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	IrfanView32
	評価時： Version 2.00 (9/16/96)

ストレス無しの高速画像表示

40%の縮小表示例

超高速な画像表示ソフトといえば ACDSee などが知られているが，いかんせんシェアウェアなのがちょっと哀しい。いや，シェアウェアでもお金を払うだけの価値があればもちろん歓迎すべきなのだが，フリーで使えるに越したことはない。フリーな画像表示ソフトとしては国産の Susie32 や GV が有名だが，JPEG 表示など展開に若干時間がかかるのはご存知の通りだ。そこでおすすめなのがこの IrfanView32。このソフトは個人(家庭)使用はフリーでありながら，非常に高速に画像を表示する。 P5/120MHz の液晶画面 800×600ドット６万色表示の筆者の環境で，465×696 pixel 24bitフルカラーJPEG画像(113KB)を表示させるのに，ドラッグ＆ドロップの場合で約１秒足らずだ。手元にストップウォッチがないので正確ではないが， 同じ環境の場合 Susie32で約３秒，GV でも約３秒かかる。ファイルに関連づけてダブルクリックした場合ではプログラム起動も含まれるため GV で 4～5秒，Susie32で 8～10秒もかかってしまう。IrfanView32 だとわずかに２秒だ。もっと遅い CPU の場合この差は深刻になってくるだろう。国産画像ビュアには国産の画像形式 (MAG, MAKI, Q0, Q4 など) に対応という特徴があるのでもちろんそれはそれなりに必要なのだが，よく使う GIF や JPEG はできるだけ速くて軽いビュアに関連づけるほうがいい。

　さらに IrfanView32 はコンバータとしても優れている。読み込みは JPG, GIF, BMP, DIB, RLE, PCX, PNG, TIF, PCD, TGA, RAS さらに ICO にも対応，出力形式は JPG, GIF, BMP, PNG, TIF で，Progressive JPEG や TIF の LZW 圧縮にも対応している。またメニューの Options - Set as Wallpaper で表示画像をすぐ壁紙にすることもできる(右図参照)。ズームは5％～800％付近まで（それ以上が表示されないのはメモリ不足のせいか？）で，拡大縮小も'＋' または '－' キー一発で一瞬，しかもとてもきれいだ。

　また，ビュアとしての操作性も工夫している。サムネール化によるカタログ表示はまだサポートしていないものの，スペースバーで同じフォルダ内の画像を次々に表示させることができる（一つ戻るときはBSキー）。表示が高速なだけにこれは快適。フリーで超高速な画像ビュアとしてはやはりイチ押しのソフトだと言えるだろう。

　ただしもちろん不満はある。残念ながら GIF の出力は Standard のみで，透明化GIFやインターレースGIFの出力には対応していない。アニメーションGIFも読み込んでもエラーにはならずに表示されるが，動くことはない。さらにまだ不具合も残っている。筆者の環境では画像を縮小表示した状態で Save as ... で保存すると，画面が乱れ，一部デスクトップがキャプチャされて変な画像になってしまう。また不具合ではないが画像を開くと必ず左上にウィンドウが移動してしまう（ウィンドウの位置を保持してくれない）。作者はさらなるスピードアップをはかるつもりらしいので，それらもあわせて今後に期待したい。

※評価時は Version 2.00 (9/16/96) であり, 上記の不満点は一部改善されました（GIFアニメ表示対応，透明化GIF出力など）。詳しくは最新版の添付 readme にある変更履歴をお読み下さい。

(Reported by thig@mars.dtinet.or.jp)
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