|
【第372回】
ボードゲーム風の鉄道運営SLG「Tokyo Railways」実在の土地に路線を引いて資金を稼ぎ、ナンバーワンを目指せ!
(09/04/17)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、懐かしい雰囲気のボードゲーム風シミュレーションゲーム「Tokyo Railways コンピュータ版」を紹介しよう。
実在の地域をもとに、自由に線路を引いて遊べる鉄道運営シミュレーション
2人から最大9人の多人数プレイが可能となっており、操作はCPUに任せることもできる。ゲームの目的は勝利条件を満たして1位になることだが、プレイ人数によって勝利条件が変化するので、参加人数を変えてプレイすると戦略も変わるのが面白い。操作はマウスだけで行うことが可能だ。 プレイの基本はマップ上に線路を敷設して各都市をつないでいき、都市で発生する“仕事”を列車に積み込んで、目的地へ輸送して資金を稼いでいくというもの。この資金を、決められた金額まで増やすのが勝利条件の1つだ。さらに、マップ上に大き く表示されている“大都市”を、決められた数だけ自分の敷設した線路でつなぐことも勝利条件となっている。この2つをバランスよく進めていくことが重要だ。
線路敷設と列車のアップグレードをバランスよくこなしていこう
プレイヤーの行動は、コマとなる列車を移動させる“移動フェイズ”と、線路を敷設する“建設フェイズ”に分かれており、自分のターンが来るとまずは移動フェイズとなる。列車によって移動力が決まっていて、最初は移動力27の列車でスタート。前後左右へ1マス移動すると移動力を2ポイント消費し、斜め方向へ移動すると3ポイント消費する。列車は1つのみで、複数の列車を保有することはできないため、効率のいい移動が勝利の鍵を握る。 列車は敷設された線路上と、大都市の上しか移動できないので、まずは建設フェイズで線路を敷設しよう。移動フェイズを終了させると建設フェイズに移行する。敷設費用は地形によって異なり、平地は安く山岳や河川上は高コストとなっている。さらに、敵プレイヤーが敷設した線路の上へ同じ方向で線路を重ねることはできない。そのため、プレイヤーは早い者勝ちで大都市間の最短距離や敷設費用の安い平地を奪い合うことになる。 ほかのプレイヤーが敷設した線路上も移動できるが、この場合は移動するだけで資金が減っていく。なお、線路の敷設は移動手段の確保に不可欠なので、資金がゼロ以下になり、赤字となっても実行することが可能だ。 建設フェイズでは列車をアップグレードすることもでき、列車の移動力と積み込める“仕事”の数が増加する。“仕事”の効率アップには欠かせないが、アップグレードは経営が黒字であることが条件で、さらに自分の敷設した線路で大都市をつないでいる数によって性能アップの上限が決まる。“仕事”をこなしつつ、大都市の接続も進めていこう。
ランダムで発生するイベントなどにより繰り返し楽しめる
プレイのコツは、大都市の近場で“仕事”をこなして資金を増やしつつ、列車をアップグレードしていくこと。列車の移動距離が長くなれば、早く“仕事”を完了してより効率よく収入を得られるようになり、収入の多い長距離の“仕事”もやりやすくなる。また、大都市ほど“仕事”が発生しやすいので、ルート確保は重要。東京~さいたま間や大阪~堺間などは優先的に線路を敷いて損はない。 黒字経営にして列車を強化していくか、赤字覚悟で線路を延ばしていくかはケースバイケースだが、赤字が続くと黒字復帰が難しいので、赤字経営は序盤で切り上げるべきだろう。とはいえ経営が順調でもイベント発生で多額の税金を取られ、突発的に赤字となる場合もあるので油断はできない。 プレイヤーの取れる行動は、主に“線路敷設”および“移動”とシンプルだが、イベントなどのランダム要素により毎回プレイが画一的にならず、繰り返し楽しめる。1回のプレイはおよそ1~3時間で決着がつくので、経営系のシミュレーションとしては手軽に遊べるのも魅力だ。実在の地名が出てくる上に、実在しない路線図を作り上げてしまうこともできるので、鉄道や地理、旅行好きな人にはたまらないゲームと言えるだろう。
□Javascript Game Garden (藤井 宏幸)
|
|
|
|||||||||||||||||||||
トップページへ 週末ゲームINDEX へ |