窓の杜とぴっくす | |
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例えば筆者には友人の結婚式のため来月福井に行く予定があるのだが,筆者の住む仙台から友人の住む小松まで,もし車を使うとするとどれくらいかかるのか「みちのりくん」で調べてみた。「東北・八戸・山形・磐越」の中から「仙台宮城」インターをまず選択し,ダブルクリック。次に「北陸・東海北陸」の中から「小松」を選んでダブルクリック。最後に [経路1] のボタンを押せば,「東北自動車道-首都高速-東名・名神-北陸」という経路で 951Km, 平均時速80Km の場合 11時間 53分かかることが即座に表示された。料金は 19,100円。なるほど簡単だ。しかし,確かにこれは高速から下りる必要もなく迷うことのない経路なのだが,太平洋側を回るのはなんだか遠いような気がする。そこで [経路2] ボタンを押す。すると「東北自動車道-北陸自動車道」という経路があった。この場合は途中,磐越自動車道からいったん国道49号に下り,再び磐越を経由して新潟中央JCTから北陸自動車道に乗ることになるのだが,これだと距離 623.6 Km,7時間48分。料金も 12,200円だ。
しかし,このソフトの最大の弱点はおそらく地図機能だろう。同梱分や別配布されている地図データはスキャナで読み込んだとおぼしき粒子の粗い巨大な BMP ファイルなのだが,これではお世辞にもわかりやすいとは言えない。せっかく経路を割り出してくれるのだから,その経路をビジュアルに見たいというのがユーザーの自然な欲求だと思うのだが…。縮尺は大きくてもいいからせめて自分が日本のどの辺を走るのかくらいは目で確認したい。この辺りが今後の大きな課題であろうか。
この弱点を補うかのように追加された新機能の,「アトラス RD for Win95」(以下 RDW と略)との連動機能も試してみた。「みちのりくん」から RDW を起動でき,検索ウィンドウの操作によってインター出口から近くのホテルを検索したり,10 Km 以内にある動物園を探すといったこともできるらしい。ただ,残念ながら筆者の試したところでは,リストアップされた建物名をダブルクリックした途端 RDW が強制終了してしまうため,最後まで動作確認できなかった。環境によるのかもしれないが…。また RDW をインストールしていないのに「みちのりくん」でこの機能を呼び出そうとすると,実行時エラーが表示され強制終了してしまう。使えない機能は選択できないようにするなどの配慮も欲しいところだ。基本的には非常に便利なソフトであるからこそ,そういった細かい部分で雑な印象をうけるのはもったいない気がする。
なお,本バージョンの配布ファイルは巨大なためか,インストールに必要な DLL 類が分割されて配布されており,インストール時には少々注意する必要がある。新規にインストールする人は,まず別配布されている Visual Basic 4.0 のランタイムを先にインストールし,その後に本体の jhwin97.lzh と vb4_db.lzh を一つのフォルダに上書きで解凍してから,setup.exe を起動すると問題なくインストールできるようだ。ファイルが見つからないというエラーが出る人は,添付説明書をよく読んでインストールする必要がある。このあたりも初心者でなくてもかなり戸惑うことが予想されるので,今後ぜひ改善して欲しい。