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キーカスタマイズソフト「窓使いの憂鬱」のVista対応派生版「のどか」が公開Vista完全対応に必須となるデジタル署名の取得を目指して有償化
「窓使いの憂鬱」は、設定ファイルを利用して柔軟かつ高度なカスタマイズが可能な汎用キーカスタマイズソフト。特定のキー同士を入れ替えるだけでなく、アプリケーションごとに異なる動作をさせたり、各種ウィンドウ操作をキーに割り当てることも可能。しかしWindows Vistaの発売前に、作者のTAGA Nayuta氏によって開発終了とVista非対応が表明された。その後は有志によるパッチでソフトの致命的な問題は回避されたものの、これまで正式な後継版は存在しなかった。 「のどか」は、公開されている「窓使いの憂鬱」のソースコードを元に、別の作者がVista対応などを施した派生版。「窓使いの憂鬱」が開発終了となった現在、事実上の後継版となることが期待される。「のどか」としては初公開のバージョンとなるv4.01では、有志によるパッチの取り込みのほか、64ビットOSでの安定性向上などが施されている。 ただし、Windows Vista用のドライバーに必要なデジタル署名は取得されておらず、32ビット版のVistaで本ソフトを利用するとBlu-ray Discの再生などができなくなるほか、64ビット版のVistaで利用するには特別な手順が必要になる。作者によると、確約はできないが、将来的にはデジタル署名を取得したいとのこと。 なお、「窓使いの憂鬱」はフリーソフトとして公開されていたが、「のどか」は1,800円の有償ソフトとなった。作者によると、これはデジタル署名取得の実現性を高めるためとのこと。以前は米GlobalSign社から個人でもデジタル署名を取得できたが現在は不可能となっているため、署名取得のために会社設立を目指しているという。また、「のどか」のライセンス自体はオープンソースで、ソースコードの公開が予定されている。 64ビットOS対応のために会社設立まで目指すという作者の熱意は高く評価したいが、逆に言えば今後64ビット版Windowsへの移行が進んだ場合、キーカスタマイズソフトなどのドライバーを必要とするソフトを、個人がオンラインソフトとして公開するのは非常に困難になるということでもある。OSの安定性やセキュリティを高めるために仕方ない面はあるものの、これまでアマチュア開発者によるオンラインソフトに支えられてきたマイクロソフトには、同社の認定により個人でも安価にデジタル署名を取得できるシステムを構築するなど、何らかの対応を期待したいところだ。
【著作権者】TAGA Nayuta 氏、applet 氏
□APPLET (中村 友次郎)
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