NEWS(11/09/14 13:17)
Adobe、電子署名“EchoSign”に対応した「Adobe Reader X」v10.1.1を公開
深刻度“Critical”の脆弱性13件が修正される
米Adobe Systems Incorporatedは13日(現地時間)、PDFリーダー「Adobe Reader X」の最新版v10.1.1を公開した。本ソフトは、Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7および同64bit版などに対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロードできる。
v10.1.1の主な変更点は、同社が7月に買収したEchoSign社の電子署名に対応したこと。PDFに埋め込まれたEchoSignの署名をクリックすると、誰が署名したか、誰に送られたか、誰に閲覧されたかといった情報をオンラインで閲覧することが可能。EchoSignの電子署名は無償で5つまで取得可能なので、これまで縁遠かった電子署名が身近になるのではないだろうか。
ユーザーインターフェイスも一部改良されている。これまで画面右上にあった[共有]ボタンが[ツール]ボタンへと変更され、“Adobe SendNow”サービスを利用したPDFファイルの共有に加え、任意のドキュメントをPDF形式へ変換する有償のオンラオインサービス“Adobe CreatePDF”サービスが利用可能になった。同サービスの利用には無償で取得できる“Adobe ID”が必要で、一度だけ無償で試用できる。
また、本バージョンは定例のセキュリティアップデートでもあり、全13件の脆弱性が修正されている。このなかにはリモートから任意のコードを実行される恐れのある脆弱性も含まれており、同社では深刻度を4段階中最も高い“Critical”に分類し、最新版への更新を呼びかけている。また、「Adobe Reader」の旧バージョンv9.4.5/8.3や製品版「Adobe Acrobat X」v10.1、「Adobe Acrobat」v9.4.5/8.3にも同様の脆弱性が存在し、最新版へのアップデートが可能となっている。
なお、次回の定例アップデートは12月13日が予定されているが、「Adobe Acrobat」および「Adobe Reader」v8.0系列はサポートが11月3日に終了するためアップデートが提供されない。利用中のユーザーは注意してほしい。
「Adobe Reader X」
- 【著作権者】
- Adobe Systems Incorporated
- 【対応OS】
- Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7/XP x64/Vista x64/7 x64
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 10.1.1(11/09/13)