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TLS 1.0/1.1サイトは完全にブロック ~「Google Chrome 98」安定版がリリース

軽量カラーベクターフォント「COLRv1」をサポート。脆弱性の修正は27件

「Google Chrome」v98.0.4758.82

 米Googleは2月1日(現地時間)、デスクトップ向け「Google Chrome 98」を安定(Stable)版としてリリースした。Windows版はv98.0.4758.80/81/82、Mac/Linux版はv98.0.4758.80となる。

 「Chrome 98」では、新しいフォントフォーマットとして「COLRv1」カラーグラデーションベクトルフォントをサポート。単色にしか対応しておらず、グラデーションや変換、各種ブレンディングモードが利用できない「COLRv0」の欠点を克服し、フォントサイズをコンパクトに保ちつつ、豊かな表現を実現した。

 また、TLS 1.0/TLS 1.1の廃止に備えたUIの変更が最終段階に入り、全画面(インタースティシャル)警告が削除された。「Chrome 97」まではTLS 1.0/1.1サイトにアクセスしても全画面の警告画面が表示されるだけで、警告を解除すればWebサイトにアクセスできたが、「Chrome 98」では「サポートされていないプロトコルが使用されている」とのエラーが面が表示され、Webサイトにアクセスすることはできない。

「Chrome 97」までの全画面(インタースティシャル)警告。警告を解除すればWebサイトにアクセスできた
「Chrome 98」のエラー画面
Webサイトにアクセスすることはできない

 なお、本バージョンではセキュリティ問題の修正も行われているので注意したい。脆弱性の修正は全部で27件。このうちCVE番号が公表されているのは19件で、深刻度の内訳は「High」が8件、「Medium」が10件、「Low」が1件となっている。また、内部監査やファジングで発見された不具合も修正されているとのこと。

 デスクトップ向け「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。Windows版は、64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10に対応する。すでにインストールされている場合は自動で更新されるが、設定画面(chrome://settings/help)から手動でアップデートすることもできる。