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窓の杜とぴっくす

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ビリヤード総合学園 3D 版 Ver5.73
(11/7/97)



 今やビリヤードゲームソフトとしては定番となった感のある「ビリヤード総合学園」が、 OpenGL による美麗な 3D グラフィックを携えてバージョンアップした。これまでの 2D オンリーの画面に見飽きたユーザーにとっては、新鮮な味わいを感じることができるのではないだろうか。

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 このソフトは、学生時代には誰もが必ずやったことのある(かもしれない(^^;)「9ボール」をはじめ、「ローテーション」「四つ玉」「トランプビリヤード」の計4種類5つのゲームを楽しむことができる本格派ビリヤードゲームである(ちなみに筆者は後半3つのゲームについてやり方がわからなかった。が、ヘルプを読めばバッチリ楽しめた)。


 今回のバージョンアップによる目玉は、やはり冒頭で述べたとおり3D俯瞰(ふかん)によるビューモードが加わったことだろう。残念ながらビュー見る)するだけで、この状態からショットすることはできない(狙いを定めることはできる)。推奨は Pentium-166MHz 以上で、当方の MMX Pentium-262MHz ( 233MHz をオーバークロック)、 Millenium でもかなり「重い」と感じられた。 PentiumPro-180MHz でも「重い」との情報もある。これを快適に動かすためには OpenGL に対応した高速なビデオカードが必要なのだろう。とはいえ、この美しい 3D グラフィックがぐりぐり動くさまは(ぐりぐりとまでは動かなくても)一見の価値があると言えよう。


しかし、このソフトの本筋は 3D 表示などではなく、当然のようにビリヤードのゲーム部分である。かなり以前このソフトに触れたことがあったのだが、(作者の方には申し訳ないが)その時はとてもゲームとして楽しめるレベルではなかった。なにしろボールの動き方が不自然で、台の端から端までワープしているように見えたからだ。現在のバージョンではこれが大幅に改善されたように見受けられる。それでもまだ不自然な動きが多少残っているようだが、今回のバージョンでようやくあることに気が付いた。このソフトはビリヤードゲームを楽しむものであって、ビリヤードそのものを真似ようとは思っていないのではないか、ということである。


そう考えると確かにこのソフトは面白い。アニメチックな男の子・女学生、アメコミ風の男性(スーパーマンらしい…)、色っぽい外人のおねえさまたち、ソフト作者本人など合計10人と対戦し、ゲーム中ポケットにボールを入れると観衆がしゃべる。おまけに点数を獲得するたび空手風の掛声。さらには、およそビリヤードらしくない機械的な効果音。


そう!らしくないのだ!らしくないからこそ、このソフトはビリヤードとしてではなく、ビリヤード「ゲーム」として多くの人に受けているのだろう。
未登録のままではゲームに多くの制限がある。登録(\2,000)しなければこのソフトの面白さの半分も味わえないと断言しよう。今までビリヤードに興味のなかった人もぜひ制限のない状態でプレイしてほしい。そして、その「ビリ ヤードらしくなさ」を体験してほしい。「ビリヤードゲーム」の楽しさをきっと感じることができるだろう。




作者連絡先:PXL03077@niftyserve.or.jp
ホームページ:http://www.vector.co.jp/authors/VA002898/

(Reported by 日沼 諭史)




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