NEWS(12/04/26 18:59)

Webカメラなどの映像をWebページ上に表示可能になった「Opera」v12のβ版が公開

“WebGL”やハードウェアアクセラレーションによるUIの描画も可能に

「Opera Next」v12.00 beta「Opera Next」v12.00 beta

 Opera Software ASAは26日、Webブラウザー「Opera」の次期バージョンv12のベータ版にあたる「Opera Next」v12.00 betaを公開した。本ベータ版の主な変更点は、Webブラウザー上でリアルタイムで音声・ビデオチャットを行うための規格“WebRTC”の“getUserMedia”APIを使ってJavaScriptから直接USBカメラなどの映像を取得し、リアルタイムでWebページへ表示できるようになったこと。

 また、HTML5の“drag-and-drop”APIや、CSS3による図形のアニメーションと変形に対応した。さらに、CSS3で書籍風のページ組みを実現する“Generated Content for Paged Media Module”や、広告の行動ターゲティングによる個人情報の収集を拒否できる“Do Not Track”ヘッダーに対応している。

 パフォーマンスの向上も図られており、タブの読み込みを効率化することで起動速度が向上しているほか、セキュリティで保護されたWebページの読み込みも高速化した。また、プラグインを別プロセスで実行することで本ソフト自体の安定性が向上している。

 さらに、Webブラウザー上で3Dグラフィックスを描画するための規格“WebGL”への対応や、ユーザーインターフェイス全体をGPUのハードウェアアクセラレーションで描画する機能も実装された。ただし、これらの機能は実験的とされており、標準では無効化されている。これらの機能を有効化するには、それぞれアドレスバーに以下の文字列を入力して値を“1”にすればよい。

  • “opera:config#Enable%20WebGL”
  • “opera:config#Enable%20Hardware%20Acceleration”

“WebGL”を有効化“WebGL”を有効化

ハードウェアアクセラレーションを有効化ハードウェアアクセラレーションを有効化

 そのほか、これまで“スキン”と呼ばれていたユーザーインターフェイスのデザイン変更の仕組みが、“Themas”という仕組みに変更された。また、本バージョンから64bit OSに対応している。

“Themas”のギャラリー“Themas”のギャラリー

“Themas”でデザインを変更“Themas”でデザインを変更

 なお、本バージョンから新規インストール時には“Opera Unite”機能と“Opera Widgets”機能が非搭載となった。また、サードパーティーによる音声認識エンジンがサポートされなくなったため、音声による操作機能なども削除されているという。

 本ソフトは、64bit版を含むWindowsなどに対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロードできる。

【著作権者】
Opera Software ASA
【対応OS】
Windowsなど(64bit版を含む)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
12.00 beta(12/04/26)

(長谷川 正太郎)