできなかった場合はゲームオーバーで、そのステージの最初からリトライとなる。一度プレイしたステージはステージセレクトでいつでもプレイ可能だ。

 プレイの基本はとにかくボールを転がすこと。カーソルキーを同じ方向に押し続けることでボールの回転速度が上がり、加速していく。減速したい場合は逆方向のキーを入力すると回転速度が低下し、うまく調節すれば回転を止めることも可能だ。まずは加速、減速、停止を自在に操れるようになろう。

テクニカルなジャンプで難所を越えていこう

高い障害物も壁を使った三角跳びの要領で越えればショートカット可能
高い障害物も壁を使った三角跳びの要領で越えればショートカット可能
 次にジャンプだが、これは加速することで飛距離を伸ばすことが可能。ただし、どれだけ助走をつけてもジャンプの高さは変わらないのがポイント。高い段差を越えたい場合には、いくつかのテクニックが必要となる。1つは側面の壁を利用するジャンプで、正面の段差を越えるために側面の壁に向かってジャンプし、壁に接触する瞬間に再度ジャンプすることで、いわゆる三角飛びが可能。また、狭い場所では越えたい段差の向かい側にある壁に向かってジャンプし、反射を利用して段差を越える方法もある。

 とにかく、越えられない段差があった場合は周囲の地形をよく見て、利用できそうな地形を探すことが大切だ。失敗を恐れず、ある程度フィーリングで飛んだり跳ねたりしてみると、攻略の糸口が見えてくる。それを探すために知恵を絞るのが、本作の醍醐味の1つと言えるだろう。

 もっとも攻略法が分かっても、それを実際にボール操作でやってのけるのがまた難しい。理屈では理解できても、思った通りにボールをコントロールするには慣れが必要だ。感覚的には、サッカーのリフティングやゴルフのロングパット、バスケットボールのフリースローなどに近いものがある。なかなかうまくいかずにもどかしさを感じたり、『こんなのできないよ!』と言いたくなるような場面もあるが、それがピタリと決まったときの気持ちよさは格別のものがある。筆者も『今この瞬間、俺は神懸かっていた!』と思うスーパープレイを体感し、悦に入ることが何度もあった。無論、そこに至るまでに何回も失敗を重ねた上でのことなのだが、それを帳消しにするほどの快感だ。


徐々に立体的なステージが増えていく。腕の見せ所だ   シャトルループのようなスリリングな場面も
徐々に立体的なステージが増えていく。腕の見せ所だ   シャトルループのようなスリリングな場面も

バーサスモードではゲーム性が一変、スピード感のある対戦を楽しめる

バーサスモードはスピード感あふれるレースゲーム風。アイテムを駆使して勝て!
バーサスモードはスピード感あふれるレースゲーム風。アイテムを駆使して勝て!
 対戦プレイを楽しむバーサスモードは緻密な操作が必要なステージモードと違い、レースゲームのようなスピード感と駆け引きを重視したモードだ。サーキット状の周回コースを走り、ライバルの邪魔をしつつ1位を目指すのだが、カーレースゲームと違って壁に激突してもクラッシュしないので、ダイナミックなプレイが許される。

 サーキットにはパワーアップや妨害用のアイテムが落ちており、拾ったアイテムは[Z]キーで利用可能だ。また、ジャンプを使うことでコーナリングの立ち上がりを素早くするなど、本作特有の移動テクニックがタイム短縮のカギを握っている。対戦にはゲームパッドが必須だが、複数のゲームパッドを用意すれば最大で4人まで対戦可能となっている。


難易度は高めで手応え十分、アクションゲーム好きにオススメ

 シンプルな操作で高度なテクニックを駆使するというゲームスタイルは、難易度は高いものの直感的であり、難しいだけにクリア後の達成感も大きい。ただ、難所をやっとクリアできたのにタイムオーバーで終了、というのは厳しすぎるのではと思うことも多かった。時間制限はもう少し甘めにするか、プレイ中に時間が足りないと思ったら、すぐにステージの最初からやり直せる機能があってもよかったかもしれない。また、欲を言えばバーサスモードは最初からプレイできるとうれしかった。とはいえ、アクションゲームに自信のある人にとっては手応え十分で楽しい作品だ。今どきの市販のゲームではなかなか味わえないギリギリ感にチャレンジしてみてはいかが?


【著作権者】GenkiProject
【対応OS】(編集部にてWindows XPで動作確認)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0
【ファイルサイズ】26MB

□日記 - GenkiProject
http://parity.cjb.net/

(藤井 宏幸)




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