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REVIEW (09/02/13)

歌詞とメロディーを入力すると歌ってくれるフリーの簡易シーケンサー「UTAU」

1音ごとのエンベロープや細かいピッチの遷移も設定可能

「UTAU」v0.2.31
「UTAU」v0.2.31
 「UTAU」は、“歌声”の音源を搭載したピアノロール型の簡易シーケンサーソフト。Windows XPに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows Vistaでの動作も確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。

 シーケンサーとしては、扱えるトラックが1トラックで同時発音数も1音のみの簡易的な機能しか備えていないが、歌詞とメロディーを入力して簡単に内蔵音源で歌わせられるのが特長。作成した楽曲は独自形式で保存できるほか、WAVE音声として保存する機能も備える。

 標準で女性型アンドロイド風の“歌声”が同梱さているほか、作者サイトや本ソフト専用のWikiサイトからダウンロードできる“歌声”を利用したり、用意したWAVE音声を使ってオリジナルの“歌声”を作成することも可能。

 歌を入力するには、まずツールバー上にある“Lyric”テキストボックスに歌詞をひらがなで入力する。“Lyric”テキストボックスは複数行のテキストをペースト可能で、テキストボックスのダブルクリックで歌詞全体を表示することも可能だ。

 次に、ピアノロール上のクリックでメロディーの始めからノートを入力していく。ノートを入力すると“Lyric”テキストボックスに入力された歌詞が先頭から自動で割り当てられる仕組みで、休符はツールバーの[R]ボタンで入力する仕様となっている。入力されたノートのダブルクリックで発音を修正可能。


“エンベロープ”画面
“エンベロープ”画面
 さらに、ノートの右クリックメニューから呼び出せる“エンベロープ”“ピッチエディタ”画面で、細かい音のニュアンスを設定できる。“エンベロープ”画面では音の鳴り始めから鳴り終わりまでの音量の変化を4つの頂点をもつ折れ線グラフで指定可能だ。


“ピッチエディタ”画面
“ピッチエディタ”画面
 “ピッチエディタ”画面では背景に表示された選択音声の波形を見ながら、折れ線グラフで詳細なピッチの遷移を指定できる。ピッチは線上に表示された点を1つずつ調節して指定するほか、選択範囲内がなめらかな曲線になるように指定することも可能。

 また、ノートの右クリックメニューから呼び出せるプロパティ画面で、モジュレーションの量や、微妙な発音タイミングを指定できる。そのほか、バーチャルボーカル音源“VOCALOID”シリーズのVSQファイルを読み込んで、歌詞とメロディーの情報を取り込んだり、VSQファイル対応のリップシンクソフト向けにVSQファイルをエクスポートする機能も備える。


【著作権者】飴屋/菖蒲 氏
【対応OS】Windows XP(編集部にてWindows Vistaで動作確認)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.2.31(09/02/07)

□歌声合成ツールUTAU サポートページ
http://utau2008.web.fc2.com/
□歌声合成ツールUTAU @ ウィキ - トップページ
http://www10.atwiki.jp/utau2008/

(長谷川 正太郎)




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