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NEWS (08/02/08 18:40)

システムドライブの暗号化で情報漏洩を防げる「TrueCrypt」v5.0

ブートローダーの実行前にパスワード認証画面が表示される仕組み

「TrueCrypt」v5.0
「TrueCrypt」v5.0
パスワード紛失時に利用できる緊急起動用のディスクを必ず作成しておこう
パスワード紛失時に利用できる緊急起動用のディスクを必ず作成しておこう
 暗号化した仮想ドライブを作成したり、既存ドライブを暗号化できるソフト「TrueCrypt」の最新版v5.0が、5日に公開された。最新版での主な変更点は、Windowsのシステムドライブを丸ごと暗号化できる機能が追加されたこと。Windows 2000/XP/Vista/Server 2003に対応するフリーソフトで、現在作者のホームページからダウンロードできる。なお、本バージョンで追加されたシステムドライブの暗号化機能は、Windows XP/Vista/Server 2003でのみ利用できる。

 システムドライブを暗号化した状態でパソコンを起動すると、ブートローダーが実行される前に本ソフトのパスワード認証画面が表示され、認証をクリアしない限りWindowsを起動できなくなる仕組み。これにより、たとえばノートパソコンなどのシステムドライブを暗号化しておくことで、パソコンの紛失時に他人からハードディスクの中身をのぞかれる心配がなくなる。もちろん、万が一ハードディスクを外されて別のパソコンにつながれても、ドライブが丸ごと暗号化されているため中身を見ることはできない。

 システムドライブを暗号化するには、まず[System]メニューから[Encrypt System Partition/Drive]をクリックしてウィザード画面を開く。あとは、従来の暗号化方法と同様に暗号化に使用するアルゴリズムなどを選択していく。このとき、パスワードを紛失してしまった場合に利用するための緊急起動用ディスクの作成を促される。約1.75MBのISOイメージが作成されるので、必ずCD/DVDに書き込んでおこう。

 なお、システム環境によって異なるが、システムドライブ全体の暗号化には1時間ほどの時間を要する。この間、パソコンの操作はできるがその分暗号化の時間が延長されるため、実行中はできるだけパソコンを操作しない方がよいだろう。

 「TrueCrypt」は、暗号化した仮想ドライブを作成できるソフト。仮想ドライブの中に、通常のボリュームと隠しボリュームの2つを作成し、それぞれに個別のパスワードを設定できるのが特長。ダミー用のファイルと本当に隠したいファイルを、それぞれのボリュームに分けて保存しておくことで、二重の手段でデータの漏洩を防ぐことができる。


【著作権者】TrueCrypt Foundation
【対応OS】Windows 2000/XP/Vista/Server 2003
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】5.0(08/02/05)

□TrueCrypt - Free Open-Source On-The-Fly Disk Encryption Software for Windows XP/2000 and Linux
http://www.truecrypt.org/
□窓の杜 - 【NEWS】二重の手段を用いてデータの漏洩を防げる仮想ドライブ作成ソフト「TrueCrypt」
http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/08/08/truecrypt.html

(久保 望)




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