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Word文書で小学生には読めない漢字だけにルビを付けたい! 自動判定させる方法

小学生向けの文章などの「ルビ」が適切かチェック

 パソコンで文字を入力する際、ひらがな入力から漢字へ変換、確定といった一連の操作に悩むことはないでしょう。近年では漢字変換の性能も上がり、連文節の変換による変な日本語も生成されなくなりました。

 その結果、読めるけど書けない漢字が増えてしまったりするのですが、それはさておき、読めない漢字にふりがなを付ける「ルビ」の機能はご存じでしょうか?

「ルビ」の機能でふりがなを振った文章の例

 該当の漢字を選択して、[ホーム]タブにある[ルビ]をクリックするだけと操作は簡単ですが、1つずつルビを付けていくのは、非常に手間がかかります。

ルビ(ふりがな)を付けたい漢字を選択して[ホーム]タブにある[ルビ]をクリックする
入力時の“読み”がルビとして入力されているので[OK]をクリックする
漢字にルビ(ふりがな)が付いた

 文章を全選択して設定した場合、カタカナや送り仮名まで振られてしまうこともあり、その都度修正する必要があります。そもそも、すべての漢字にルビを付けなくてもいいのでは? という疑問もあり、すると今度はルビを付ける基準に悩んでしまいます。

 常用漢字には振らない、小学校高学年までに習う漢字には振らないといった基準が考えられますが、ぱっと見で該当する漢字かどうかを判断するのは難しいでしょう。今回は、Wordの設定でルビを付けるべきかどうかを教えてくれるチェック機能を紹介します。

[漢字レベル]を設定する

 [漢字レベル]は[Wordのオプション]から設定画面を呼び出して設定します。設定後は基準に該当する漢字に青い二重下線が自動的に表示されます。注意喚起のためのマーカーなので、印刷には影響しません。ルビの機能をよく使う場合は、設定したままにしておいてもいいでしょう。

[ファイル]-[オプション]とクリックしても構わないが、[Alt]→[F]→[T]の順にキーを押すと[Wordのオプション]をすばやく呼び出せる。[文書校正]をクリックして[文書のスタイル]の[設定]をクリックする
画面を下にスクロールして、[漢字レベル]の[∨]をクリックして、チェックの基準を選択する。ここでは[3年生]を選択した。[OK]をクリックして画面を閉じて、[Wordのオプション]の画面も閉じておく
小学校3年生で教わらない漢字に青い二重下線が付く

 なお、文字の入力や削除をすると、青い二重下線が消えることがあります。少し待つと再表示されるので、見逃さないように注意してください。

ルビを設定する

 ルビの設定方法は冒頭で紹介した操作と同じです。該当の漢字をクリック、または選択して[ホーム]タブの[ルビ]をクリックします。なお、漢字にマウスポインターを合わせるとチェックされていることを確認できます。

青い二重下線が引かれた漢字にマウスポインターを合わせるとチェック内容を確認できる。クリック、または選択して[ルビ]をクリックする
入力時の“読み”がルビとして入力されているので[OK]をクリックする。他の箇所も同様に設定しておく

行間を調整する

 ルビを付けると、不自然に行間が広がってしまうことがあります。行間が[1行]に設定されている場合に起こる現象です。任意のポイント数で行間を設定しておくといいでしょう。文字のポイント数より、7~8ポイント増やす程度が目安です。なお、ルビのサイズを小さくしてバランスをとる方法もあります。

ルビを設定した結果、行間が広がってしまった文章を選択する。[段落の設定]をクリックする
[行間]を[固定値]にして[間隔]に数値を設定する。ここでは、本文が「10.5pt」だったので、「18pt」とした
行間を調整できた

 ルビの基準は、標準で[チェックなし]となっているので、[常用漢字]などに設定しておき、むやみに難しい漢字を使っていないかどうかをチェックしてもいいでしょう。