デキる人の使いこなしワザ for PC

電子書籍ストアのコミック検索で知らなかった作品の初巻を効率的に見付けるワザ

Kindleで“青年コミック”を表示したところ。表示順序はおすすめ順、つまり売れ筋などのデータに基づいています

 電子書籍サイトでコミックを探そうとした際にネックとなるのが、同じ作品が特定のジャンルを埋め尽くしてしまうことです。未知の作品を読む場合、最初に手に取るのは必ず1巻からで、途中の巻から読むことはないはずなのに、ジャンル別の一覧ではそんなことはおかまいなしに、途中の巻を含めたシリーズが、ページを埋め尽くすことがたびたび起こります。きちんとシリーズをひとまとめに表示できるのは、一部の電子書籍サイトだけです。

 多くのサイトでは“少年コミック”“青年コミック”といったジャンルごとの一覧も、売れ筋のデータによって表示順序を決めているため、まれにセールで安くなった巻や新刊が上位に顔を出すのを除けば、これらジャンル一覧の上位に表示されているのはほぼ同じシリーズだったりするものです。レコメンドも同じ作品が表示されることが多いため、ひとしきりの作品が表示されたあとは、未知の作品と出会う機会はそれほど多くないのが現状です。

検索キーワードに“1”や“(1)”を入力すると……

 もし、コミックを数多く読んでいて、未知の作品に出会うきっかけを増やしたいと考えているのであれば、キーワードに“1”と入れて検索する方法がおすすめです。こうすれば、さまざまな作品の1巻が集中的にヒットしますので、これまで知らなかった作品の最初の巻を効率的に見付けることができます。

キーワードに“1”を入れると、1巻を中心としたタイトルに絞り込まれました

 もちろんこの方法では、巻数以外のタイトルに“1”という数字を含む作品だったり、期間限定などの日付に“1”を含む作品などもヒットしてしまいますが、全体の数からすると微々たるものです。2巻以降のほぼすべてが検索結果から除外される、シンプルながらも奥が深いワザです(ロジックからすると10巻~19巻など“1”を含む巻数もヒットしやすそうですが、意外に表示されないものです)。

 この方法は、ジャンル別表示や売れ筋ランキング、レコメンド、おすすめのいずれにも含まれない作品がヒットしやすくなりますので、電子書籍サイトが用意しているこれらさまざまな切り口に飽きてしまったという人におすすめです。また、検索結果が多すぎてページをめくるのがわずらわしいと感じたことのある人にとっても、即効性がある方法として重宝するはずです。

楽天Koboではキーワードに“1”を入れたあとにジャンルを選択することで、同様に1巻を中心とした絞り込み表示が可能です
eBookJapanは“1”ではなく“(1)”と入力することで、同様に1巻だけに絞り込むことができるようです

山口 真弘

 テクニカルライター。PC周辺機器や電子書籍、電子辞書、ウェブサービスについてのハウツー記事をImpress Watch/ITmedia/CNETなどのWeb媒体に執筆。著書に『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)など。

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