NEWS(10/09/10 18:53)

iPhone/iPadへ各種メディアをストリーム配信できるファイルサーバー「ZumoCast」

自分のPCをインターネット経由でどこからでもアクセスできるクラウドストレージに

「ZumoCast」v1.0.1(iPadで利用した場合)「ZumoCast」v1.0.1(iPadで利用した場合)

 オンラインストレージサービス“ZumoDrive”で知られる米Zecter Inc.は8日(現地時間)、PCをインターネット経由で利用可能なファイルサーバー・メディアサーバー化できるサービス“ZumoCast”を公開した。現在、同社のWebサイトからWindowsやMac OS Xで利用可能なサーバーソフトに加え、iPhone/iPod touch版およびiPad版のクライアントアプリを無償でダウンロード可能。

「ZumoCast for Windows」v1.0「ZumoCast for Windows」v1.0

各種WebブラウザーからサーバーPC上のファイルを利用可能各種WebブラウザーからサーバーPC上のファイルを利用可能

 “ZumoCast”を利用すれば、PCをファイルサーバー化して、Webブラウザーからアクセス可能になる。音楽ファイルや動画ファイルならば、ネットワークの状況に最適な品質かつWebブラウザーでも再生可能な形式へ自動変換した上でストリーミング配信することも可能で、メディアサーバーとしての利用もできる。“ZumoDrive”のように専用のオンラインストレージへファイルを保存するのではなく、いわば自分で“パーソナルクラウドストレージ”を構築できるのが特長だ。なお、本サービスは無償で利用可能だが、近く有償プランも用意されるという。

 利用するにはまず、サーバーソフト「ZumoCast for Windows」をPCへインストールして、無償のアカウントを取得・ログインしよう。すでに“ZumoDrive”のアカウントをもっている場合は、それを利用することもできる。なお、複数PCを同じアカウントへ紐付けることも可能。“ZumoCast”のWebサイトへ先ほど取得したアカウントでログインすれば、WebブラウザーからサーバーPC上のファイルを利用できるようになる。

 さらに、iPhone/iPod touch/iPad向けには、専用のクライアントアプリ「ZumoCast」も用意されている。セットアップは簡単で、初回起動時に現れるチュートリアルに従ってアカウント情報を入力するのみでよい。

 専用のクライアントアプリはWebブラウザーよりも使いやすく、快適にメディアを視聴できる上、ほかのアプリとの連携機能も備える。たとえば、PDFファイルは「iBooks」などのビューワーアプリへ転送可能。また、サーバー上のファイルをダウンロードする機能も搭載する。わざわざ「iTunes」で同期せずとも、ファイルを転送できるというわけだ。

iPhone/iPod touch/iPad向けのクライアントアプリ「ZumoCast」iPhone/iPod touch/iPad向けのクライアントアプリ「ZumoCast」

サーバー上のファイルをダウンロードする機能も搭載。わざわざ「iTunes」で同期せずともファイルを転送できるサーバー上のファイルをダウンロードする機能も搭載。わざわざ「iTunes」で同期せずともファイルを転送できる

 なお、編集部にて「ZumoCast」を試用したところ、“iPhone 4”ではセットアップ作業を完了することができなかった。また、iPadでは特定の条件で画面デザインが崩れる場合があるなど、動作が不安定なところがみられた。

「ZumoCast for Windows」(Windows用のサーバーソフト)

【著作権者】
Zecter, Inc.
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 7で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0

「ZumoCast」(iPhone/iPod touch/iPad向けクライアントアプリ)

【著作権者】
Zecter, Inc.
【対応OS】
iOS 3.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.1(10/09/08)

(柳 英俊)