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【第370回】
バトル中心の盗賊団運営RPG「zero-questions」20日間の計画的な戦いを楽しもう
(09/03/27)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、緻密な思考でバトルを楽しむRPG「zero-questions」を紹介しよう。
戦闘をこなし盗賊団を運営していく異色のRPG
略奪に行くのは1日に最大3回までで、アジトで“盗賊会議”を実行すると1日が終了。20日以内にクリア条件を満たし、ラストバトルの勝利を目指す。この20日間の流れを3周、計60日を攻略すると完全クリアだ。また、クリア条件を満たせなかった場合は一部のステータスを引き継ぎ、その周回をやり直すことになる。 プレイの基本はパーティを組み、戦闘で経験値とお金を入手し、レベルアップと装備の充実を図って戦力を高めていくという、一般的なRPGと同じもの。仲間は最初、主人公のラルフとメイドの“リチェナ”、主人公にお頭の座を譲った盗賊“ハート”の3人だけだが、日数が進み敵として出現する特定のキャラクターを倒すと仲間に加わっていく。パーティ編成は1人から最大5人までだが、仲間になるキャラクターは5人以上いるので、育てるメンバーはある程度絞り込むといい。パーティは前衛3人、後衛2人の配置となり、後衛ポジションはダメージを受けにくくなるが攻撃力が低下する。
なお、1日の行動が終了すると強制セーブとなり、やり直しはきかない。さらに戦闘でHPがゼロになった主人公以外の仲間は一定確率で死亡する場合があり、死亡すると蘇生は不可能という、なかなかスリリングなシステムとなっている。
さまざまな要素が絡み合う戦闘はスキルの使い方がポイント
また、本作には“食材”の概念があり、戦闘を行うと食材が減少していく。これがゼロになるとHPが減少していくので、底をつかないよう食材を確保することが重要だ。食材を入手するには特定の“スキル”で敵にとどめを刺すか、商店で買うしかない。商店で販売されている食材は高価なので、敵から入手するのが原則となる。食材入手用スキルをもつリチェナが死亡すると、その後の展開が非常に苦しくなるので注意しよう。 戦闘では経験値と資金のほかに、“評価”と“喧伝”というポイントを獲得できる。“評価”は稼いだ数値を1日の終わりの“盗賊会議”で経験値や回復アイテムに替えたり、次の一日を有利にする作戦を実行するために使えるので、食材ともども狙っていきたい。これも特定スキルで敵を倒すことにより獲得できる。 “喧伝”はラルフたち盗賊団の知名度を示し、これが高くなると“エピックバトル”“ギルドバトル”という、強力な敵が出現する特殊戦闘が発生。これらの戦いでは敵が強敵である代わりにパーティのHPとMPが戦闘前に全快するので、この回復を見越してあえて狙ってみるという手もある。 このほか、攻撃したりダメージを受けることによって溜まる“奥義ゲージ”が100%になると、1ターン2回行動やステータスの飛躍的上昇といった各キャラクター固有の効果をもつ“奥義スキル”を使用可能。さらに敵が3の倍数ターンになると使う強力なスキルを、敵の行動を止める“スタン”効果のあるスキルで阻止するなど、戦闘には仕掛けや駆け引きが満載。高度な戦術を楽しめる。
なお、プレイヤー側は盗賊団なので常に奇襲をしているという設定で、戦闘では必ず先制攻撃となり、1ターンは一方的に行動できる。このルールをうまく活かして戦えば、より効率よく敵を倒せるだろう。場合によっては逃げるのも手だ。
限られた日数で最大限の効果を得られるよう戦略を組み立てていこう
仲間が増えて5人パーティを組めるようになったら戦力にも余裕が出てくるので、敵を1体だけ残してターン経過によるMP回復やスキルによる資金稼ぎなどを行い、1回の戦闘での消耗を減らし得るものを多くする行動も考えてみよう。また、MP消費の多いスキルをもつキャラクターは、無駄にスキルを使わず適度に防御をしてMP消費を抑えることも必要だ。 限られたMPを使い、限られた戦闘回数で、どれだけの収穫を得るか? それを追求するのが本作の醍醐味だ。ある程度RPGのプレイ経験がある人でも最初は戸惑うほど個性的なゲームであると言えるだろう。考えることは多いが、ゲームそのものはフィールド探索がなく、戦闘だけに集中できるシステムなので、RPGの戦闘部分が好きならやり込んで戦闘を極める楽しさを存分に味わえる。マップ移動やレベル上げが面倒くさいと感じる人にもオススメだ。また、1日3回の戦闘で20日間と期間が定まっており、1周自体のボリュームも比較的コンパクトなので時間を決めて気軽に遊びやすい。RPGがやりたいけど最近時間がなくて……という社会人ゲーマーにぴったりの一作だ。
【著作権者】もにゅもにゅ(MonyuMonyu) 氏
□あそこのひと@p@ (藤井 宏幸)
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