窓の杜とぴっくす

今日は「ローカル環境でホームページをどうぞ」という企画を２つ紹介しよう。最初は「優秀ソフトウェア１１００選」だ。Windows Worldという，海外ソフトを中心に優秀なものを紹介した有名な個人ホームページがあるが，ここの管理人が提供しているローカル版「Windows World」がコレ。要するにホームページとしてサーバ上にあげる前のものを圧縮して配布しているわけだ。ソフトウェアデータベースとして見ても利用価値は十分高い。画像著作権の問題があるのか，はたまたファイルサイズを抑えるためか，残念ながら Web上なら見ることのできる各ソフトのスクリーンショットはローカル版では見ることができない。しかしハードディスクに保存してゆっくり眺められることは嬉しい。ダイヤルアップユーザにとっては間違いなく時間と電話代の節約になるだろう。

ただ，こういう企画の場合，問題になってくるのが更新頻度だ。オリジナルのサーバ上のホームページは更新頻度が非常に高いが，ローカル版配布ファイルは現在最新版が先月25日のものとなっている。フレッシュな情報満載なのがウリのソフト紹介サイトなだけに，頑張ってもらいたいところだが，オリジナルのサイトの更新自体に時間を取られるであろうことは容易に想像できるため，なかなか難しい。

一方でこの問題を解決しているのが，手前味噌で大変恐縮だが「ローカル版 窓の杜」である。こちらも基本コンセプトは「優秀ソフトウェア１１００選」と同じ。ローカルなオフライン環境でもホームページをゆっくり楽しんでもらえるように，と提供しているものだ。ルーツをたどればもともとは「窓の杜」がその前身の「秋保窓」だった頃に，管理人であった筆者が「ローカル秋保窓」として始めたのが最初なのだが，「ローカル秋保窓」はなかなか更新の手間が面倒で，数ヶ月の間に数回リリースした後に，それっきりにしてしまった。その経験を教訓に，更新システムをWeb更新と同期させたものが今回登場の「ローカル版 窓の杜」なのだ。いや，単に Web更新スクリプトで一緒に圧縮とファイル公開まで処理しているだけと言ってしまえばそれまでなのだが…(^^;) とにかく「ローカル版 窓の杜」は常に最新の窓の杜が反映されている。もちろんミラーFTPサーバのミラー状況によっては，１日前のものだったりする可能性はある。しかし１週間以上前ということはないはずだ。

ところで果たしてこういった「ローカル版ホームページ」の需要がどれほどあるものだろうか。「Windows World」と「窓の杜(秋保窓)」以外ではこのようなものは世界的にも例をみないように思うのだが…。 オンライン上で情報がリアルタイムに表示されるべき Webを，圧縮アーカイブとして配布することは，時代の流れに逆行しているようにも見える。やがて無くなっていく配布形態なのかもしれない。 少なくとも窓の杜に関しては，そのバックボーンであるインプレスの回線が今月はじめに６Mb に増速され，かつてほど表示が重くはなくなったようであるし（ただしサーバ過負荷で喘ぐことはある），需要は少なくなっているように思える。普段窓の杜を２，３ページ見たらおしまい，という人には無用の長物かもしれない。しかしデータベースとしての「ホームページ」の新しい活用形を見いだせる可能性はあるような気がしている。その辺りは皆さんが自分で利用してみて，価値を発見していってほしい。というのが，「ローカル版 窓の杜」を今回公開するに踏み切った提供者側の思惑です(^^;)。どうぞお試しあれ。