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[第五回]Windows95 環境改善の手引き「パフォーマンスの改善」
(11/17/97)
本題に入る前にお約束の前口上です。この連載では Tweak UI(Ver1.1), Change-moi(Ver2.26a), 窓の手(Ver3.3) の 三つのソフトを比較して紹介していきます。以上のソフトを用いて、Windows95 の環境を容易に改善可能ですが、環境によっては動作しない機能もあるかもしれません。さらに注意して頂きたいのは「簡単=安全」では無いので、全てはご自身の責任で行って下さい。レジストリのバックアップが必須なのは言うまでもありません。
この連載とぴっくは、細かい追加情報をちょこちょこと追加しております。特に前回の「特殊アイコンの改善」の表は 11/4 付けで大幅に修正し、アイコン集を入手することのできるホームページへのリンクも増やしましたので、この機会にぜひ覗いてみて下さい。
さて、今回のテーマは「特殊アイコンの改善」です。ピンクの背景に○×をつけている列の項目が、それぞれの表の総合的なものです。表ごとに簡単に解説していきます。
項目 | Tweak UI | Change-moi | 窓の手 |
マウス操作 | ○ | △ | △ |
メニュースピード | ○ | ○ | ○ |
メニューの右寄せ/左寄せ | × | ○ | ○ |
ダブルクリック感度 | ○ | × | × |
ドラッグ感度 | ○ | × | × |
「メニュースピード」を速くすると、スタートメニューなどを階層表示する速度が速くなります。もちろん、キーボードで操作する速度に影響はありません。「メニューの右寄せ/左寄せ」は、プルダウンメニュー(例えばメモ帳の[ファイル(F)]や[編集(E)]などをマウスで左クリックして展開させたメニュー)の表示位置を変更します。標準では右寄せなので、気分転換を図りたい時には左寄せにすると面白いかもしれません。「ダブルクリック感度」を調整すると多少マウスポイントがずれてもダブルクリックとして認識されるようになります。「ドラッグ感度」を調整すると多少マウスポイントを動かしても,ドラッグとして認識されないようになります。「ダブルクリック感度」と「ドラッグ感度」はテストアイコンを使って調整できるので、気に入った感度が見つかるまで好きなだけ試してみて下さい。
項目 | Tweak UI | Change-moi | 窓の手 |
特殊効果 | ◎ | × | ○ |
ウィンドウのアニメーション | ○ | × | ○ |
スムーズ スクロール | ○ | × | ○ |
エラー時の警告音を消す | △ | × | × |
Audio/Data CD の自動実行 | ○ | × | × |
「ウィンドウのアニメーション」とは、文字通りウィンドウを最大化・最小化・元に戻す動作をする時のアニメーションのことです。一連のアニメーションが重い・遅いと感じている人や低速なパソコンの利用にイライラしている人は、迷わず OFF にしましょう。OFF にするとウィンドウの動作がかなり機敏になりますよ。「スムーズ スクロール」はエクスプローラーなどのプログラムで、スクロールが滑らかになります(余談ですが Windows98 では標準で様々なところがアニメーションし、スムーズに動作するようです)。
言うまでもないことですが、とにかく動作を機敏にしたいのであれば、「ウィンドウのアニメーション」と「スムーズ」は OFF にしておきましょう。「エラー時の警告音を消す」は日本語 Windows 上では、正常に作動しません。例えば筆者の環境では Windows にログオンし直すとエラー時の警告音は復活してしまいます。
項目 | Tweak UI | Change-moi | 窓の手 |
メモリ使用の効率 | × | ◎ | ○ |
VCACHE サイズ設定 | × | ○ | × |
コンピュータの主な使用目的の間違った値を訂正する | × | ○ | ○ |
DoubleSpace/DriveSpace をメモリから外す | × | ○ | ○ |
「VCACHE サイズ設定」は、標準では自動設定になっているディスクキャッシュの最大値・最小値を任意に設定します。自動設定の状態ではメインメモリをどれだけ増やしても、スワップファイルサイズがほとんど小さくなりません。おおよその目安として 48MB 以上搭載しているのであれば、ここの設定次第でパフォーマンスが若干向上します。詳しくは , 窓の手 のヘルプを参照して下さい。「コンピュータの主な使用目的の間違った値を訂正する」は、ネットワークサーバーとポータブルコンピュータの誤った情報を訂正してくれます。ただし訂正の必要があるのは、システムのプロパティで バージョンが 4.000.950 と表示される古い Windows95 だけです。また、メインメモリを 32MB 以上搭載している場合に、コンピューターの使用目的をネットワークサーバーに設定すると、若干パフォーマンスが向上するらしいです。「DoubleSpace/DriveSpace をメモリから外す」は注意して使用して下さい。利用していない環境でもディスク圧縮プログラムはメモリに常駐しているので、この機能を使用することで空きメモリを増やすことができます(該当するディスク圧縮プログラムを利用している環境では絶対にメモりから外さないで下さい!)。
項目 | Tweak UI | Change-moi | 窓の手 |
アプリケーションエラーのログを記録 | ○ | × | ◎ |
「アプリケーションエラーのログを記録」は、エラーログのファイル名が Tweak UI では FAULTLOG.TXT に固定ですが、窓の手は自由な名称で設定できます。エラーが頻発する時にはログをとっておくと良いでしょう。
項目 | Tweak UI | Change-moi | 窓の手 |
システムの修復 | ◎ | × | × |
アイコンの再設定 | ○ | × | × |
システムファイルの修復 | ○ | × | × |
Regedit の修復 | ○ | × | × |
関連付けの修復 | ○ | × | × |
アイコンの表示がおかしくなった時に、MS-DOS モードで Windows フォルダ内の ShellIconCache を削除することで、アイコンの表示を正常な状態に修復します。「アイコンの再設定」を使用すると GUI でその修復が作業が簡単に行えます。「フォントの再設定」も同様に、MS-DOS モードで Windows フォルダ内の ttfCache を削除する作業を GUI で行えます。フォントの表示がおかしくなった時や、フォントフォルダの機能が正常に動作しなくなった不都合を修復します。「システムファイルの修復」は、システムファイルが誤って上書きされて破損してしまった時に、Windows の sysbackup フォルダ内の該当するバックアップファイルを利用して修復します。「Regedit の修復」は、レジストリエディタで全ての情報を表示できなくなる不都合を修復します。「関連付けの修復」は、アイコンと拡張子ごとの関連付けを初期設定に戻します。再設定と修復について、より詳しく知りたい方は、Tweak UI のヘルプを参照して下さい。
次回のテーマは「セキュリティの改善」にする予定です。ご期待下さい。
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