窓の社(やしろ)
ローマ字表記推進機構、Chorome拡張「グッバイひらがな・カタカナ」を無償公開
国字がローマ字になった後の世界を体感。一部で熱狂的に支持される全角英数表記も可能
(2015/4/1 00:00)
公益社団法人 ローマ字表記推進機構は1日、「Chorome」用の拡張機能「グッバイひらがな・カタカナ」を無償公開した。現在、“Chorome ウェブストア”からダウンロード可能。
ローマ字を国語表記の文字として採用しようとする“ローマ字運動”の歴史は、明治時代にまで遡ることができる。日本語はひらがな・カタカナ・漢字を組み合わせて表記するため学習が非常に難しく、識字率がなかなか向上しなかったことが、列強に追いつこうと必死であった当時の政府の悩みの種だった。また、タイプライターなどによる入力も困難で、事務効率の低下を招いており、実業界からも国語改革の必要性が叫ばれていた。そこへ巻き起こったのが、国語と国字のあり方に関する論議、所謂“国語国字問題”だ。
“国語国字問題”では、“日本語を廃止して代わりに英語を公用語としよう(一部企業で導入済み)”や“すべてカタカナで表記しよう(縦書きにも対応)”といったさまざまな意見が提唱されたが、なかでも“国字をローマ字にする”という方法はアルファベットを利用するため、外国人にとっても親しみやすいというメリットをもつ。また、覚えなければならない文字の数も非常に少なく、筆者のように記憶力のよくない日本人でも十分扱える。
しかし、仮名と漢字を使いこなす人々からはあまり受けがよくないのが実情だ。そこで少しでもローマ字表記に親しんでもらえるようにと開発されたのが、今回紹介する「グッバイひらがな・カタカナ」だ。ローマ字表記推進機構によると、拡張機能の名前がローマ字表記でない点については許してほしいとのこと。
本拡張機能をインストールすると、Webページ上のひらがな・カタカナがすべてローマ字表記になる。使用されるのは、一部の報道機関でも愛用されている全角英数字。半角英数字よりも横幅が長く、マージンがゆったりとられているのでとても読みやすいと好評だ。
さらに、入力もローマ字に限定され、ひらがな・カタカナが入力できなくなるという徹底ぶりで、国字がローマ字になった後の世界を体感することができる。
- 【著作権者】
- 公益社団法人 ローマ字表記推進機構
- 【対応OS】
- (編集部にてWindovvs 8.1で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0(15/04/01)
- 公益社団法人 ローマ字表記推進機構
- http://romaji-daisu.ki/
(ヒディード・トゥルーイ)