Excelで挿入した図形に［テキストの編集］はNG ～効率よく再利用できるようにするワザ

図形とテキストを組み合わせる時にどのように操作していますか？

　定型業務フローやトラブル対応手順など、共有しておきたい情報をまとめる際に図形を使うことがありますよね。専用のツールもありますが、手元にあるExcelで完結できると便利です。

　例えば、以下のようなフローチャートを作成する場合は、［挿入］タブにある［図形］から目的の図形を選択して、ドラッグすれば描画できます。

フローチャート図の例

四角形やテキストボックス、線などを選択してドラッグすれば描画できる

図形と線を連結するガイドなども表示されるのが便利

　図形やテキストボックス、矢印線などは簡単に挿入できるので、困っている人は少ないでしょう。しかし、そのやり方、本当に効率的でしょうか？　既存の図を再利用したい時に苦労したりすることはありませんか？　今回は、Excelで図形とテキストボックスを組み合わせる時に便利な小ワザを紹介します。

［テキストの編集］はおすすめしない

　図形にテキストを追加する場合、ダブルクリック、もしくは右クリックから［テキストの編集］を選択していませんか？　間違った操作ではありませんが、その後の操作に手間取ります。

　フォントの色を背景に合わせて設定して、折り返し位置を合わせるのに図形の大きさを調整……、毎回このような操作は面倒ですよね。

図形を右クリックして［テキストの編集］を選択する

テキストを入力すると、標準で「白」に設定されていた。折り返し位置の調整も必要だ

　テキストを修正する時はダブルクリックして編集するわけですが、図形の位置をずらしてしまったりして、地味にイライラするポイントが満載です。

セルの値をリンクさせる

　Excelで作業しているなら、図形に直接入力するよりも、セルと“リンク”させたほうがスマートです。図形を選択して、そのまま数式バーをクリック、「=」を入力して挿入するテキストが記載されたセルを選択します。

挿入するテキストをあらかじめ用意しておく。図形を選択し、そのまま数式バーをクリックする

半角で「=」と入力して、目的のセルをクリックする

クリックしたセルが参照される。［Enter］キーを押す

リンクしたセルの内容が図形に表示される。右上に寄っているが、あとでまとめて調整するので、気にしなくていい

他の図形にも同様にリンクした状態

複数の図形を選択して、配置やフォントの装飾を設定すれば完成

テキストボックスとリンクして自由に配置する

　上記の操作なら、テキストの追加も簡略化できますよね。しかし、この方法にも限界はあります。例えば、図形のサイズを変えたくない場合、はみ出したテキストが見切れてしまうことがあるのです。これを嫌って、図形には必ずテキストボックスを重ねる人もいます。

　透明なテキストボックスを挿入して、セルをリンクさせるのも良い方法です。テキストを自由に配置したいときに検討してみてはいかがでしょうか。

図形とセルをリンクさせたが、見切れてしまっている

テキストボックスを挿入して、セルをリンクし直す

テキストボックスの塗りつぶしと枠線を「なし」にしてしまえば、意図通りに配置可能