|
|
フォルダごとにアクセスできるプログラムを指定できる「WinAmulet」ダミーフォルダへリダイレクトさせることで任意のフォルダを保護
普段自分が利用するプログラムは、ファイルの種類ごとにほぼ決まっているだろう。たとえばテキストファイルならテキストエディター、画像ファイルなら画像ビューワーといった具合に、それぞれのファイルに対して特化したプログラムのみを利用する。もちろん複数のプログラムを使い分けることもあるが、おおむねその数やプログラムは決まっているものだ。 しかし、パソコンの起動中はユーザーが気づかないところで知らないプログラムが特定のファイルにアクセスすることがある。その多くは、Windowsのシステムプログラムやセキュリティ対策ソフトの監視機能などだが、万が一そのプログラムがウイルスの場合、フォルダ内のファイルをすべて削除されてしまうなど思わぬ被害に遭うこともある。 そこで本ソフトを利用すれば、特定のフォルダに対してアクセスを許可するプログラムをあらかじめ指定し、対象フォルダを保護することが可能。これにより、身に覚えのないプログラムからのアクセスによる被害を未然に防ぐことができる。複数のフォルダに対し、複数のプログラムを指定できるため、“マイ ドキュメント”など自分が作成した大事なファイルを保存しているフォルダを保護対象として設定するとよい。 保護対象のフォルダに対して、許可していないプログラムがアクセスすると、ただアクセスを遮断するわけではなく、ダミーフォルダへリダイレクトされる仕組みになっている。そのカラクリは、まず本ソフトがシステムドライブの直下に“dum”(標準ではC:\dum)というリダイレクト用のダミーフォルダを作成する。保護フォルダに対して許可されていないプログラムがアクセスすると、このリダイレクト用のダミーフォルダの下に保護フォルダと同様の階層構造を作成し、プログラムはこのフォルダを参照することになる。 具体的には、たとえばWindows Vistaのドキュメントフォルダ“C:\Users\ユーザー名\Documents”を保護対象に設定した場合、許可していないプログラムがこのフォルダへアクセスすると、実際には本ソフトがダミー用として作成した“C:\dum\C\Users\ユーザ名\Documents”へリダイレクトされる。 しかし、アクセスしたプログラム側からは“C:\Users\ユーザー名\Documents”を参照しているように見える仕組みになっているため、“アクセスを拒否されました”というようなエラーが発生することなく動作を続ける。ただ、実際には異なるフォルダを参照しているため、本来の“C:\Users\ユーザー名\Documents”内にあるファイルは当然見えないわけだ。 リダイレクトさせることのメリットは、たとえばウイルスに感染してしまい、そのウイルスが二重三重の分岐処理を実装していた場合にある。ウイルスの内容が特定フォルダ内のファイルをすべて削除して終了するというもので、さらにアクセスを拒否されるなど何かしらの理由で処理が完了できなかった場合は次の処理へ分岐するといったような内容の場合だ。このようなウイルスだったとしても、本ソフトがリダイレクトさせるため実害のないフォルダでウイルスが処理を完了したと判断させられる。 実際に、保護対象のフォルダ内のファイルに対して不許可プログラムがアクセスすると、バルーンヘルプで通知されるほか、アクセスされたフォルダパスとアクセスしたプログラムのパスや時刻がログに記録される。ログの閲覧画面では、アクセスしたプログラムの実行ファイル名やハッシュ値をWeb検索できる機能が備わっているほか、アクセスしたプログラムを許可するように変更することも可能。 定期的にアクセスするプログラムはセキュリティ対策ソフトの監視プログラムなどの可能性もあるため、Web検索などの結果、問題ないプログラムだと判別できた場合は、許可するプログラムとして設定し直しておくとよいだろう。なお、許可するプログラムを登録する際には、汎用的に利用するエクスプローラやファイラーはできるだけ許可しておいたほうがよい。
【著作権者】KLab(株)
□DSAS開発者の部屋:Windows用フリーウェア「WinAmulet」を公開します (久保 望)
|
|
|
||||||||||||||||||||
トップページへ |